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弁護士から見た夫婦立て直しの「秘訣」とは?

2020.05.27更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

1.なぜ弁護士が夫婦円満の秘訣の話をするのか?


 私は、様々な夫婦問題のケースを担当し、一握りではありますが、夫婦円満という形で事件を決着させられたケースもあります。

 夫婦円満のためには、コミュニケーションを増やした方が良い、旦那の前でも美しさを保った方が良いとか、こういうことをすると夫は興ざめするだとかいろいろなサイトを見かけますが、いずれも抽象的過ぎる気がしますし、ご家庭の状況は皆様様々なので、型にはまったやり方だとうまくいかないことも多いと思います。

 

 そのため、今回は、私が無事円満に導くことが出来たケースをもとに、一度は離婚に瀕した家庭で何が一番大事なのか、どのようなことに特に注意しなければいけないのかといったお話をさせて頂きます。

 

 

2.【ポイント1】必殺技や奥の手はない


 私のところに夫婦円満を目指してご相談に来られる方の中には、私が夫婦円満のための必殺技や奥の手を知っていると誤解されていらっしゃる方もいます。
 そのため、最初にお話しておきますが、私の経験上、夫婦円満のための必殺技や奥の手はありません。
 ご相談に来られた方には、奥の手はないので、地道に信頼回復に努めていきましょうというお話をすることが多いです。

 

 

3.【ポイント2】状況に応じた対応の場合分け


 詳しくは>>【弁護士が解説】ケース別復縁難易度<<のブログをご覧いただきたいのですが、あなたが置かれている状況によって深刻度が異なります。ケース別復縁難易度はあくまで対応の目安となりますので、絶対の指標ではないのですが、あなたが今置かれている状況の深刻度を考える一つの目安になると思います。
 もちろん、深刻度が高いケースですと、より一層慎重な対応が必要になります。

 

 

4.【ポイント3】反省と謝罪


 このブログをご覧になられている方は、奥様(旦那様)から離婚の話を切り出されたり、別居されてしまったという方が大半かと思います。
 そのような場合には、相手から離婚を切り出される引き金となった出来事、別居の引き金となった出来事があると思います。
 ご夫婦なので様々な経緯があってのことだとは思いますが、相手にそこまでの決意をさせたということは変わりありませんので、まずは、反省と謝罪の気持ちを示すことが重要なケースが多いです。

 

 

5.【ポイント4】感謝


 前述のように、相手の行動の直接の引き金があるのであれば、そのことへの反省と謝罪の気持ちを示すことが一番大切になります。
 そのことと合わせて、普段の相手の仕事ぶり、家事・育児などへの感謝の気持ちを示すことも、同様に大切なことになります。
 夫婦喧嘩中ですと、感謝の気持ちを示すことに抵抗感を持つ方も多いのですが、意固地になっていますと状況は悪化していく一方というケースも多いので、感謝の気持ちは早めに示しておいた方が良いケースが多いです。

 特に、相手が弁護士を立ててしまいますと、相手と直接話をする機会すら奪われてしまうことも多いです。そのようなケースですと、せめて直接会って反省の気持ち・感謝の気持ちを伝えたいと願っても、それすらかなわないということになりかねません。

 

 

6.【ポイント5】間に誰かをはさむ


 夫婦が直接話をすると冷静な話し合いができない、余計にこじれそうだというような場合には、あなたのご両親や身内の方、仲人の方その他友人・知人の方などに間に入ってもらって話をするということが有益です。
 なお、間に入ってくれそうな適任者がいないというときには、弁護士に間に入ってほしいとおっしゃる方も多いのですが、夫婦円満を目指す場合には、安易に弁護士に依頼せず、極力ご本人同士の話し合いかどなたかを挟んだ話し合いを強くオススメすることが多いです。

 

 

7.【ポイント6】簡単に諦めない


 私のところにご相談に来られる方は、「実際夫婦円満で解決したケースはどのくらいあるのでしょうか?」と聞いてくることも多いです。
 これに対する私の回答は「残念ですが私が担当したケースでも一握りしかありません」ということになります。
 特に、相手が弁護士をつけていたり、調停を申し立てているケースですと難易度はグッと上がるとイメージしてください。

 ただ、難易度が高いことと復縁を諦めることとはイコールではありません。
 あなた自身の今後の人生、お子様の今後の人生のことも考えて、復縁こそがベストな選択肢だと考えるのであれば、簡単に諦めずに突き進んだ方が良いケースが多いと思います。

 

 

8.まとめ


・【夫婦円満のポイント1】必殺技や奥の手はない
・【夫婦円満のポイント2】状況に応じて対応を場合分けしてみるとよい
・【夫婦円満のポイント3】直前の出来事への反省と謝罪の気持ちを示す
・【夫婦円満のポイント4】感謝の気持ちを示す
・【夫婦円満のポイント5】直接当人同士の話し合いが望ましくない場合には、誰かに間に入ってもらうことを考えてもよい。
・【夫婦円満のポイント6】簡単に復縁を諦めない

 

 

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>【弁護士秦の円満解決事例1◆夫側の事例◆】婚姻費用分担調停と並行して協議し、夫婦円満で決着したケース

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>突如家内が家を出てしまったーそんなときの対処法5選

>突如離婚調停の相手方にされてしまった方へー【調停テクニック1】調停申立書の読み方

>夫婦円満調停ってなんだ?

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【絶対に離婚したくない(15)】夫婦円満調停を申し立てるかどうかの9個のポイント

2020.05.27更新

弁護士秦

まずは一度立ち止まって


進め方は他にもあります!


こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。諦めるのはまだ早い、最後まで離婚回避に尽力する弁護士の立場から詳しく解説していきます。

※実際の夫婦修復成功実績は文末の「関連記事」をご覧下さい※

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1.そもそも、夫婦関係円満調整調停って何だ?


 夫婦関係円満調整調停とは、一般的には、夫婦が当人同士でお話し合うことが難しい時に、家庭裁判所の調停委員を間に入れて話し合いを円滑に行い夫婦関係を円満な形に戻すための話し合いの手続などと言われたりします。
 調停は、裁判所庁舎内の調停室(会議室のような部屋)で行われます。
 なお、調停は夫婦同席ではなく、基本的にご夫婦が別々に調停室に入室する形で行われます(一方が話をしている間は、他方が待合室で待機している形を取ります)

 

2.夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイントって?


 

 上記の通り、夫婦円満調停は、夫婦の話し合いを多数取り扱う調停委員が間に入ってくれますので、一面では大変便利な制度と言えます。弁護士を雇うよりも、調停を申し立てたほうが費用面からも非常に安価で済みます。
 他方で、裁判所を利用した手続きになりますので、呼び出しを受けた相手を無用に刺激してしまうというリスクなどもあります。
 そのため、今回は夫婦円満調停を申し立てるべきかの9個のポイントを整理し、解説していきます。

 

 

3.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント1】極力直接の話し合いに努めるべき


 この点は、私が一番よくご相談者様にお話させていただく内容です。
 上記の通り、夫婦円満調停は便利な制度としての側面を有しますが、本来夫婦円満を目指すのであれば、最低限夫婦で直接コミュニケーションが取れる状況にまで回復させることを目標とすべきです。
 今後もご夫婦として仲睦まじい家庭を目指すのであれば、直接話し合いをして問題を解決できれば、それに越したことはないでしょう。

 

 ただ、夫婦円満調停が頭に浮かんだということは、ご夫婦同士で直接の話し合いが難しい状況にあるということでしょう。例えば、相手配偶者がこちらの話を一切無視するとか、勝手に出て行って連絡も取りにくくなったといったケースも考えられます。
 このように直接の話し合いが難しいケースでも、すぐに話し合いを諦めるのではなく、ご両親や兄弟姉妹といったお身内の方や、仲人、友人、職場の上司、大学時代の先輩その他知人関係の方で間に入ってくれる方や、夫婦の話し合いに同席してくれそうな適任者を探してみてください。
 そのような方を間に入れることで、夫婦の本音を聞けるというケースもあります。

 

 このように話し合いの方法などを工夫しても話し合いがうまくいかないという場合には、いよいよ夫婦円満調停も視野に入ってきます。
ただ、そのような場合でもいきなり調停を申し立てるのではなく、事前に相手に予告したうえで調停を申し立てるようにしてください。相手としても調停まではしたくないという場合には、直接の話し合いに応じるケースもあるからです。

 

 

4.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント2】いわゆる「脅し」として活用するのはNG


 

 たまに私のところに相談に来られる方の中には、夫婦円満調停を、いわば「脅し」と言いますか「自分が優位に立つ道具として利用しよう」としている方もいます。

 要するに、夫婦円満調停を起こすと、裁判所から相手に対して呼出状が届きますので、そのことで相手をびっくりさせて優位に立とうとするのです。

 確かに、相手の言動や行動、やり方が気に入らないというときに、相手を牽制するために夫婦円満調停を起こしたいという気持ちは分からなくはないのですが、相手を驚かせようという姿勢は、かえって夫婦関係修復を遠のかせてしまうと思います。

 また、夫婦円満調停は他の「ポイント」で指摘しております通り、様々な検討要素がありますので、少なくとも安易に「脅し」のような目的で申し立てることは控えるべきだと思います。

 

 

5.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント3】調停委員は残念ながら夫婦円満方向に熱心ではないことも多い


 調停委員はあくまで中立な立場からご夫婦のお互いの話を聞いてくれます。
 しかしながら、現在家庭裁判所で取り扱う調停事件の大半は離婚調停事件でして、夫婦関係の離婚で調停が解決するケースが圧倒的多数です。
 このように離婚で事件を処理している関係で、調停委員は、残念ながら夫婦円満での話し合いには熱心ではないことが多いです。

 調停委員が良く口にしますのが「夫婦円満での方向で相手も意見が一致していれば良いのですが、意見が一致しませんと、これ以上話を進めることが出来ないんです」といったフレーズです。
 そのため、相手の夫側(妻側)があくまで離婚を声高に主張しますと、例えば、2回目の調停期日にて、調停を取り下げるか、離婚の方向で考えてみてくださいといったことを真剣に考えなければならなくなるケースすらあります。

 

 

6.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント4】離婚調停に衣替えされるリスク


 前述のように、相手があくまで離婚を声高に主張しますと、実際の調停の場での話し合いが、離婚に向けての話し合いに変容してしまうリスクがあります。
 特に、調停委員から調停取り下げか、離婚に向けての話し合いを要求されてしまいますと、円満のために調停を申し立てたのに、離婚条件の話し合いに来ているようだと感じてしまうことも多々あります。
 このような方向での話し合いになってしまいますと、相手側からの離婚ペースに載せられる危険性があり、残念ながら、離婚に向けての手続きが促進してしまうリスクがあります。

 

 

7.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント5】こちらの本気度を示すことが出来る


 特に相手が、自分がこうだと思ったらこうなんだと決めつけて行動するようなキャラクターの場合、こちらがいくらやり直したいと伝えても聞く耳を持たないケースも往々にしてあります。
 そのような場合には、本気で夫婦関係を良くしていきたいという本気度を示すために調停という手段を取ることはあり得ます。
 ただ、相手からしますと、急に裁判所から呼び出しを受ける形になりますと驚くことが多いと思いますので、調停がどのような手続きなのかといった点は事前に伝えておいた方が良いと思います。

 

 

8.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント6】外面が良い相手への対策


 特に、相手が外面を気にかけるようなキャラクターの場合、調停の席では紳士(淑女)的にふるまおうとする結果、離婚というフレーズを調停の場では封印するという人もいます。
 そのようなことを狙ったうえで、調停を申し立てるという方法もあり得なくはありません。
 ただ、そのような場合には、相手側はそもそも調停に参加しないという対応をするケースも少なからずありますので、この点には予め留意する必要があります。

 

 また、相手が自身の体面を非常に気にするようなキャラクターの場合、逆に、あなたの話している内容をほとんど否定してくる可能性もあります。なぜなら、あなたは夫婦円満のために、その前提として相手配偶者の問題点や言動・行動の問題を指摘しなくてはいけませんが、相手からすると体面を害されたと感じる可能性があるからです。

 そうなってしまいますと、調停の場が夫婦が言い争う場になってしまい、夫婦関係の修復ではなく、決裂の話し合いになってしまうリスクがあるのです。

 

 

9.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント7】調停という手続き独自の制約


 

 調停には、手続きとしていくつか制約もありますので、この点は予め考慮に入れておく必要があります。

①期日が早くとも1か月おきに設定されること
 調停期日は一般的に1か月おきくらいの頻度で開催されます。そのため、どうしてもテンポよく話し合いをするということが出来ません。
 お互い冷却期間を置くという意味で、焦らずに進めたいという場合には良いのですが、やや手続きが間延びしてしまう感は否定できません。

②相手に「調停の場で話そう」と誤魔化されるリスク
 こちらから調停を起こしている手前、直接話をしようとすると、相手から「そっちが調停を起こしているのだから、調停の場で話をしよう」と返答されてしまいますと、なかなか調停の外での話し合いの場をセッティングしにくくなる面があります。

 

③平日の日中しか調停期日をセッティングできない

 調停期日は、平日の日中にしか開催できません。そのため、調停を起こすと仕事をしている方は、仕事を休むか早退するなどして対応する必要がありますが、例えば、相手が普段から仕事が忙しいというような場合には、「どうしてわざわざ平日休みを取ってまで調停に行かなければならないんだ!?」と思ってしまうリスクがあります。

 

 

10.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント8】お互いが円満方向で話ができるのであれば調停委員は非常に心強い


 前述のように、相手方が、あくまで離婚にこだわるという場合には、夫婦円満での調整は難航してしまいますが、他方で、相手も円満方向での話し合いを了解した場合、調停委員は心強い味方になってくれることが多いです。
 夫婦がお互いに円満な家庭を目指すというのであれば、調停委員も夫婦円満に向けてしっかりと協力してくれるからです。
 その場合には、調停委員が専門知識を用いて、夫婦としてどのような点を改善していけばよいのか、どのように生活を営んでいくのが良いのかといった点をいろいろとアドバイスしてくれますので、非常に心強いです。

 

 

11.【夫婦円満調停を申し立てるべきかのポイント9】相手が離婚調停を起こしてきているときの有益性


 よく、相手から離婚調停を申し立てられた際に、「これに対抗して、こちらから円満調停を申し立てたいと思うのですがどうでしょうか?」というご相談を受けることがあるのですが、結論から言いますと、ほとんど意味はありません。
 なぜなら、離婚調停の手続きの中で円満に向けての話を持ち掛けることはできますので、円満調停を起こす意味合いがないからです。
 このような技術的なところに目を向けるのではなく、夫婦関係を修復させるためにあなたはどのようなことをして行けるのかといった改善点の集約に全力を注いだほうが良いと思います。

 

 

11.まとめ


・【ポイント1】まずは、極力直接の話し合いに努めるべき

・【ポイント2】いわゆる「脅し」として利用することはNG

・【ポイント3】調停委員は残念ながら夫婦円満方向に熱心ではないことも多い
・【ポイント4】離婚調停に衣替えされるリスクがある
・【ポイント5】調停を申し立てることで、こちらの円満に向けての本気度を示すことが出来る
・【ポイント6】相手が、外面が良いと紳士的に対応してくる可能性もある
・【ポイント7】調停手続きである以上、調停の席でしか話ができないとか、期日が間延びするといった制約がある。
・【ポイント8】お互いが円満方向で話ができるのであれが調停委員は非常に心強い

・【ポイント9】相手から離婚調停を起こされている場合、敢えてこちらから円満調停を起こす有益性は低い

 

 

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【絶対に離婚したくない(14)】夫婦円満調停ってなんだ?

2020.05.27更新

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1.夫婦関係円満調整調停って何だ?


 インターネットで色々と調べていると「夫婦円満調停」という制度があることについて辿り着くことがあります。ただ、この調停制度について、正確かつ詳細に説明しているサイトは意外と少ないので、夫婦円満調整調停というのがどのような手続きなのかについて解説していきます。

 夫婦関係円満調整調停とは、一般的には、夫婦が当人同士でお話し合うことが難しい時に、家庭裁判所の調停委員を間に入れて話し合いを円滑に行い夫婦関係を円満な形に戻すための話し合いの手続などと言われたりします。
 しかし、この説明だけでは漠然としていて夫婦関係円満調整調停のイメージを掴むことは難しいと思いますので、できる限り具体的に夫婦関係円満調整調停というものがどのようなものなのかをご説明します。

 

2.そもそもこの調停は何を目指す調停なのか?


 通常この調停を起こす場合、ご夫婦の一方が急に態度を豹変させたとか、連絡が取れなくなってしまった、別居を開始してしまったという場合に、相手の真意を確認したり、夫婦間のとげを取り除いてやり直すために行われる手続になります。
 調停の席での話し合いが順調に進めば、夫婦の行き違いを調整し、円満な状態に戻すことを目標にした手続にはなります。

 

 夫婦円満調停を成立させる場合には、ご夫婦が円満に過ごせるような条件を取り決めるようにしますので、そのような円満の条件決めを目指す手続きとも言えます(但し、条件が厳しすぎますと、逆に夫婦関係がぎくしゃくしてしまうというリスクもありますので、どの程度の条件とするかは、相手の言い分なども考慮しながら決めていくことになります)

 ただ、こちらとしては夫婦円満を求めて調停を起こしても、相手が頑なに夫婦関係の継続を拒否する姿勢の場合、離婚に向かって話が進んでしまうリスクはあります。

 

3.調停を申し立てる前にすべきこと


(1)相手に事前に連絡を取る
 いきなり調停を起こしますと、裁判所からの封書が来て相手は驚いてしまうと思います。そのため、相手には最低1回は事前に夫婦関係円満調整調停を起こす旨の連絡をしておいた方が良いと思います。
 このような事前連絡を行うことによって、相手が話し合いに応じてくる可能性もありますので、極力事前に連絡をしておいて下さい。

(2)調停申し立てのタイミングを探る
 前述のような事前連絡をしたところ、相手が交渉の席についてくれるようであれば、一定期間交渉での解決をトライしてみたほうが良いと思います。「もうすでに調停を申し立てる準備をしてしまったので申し立ててしまう」といった心構えではなく、話し合いの余地があるなら、極力話し合いで解決できるよう努めたほうが良いと思います。
 夫婦円満を目指すのであれば、今後もご夫婦間の直接のコミュニケーションは非常に重要になりますので、そのための準備という視点からも、直接の話し合いに重点を置いた方が良いでしょう。

4.調停委員ってどんな人?


 夫婦関係円満調整調停は、裁判官1名と調停委員2名(男性1名、女性1名)の合計3名が間に入って執り行われます。と言っても、裁判官は、同じ時間帯に複数の事件を担当していますので、実際に調停室で直接話をするのは基本的に調停委員2名と言うことになります。

では、この調停委員というのはどういう人なのかと言うことですが、原則として40歳以上70歳未満の人で、社会生活上の豊富な知識経験や専門的知識を有する裁判所職員になります。弁護士、司法書士、鑑定士、大学教授、裁判所書記官OBや上場会社の重役OBなどが調停委員になるなどしています。

5.夫婦関係円満調整調停ってどこで行うの?


 夫婦関係円満調整調停は家庭裁判所の建物内の一室で行われます。調停委員に、こちらの自宅などに出向いてもらって話し合いをするということはできません。

 裁判所と聞くと、テレビのドラマなどで映し出される裁判所の法廷をイメージする人も多いのですが、調停が行われるのは一般的な法廷ではなく、イメージとしては会議室のような場所で行われます。
 会議室と言っても何十人も座れるような広い会議室ではなく、6人掛け(いわゆる誕生日席2席を加えると8名が座れる程度)のテーブルが入って多少余裕がある程度の部屋とイメージしていただければ分かりやすいと思います。

6.夫婦関係円満調整調停って何時行うの?


 調停が開催される期日は完全事前予約制なので、予め日時を決定しておき、その日に裁判所に足を運ぶという方式になります。
 調停が行われるのは平日の日中ということになりますので、土日祝日や夜間に調停を行うことはできません。そのため、平日お仕事をされている方は、調停の日はお仕事を休むか早退するなどして出席することになります。

 この調停期日は一方的に裁判所から決められることはなく、基本的にはご本人の都合を聞いて日時が決定されます(但し、第1回調停期日については、相手方の都合は聞かずに日時が決定されます)。

 ただ、担当調停委員によって担当曜日が決まっているのが一般的ですので、その曜日の中から日時を選択するという形式が一般的です。つまり、担当曜日が月曜日と木曜日というように決まっているという場合、月曜日か木曜日の中から期日を選択して行くことになります(逆に言うと水曜日を希望しても水曜日に調停を開催することは難しいということになります)。

7.1回の調停はどのくらいの時間がかかるの?


 1回の調停は2時間程度で終わります。ただ、話し合いの状況に応じて2時間よりも長くなったり短くなったりすることもありますので、2時間というのは一つの目安だと考えて下さい。

8.当日の調停の流れは?


 調停の流れは裁判所や調停委員によって差があるので画一的ではないのですが、一般的には以下のような流れで進むケースが多いです。

①ご夫婦はそれぞれ別々の待合室で待機
        ↓
②調停委員に事件番号(またはお名前)を呼ばれるので、調停委員の案内で調停室に入室
        ↓
③夫婦双方が揃った調停室にて調停委員から調停手続の概要を説明(第2回目の場合、前回の調停での話し合いのおさらい及びその日の調停での目標等の確認)
※但し、こちらから夫婦で顔を合わせると冷静な話し合いが難しいと事前に伝えておきますと、夫婦同席での手続き説明ではなく、手続き説明は夫婦別々に行われます。(特に東京家庭裁判所では、ご夫婦別々とする形の方が一般的です)
        ↓
④申立人のみが調停室に残って調停委員と話し合い(30分程度が目安)(相手方は待合室で待機)
        ↓
⑤申立人が調停室を退室し、入れ替わりで相手方が調停室に入室、相手方のみが調停委員と話し合い(30分程度が目安)(申立人は待合室で待機)
        ↓
⑥相手方が調停室を退室し、入れ替わりで申立人が調停室に入室、申立人のみが調停委員と話し合い(30分程度が目安)(相手方は待合室で待機)
        ↓
⑦申立人が調停室を退室し、入れ替わりで相手方が調停室に入室、相手方のみが調停委員と話し合い(30分程度が目安)(申立人は待合室で待機)
        ↓
⑧最後に次回期日までの宿題の確認及び次回期日の日程調整をしたうえで、その日の調停は終了。

9.調停室内に入れるのは誰?


 よく自分一人で調停室に入っても上手に話ができるか不安があるので、ご自身のお姉様やお母様も同席させて欲しいとおっしゃる方もいます。
 しかし、調停の手続は非公開の手続(御本人以外の方の傍聴などが認められていないということです)ですので御本人以外が入室することはできません。
 なお、弁護士に事件を依頼した場合には、弁護士も調停室に同席することができますので、その面では安心です。

10.調停が開催される頻度は?


 調停の期日の間隔は1か月程度になります。ただ、夏期や年末年始は調停を行わない時期がある関係で、この時期の調停の間隔は1か月以上空くことが多いです。

11.そもそも相手は調停に来るか?


 調停はあくまで裁判所を利用した話し合いの場になりますので、相手が法律的な出席義務を課されることはありません。
そうすると、相手が欠席するのではないかと不安に思われる方もいますが、家庭裁判所から封書が届きますので、相手も出席してくることの方が多いと思います。そのため、最初から「相手が出てこないかもしれない」と考えて調停を起こさないのではなく、相手も来る可能性が高いものとして調停は活用して行ければと思います。

12.調停が成立した場合の拘束力は?


 よく「調停が成立すると判決と同様の拘束力がある」と言われたりします。
 ただ、これは調停の内容次第です。

 例えば、相手に金銭を支払わせるという内容の調停調書には、強制力がありますが、「今後互いを尊重し、コミュニケーションを絶やさず円満な夫婦関係を築くことができるように努力する」と言った条項は、ある意味精神論を謳った条項に過ぎず、この内容に強制力を認めることはできません。 そのため、夫婦関係円満調整調停のゴールそのものに強制力はないことになってしまいます。

 強制力とは「相手が反対しても無理矢理実行させる」という効力になりますが、国家権力が相手を無理矢理自宅に連れ戻したり、夫として理想的な行動や言動を強要することは人権上問題になりますので、認められないのです。

13.まとめ


・夫婦関係円満調整調停は、夫婦の関係が円満な形を取り戻すことを目指す手続である。
・調停委員は40歳以上70歳以下の学識経験者等が就任する。
・夫婦関係円満調整調停は、裁判所建物の中の会議室のような場所で行われる。
・調停は平日の午前または日中に行われる。
・1回の調停は合計2時間程度で終わる。
・2時間の調停では最初に手続の説明、その後交互に調停委員が本人から話を聞くなどし、最後に次回までの宿題等の確認・次回期日の設定を行うという手順で進むことが多い。
・調停室には本人しか入れない(弁護士が就いている場合は弁護士も入れる)
・調停は1か月に1回程度の頻度で開催される。
・相手は調停の席に出席する義務はないが、大体の人は出席してくることが多い。
・調停が成立した場合には判決と同じ効力が認められることもあるが、内容次第だし、夫婦円満調停の内容については強制力が認められない条項の方が多い。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ夫の深刻度チェック1】暴言を浴びせてくるケース

2020.05.18更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)真太郎です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。なお、モラハラ情報盛りだくさん!弁護士秦のモラハラ総合サイトは>>こちら<<になります。

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1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。今回紹介する「暴言」はモラハラ行為の代表的な例の一つと言えますが、このような暴言に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.深刻度チェックって?


 

 私がモラハラ離婚の相談を受けておりますと、ご相談者の方から「私が受けてきたモラハラ被害は、やはり重い被害なんでしょうか?」と質問を受けることがよくあります。
 通常、モラハラは、一つだけではなく、様々な形態のモラハラ行為が複合的に行われるケースが多いので、モラハラ被害の内容全てを確認し、総合判断しないと、正確な深刻度チェックは行えません。

 ただ、モラハラ被害に悩まされている方々は、「何か目安になるようなものはないのでしょうか?」とか「他の方の事例はどのようなものでしょうか?」とご不安に思われている方も多くいます。

 そこで、私がご相談を受けた際には、ご相談を受けた範囲で、モラハラ被害の深刻性を、①深刻度、②重度、③中度、④軽度の分類に分けて、どの程度の被害なのかをお示しすることもあります(もちろん、ご相談状況によっては正確な判断が難しいとお伝えすることもあります)。

 ただ、深刻度が最も重い「①深刻度」のレベルのモラハラというのは、一般的に暴力にまで発展し、モラハラというよりもDVにまで達してしまっているケースが大半ですので、今回は「暴言」というテーマに絞ったうえで、また皆様が理解しやすいように、重度レベルや中度レベルの暴言としてどのようなものがあるのかの具体例(実際、私が取り扱った事件の事例を基にした例になります)を示しながら解説していきます。

 

 

3.暴言の深刻度を測る指標


 

 私がモラハラ離婚を取り扱ってきた経験からしますと、暴言の深刻度を図る際には以下のような諸事情を考慮することが多いです。

①暴言の経緯(どのようなタイミングで暴言が発せられるのか)

②暴言の内容(行動の命令・強要を伴うか、誹謗中傷の度合い等)

③態様の悪質性(理不尽性、屈辱性、執拗さ、危険性、巧妙性、反復性等)

④暴言の頻度・回数

⑤暴言を発してきた距離

⑥声の大きさ

⑦暴言を発してくる時間帯

⑧長時間の暴言かどうか

⑨それによるこちらの被害内容(特に体調不良を起こすほどか、精神疾患等になってしまうほどのものか)。

 要するにこれらの①から⑨までの事情を総合判断して、深刻度レベルを検討していくのです。

 

 

4.重度レベル・中度レベルの暴言って?


 

 前述の通り、どのような指標で暴言の深刻度を評価するのかはイメージできたかと思いますが、具体例を見ますとより実感がわいてくると思いますので、私が実際に担当したケースをもとにご紹介いたします。

(重度のケース1)飲酒すると多弁になるが、こちらが話を聞いてないと感じると、突如骨董品の刀を振り回す、顔の目の前までかざしながら「俺の話を聞いてんのか」と威嚇してくる(頻度が多かったりすると深刻レベルに近い)

(重度のケース2)携帯電話を操作していると、携帯電話を見せるよう命令してきたが、こちらが拒絶すると、ベルトを鞭のように振り回し、威嚇してくる「俺の言うことを聞かないとこうだぞ」

(重度のケース3)深夜に酔って帰宅してきた際に、こちらが起きていないと突如激怒し始め、ゴルフクラブを床にたたきつけながら「お前といるとむしゃくしゃすんだよ」と叫ぶ。

(重度のケース4)些細な口論から急に激怒し、殴りかかってくるが寸止めしたうえで「次に同じことをしたらこうだからな」と威嚇してくる。

(重度のケース5)よく聞き取れなかったので聞き返しただけなのに、「さっさと死んでくれりゃーいいのによー」と大声で怒鳴りつけてくる。

(重度のケース6)用意した料理が薄味だったという理由だけで「俺の気が済むまで土下座を続けろ」と言って長時間の土下座を強要してくる。

(重度のケース7)過去そんなことは言ったことがないのにでっち上げてくるため、「そんなことは言ってないよ」と意見しただけなのに「発達障害のくせに意見してくんじゃねーよ」(奥様側は全く発達障害ではないので言われのない中傷)と大声で怒鳴りつけてくる。

(重度のケース8)子供が3歳になっても未だ一度も実家に連れていけていなかったので連れて行こうとしたところ、「お前の実家は程度が低いんだから、子供を連れてくんじゃねーよ。連れてったら即離婚だからな」と怒鳴りつけてくる。

(重度のケース9)仕事がうまく行っていないとこちらに当たり散らすことが多いが、特にエスカレートすると「死ね」とか「出て行け」といった言葉を大声で連呼してくる

 

(中度のケース1)役立たず、能無しといった暴言を吐くことがある

(中度のケース2)友人が集まるパーティーにて、私の失敗談を声高に話すことが何度もある

(中度のケース3)たまに、こちらの容姿を中傷してくることがある。

 

 

5.「言い合い」の場合、深刻度は下がってしまう


 前述のようなモラハラ夫からの暴言がある場合でも、あなた自身もかなり言い返してしまっているようなケースですと、どうしても深刻度は下がってしまいます。

 例えば、夫側から何度も「死ね」と言われていたとしても、逆にこちらの方からも「うざい。絶対いつか殺してやる」といったことを言い返してしまっていた場合、夫側の言葉だけを捉えて、重度の暴言被害を受けていたと評価することは難しいです。

 特に、夫からの暴言がメールやLINEで残っているケースですと、あなたの方からの返答や回答も活字で残っていることが多く、全体として「言い合い」と評価されるような場合には、どうしても深刻度が下がってしまいます。

 

 なお、ここで問題になるのは「言い合い」でして、多少こちらが言ってしまったとしても、モラハラ夫が過剰反応しているような場合には、全体として重度のモラハラと言えるケースもあります。例えば、夫が何度言っても片付けをしない場合、こちらから「いい加減片付けてよ」と軽く声掛けをしたところ、夫から「今からやろうとしてるだろうが、死ねよおまえは」などと暴言を浴びせてくるようなケースですと、「言い合い」とは言えませんので、特に深刻度が大きく下がってしまうことはありません。

 

 

 6.前述の例はほんの一例に過ぎない


 今回は、「暴言」というテーマに絞った上で、私が実際に担当した事件での夫の具体的なフレーズをご紹介しました。

 ただ、これはあくまで一例ですので、「これと同じ内容でなければいけない」というものではありません。前述のような具体例をご覧になって「重度の暴言とはこのようなものなのか」といったイメージ作りの参考にしてもらえればと思います。

 ご自身が受けている暴言の「フレーズと違っている」とか、「シチュエーションが違う」ということで、「深刻度が分からない」とおっしゃる方も多くいらっしゃいますが、それは直接ご相談なさるなどして解決して頂ければと思います。

 

 

7.皆様深刻度を気になさる方が多いが、今後どうするかはあなた次第


 

 前述の通り、私のところにご相談に来られる方の中には、自身のモラハラ被害の深刻度がどの程度なのかを非常にご心配になっている方も多くいらっしゃいます。

 ただ、極端な例ですが、深刻レベルのモラハラ被害を受けているのに、お子様のためにお子様が成人するまでは離婚しなかったという方もいます。逆に、軽度レベルのモラハラ被害でも、絶対に即離婚したいという方もいます。

 一番お伝えしたいのは、仮に「重度レベルのモラハラ被害ではなかった」としても、そのことで離婚を躊躇するか、離婚に踏み切るかはあなた次第ということです。

 客観的に見てモラハラ被害の深刻性が高いとまでは言えなくとも、「あなたにとって」どうしても許せないモラハラ被害ならば、離婚を躊躇すべきではありません。
 実際に、私がモラハラ離婚を担当しておりますと、重度レベルに達していないモラハラ被害のケースでも離婚事件を担当し、早期離婚に結び付けたケースも多数あります。

 他方で、離婚は、お子様にも影響がある重要な問題ですので、簡単に結論を出さず慎重に検討することを強くオススメしています。

 

 

8.まとめ


・そもそも、モラハラという概念が広い概念であることを理解すべき。
・弁護士秦は、モラハラ被害を、深刻度、重度、中度、軽度で評価することがある。
・モラハラは、様々な形態のモラハラ行為が複合的に行われるケースが多いので、一つのモラハラ行為を切り取って深刻度をチェックすることは難しい。
・それでも、「暴言」に限った上でも、重度レベルのモラハラ行為はあり、その例は今回紹介したようなものである。

・夫婦での「言い合い」の場合、どうしても深刻度は下がってしまう。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

突如調停の相手方にされてしまった方へ-【調停テクニック9】改善策の組み立て方

2020.05.11更新

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1.夫婦円満を希望している場合には、改善策は早めに示した方が良い


 既に調停書類があなたの手元に届いていると言うことは、タイミングとしては遅いという感は否定できないのですが、今からでも夫婦円満を希望するのであれば、早めに改善案を示した方が良いです。

 早めに対応しませんと、奥様の気持ちは一層離れていく危険性が高いからです。

 

 

2.大きな枠組みとしては当面別居前提の方が良い


 

 あなたとしては一刻も早く自宅に戻ってきて欲しいと思うかもしれませんが、そのような気持ちを正面からぶつけすぎてしまいますと、奥様から見て「覚悟を持って別居をしたのに理解していない」とか「軽く見ている」と感じてしまうリスクがあります。

 そのため、改善案を示すにあたっても、まずは、当面別居でも致し方ないという姿勢で記載した方が良いです。

 

 

3.改善策の大きな視点は「感謝」と「反省」


 

 改善策を作成するに当たって私がよくアドバイスさせていただくのは「感謝」と「反省」というキーワードです。

 感謝というのは、同居中奥様がいることで感謝すべきこと、感謝の気持ちを素直に伝えてこなかったこと等を記載することになります。他方、反省については、特に奥様の側が離婚を思い立った事情に関しての反省を主に記載していくことになります。

 

 

4.「感謝」を視点にした改善策


 

 以下は一つの例ですので、実際に改善策を示すに当たっては、ご自身の同居中の生活での出来事をしっかりと振り返った上で検討していただいた方が良いです。

 

 例えば、普段の奥様の家事・育児への感謝を視点にした場合、以下のような改善策が考えられます。

①週末も自宅でごろごろしており家事の手伝いが疎かになっていたという場合には、今後しっかりと家事の手伝いをすることを記載したりします。

②また、仕事が忙しく家庭にいられる時間が少なかったという場合には、業務量が少ない部署への異動届を出したとか、昨今の働き方改革の影響で残業が減ったので家族との時間を共有できるようになった旨を記載したります。

 

 また、週末も含めて奥様が家事で多忙で自分の時間を作ることができなかったような場合には以下のような改善策が考えられます。

①月1回は奥様が友人との会食等ができるよう時間を作る。

②奥様が以前習っていた習い事、今後始めたいような趣味がある場合には、それを応援する。

 他にも、こちらの家事のスキルを磨くために料理教室に通うようになったと言った点を記載することもあります。

 

 

5.反省を視点にした改善策


 

(1)推測しつつ改善策を提案する

 前述したとおり、改善策は出来る限り早めに提示した方が良いため、奥さん側から離婚理由等を尋ねる前に提示した方が良いと言うことになります。

そのため、奥様が期待する改善策とずれる可能性はあるのですが、奥様が考える離婚理由をある程度推測しながら、改善策を提示していくことになります。

 なお、このような推測に当たっては夫婦喧嘩の際に言われたこと、対立することが多かった点灯を思い出しつつ、時には奥様とのLINEのやり取り等を振り返りつつ推測していくことになります。

 

(2)思い切ってクリニックに受診することも考えて良い

 このような反省を視点にした改善策としては、これまでに奥様から心療内科に受診して欲しいと行った要望が出ていた場合には、クリニックに受診してしまうというのが端的な改善策と言えます。クリニックを受診して、明確な精神疾患等ではないとのお墨付きを得られるようであれば、こちらにとっても有利な材料にもなります。

 

 なお補足しますと、クリニック受診については以下のような言い分を奥様がおっしゃっていることがあります。

①同居中DVやモラハラ発言等があったので、DV加害者プログラムを受講して欲しい

②感情の起伏が激しいので、アンガーマネジメントのプログラムを受講して欲しい

③性欲が旺盛であったりセクハラ発言が多かったので、セックス依存症等のおそれがあるので、受診して欲しい

④飲酒すると豹変するのでアルコール依存症の治療を受けて欲しい

 もちろん、クリニックに受診するから、奥様の言い分を鵜呑みにするというのとは異なります。奥様の言い分を真摯に受けとめつつ、医学的に客観的な診断を受け、ある意味「無実を証明する」ために受診するという視点で臨んだ方が良いと思います。

 

 また、何らかの加害者プログラムにすぐに受講するというのではなく、まずは、アンガーマネジメントのカウンセリングから受け始めるということでも良いと思います。

 まずは、行動を開始するということが重要だと思います。

 

(3)クリニックに行くと不利にならないか?

 クリニックに行くという話をしますと、「自分の非を認めることになって不利になりませんか?」という質問を受けることが多いです。

 ただ、例えば、一度や二度手を挙げてしまったことを認める前提であったり、多少声を荒げてしまったことを認める前提であれば、クリニックに行くこと自体が不利になる可能性は低いと思います。

 なお、奥様のキャラクターとして、こちらがクリニックに行ったことについて執拗に揚げ足取りしてくるような方のような場合には慎重な対応をした方が良いこともあります。

 

(4)その他飲酒トラブルの場合には、禁酒する、暴言等の関係であれば、今後二度と同じようなことがしない旨の誓約書を提出するといった方法も考えられます。

 

 

6.どんな形で伝えるか


 

 あなた自身の気持ちを伝える方法としては、直筆の手紙をしたためて渡すという方法が一番効果的だと思います(現実的には、お互いに弁護士を立てているという場合には弁護士経由で渡すという形になります)。

 なお、奥様側が手紙を受け取らない、手紙を受け取っても、弁護士預かりのままになるというケースもあります。

 そのような場合には、離婚調停の答弁書に概要を示すなどの方法も試していくことになります。

 

 

7.あまり長文にし過ぎないこと


 

 手紙の方法で渡すとなると、あなたの思いが溢れてきて、ついつい長文になってしまうことがあります。

 ただ、あまり長文にしますと、あなた自身の気持ちを押しつけてしまう危険性がありますので、あまり長文にすることは望ましくありません。

 そのため、どんなに長くても手紙の分量としては、2,3枚程度にとどめるのがベターかと思います。

 

 

8.まとめ


・改善策はできるだけ早めに提示する方が良い。

・基本的な視点は当面別居前提の方が良い。

・改善策は「感謝」と「反省」を視点にすると良い。

・改善策は手紙にしたためて示すことが多い。

・手紙は長文にし過ぎないこと

 

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モラハラ夫から突如起こされた監護者指定審判で勝訴したケース

2020.04.22更新

弁護士秦
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1.そもそも「監護者」って何だ?


 離婚する以前の夫婦は共にお子様の共同親権者で、離婚の際には(単独)親権者を決めなければならないというように、「親権者」というワードはよく出てくるのですが、「監護者」については、親権者ほどメジャーなワードではなく、よく分かりにくいという質問を受けることもあります。
 端的に言いますと、監護権とは、親権の一部と理解すると分かりやすいと思います。

 親権とひとくくりに申しましても、親権には①身上監護権(お子様の身の回りの世話(監護)や教育(主として進学や進級等)を決定する権利(責任を伴います)を主として、居所指定や職業の許可といった権利を含む権利です。)だけではなく、②お子様の財産管理権、③身分行為の代理権も含むとされています。
わかりやすく言いますと、監護権は、このような①から③の権利のうち、①だけを切り出した権利ということになります。

 

2.私が担当した事件         


① ご依頼者様 : 30代前半の女性(Aさんとします。)

② ご依頼内容 : 旦那様からの暴言・暴力に耐えかねて実家に避難したのですが、突如、夫側が監護者指定事件を起こしたということで裁判所からの連絡が来てしまいましたので、どう対応してよいか分からず相談に来ました。娘を夫に渡すことは絶対にできませんので対応をお願いします。

③ 関係者の概要等
この事件の相手方 : 30代後半の旦那様
お子様 : 小学校低学年の娘様お一人
婚姻期間 : およそ10年
家庭環境 : ご依頼時別居中

④ モラハラ・DVの概要
モラハラ)ほぼ毎日の様にこちらを侮辱する様な暴言、こちらを見下すような暴言も多い、娘に対する叱りつけ方が異常である等々
DV)一度首を絞められたことがあるほか、小物等を投げつけられたことが何回かある。

 

以下では、この事件に対して私が行った弁護活動の内容を解説していきます。

 

 

3.監護者指定事件はスピード勝負


 

 今回のケースもそうですが、監護者指定事件では、一般的に保全処分も同時に申し立てられます。保全処分とは、要するに緊急措置として暫定的に仮の監護者を定めて欲しい、暫定的に仮の引渡をして欲しいという申請ということです。
このような保全処分がありますと、手続きは、いわば「緊急事案」としてかなりスピーディーに進められます。

 

 そのため、こちらも迅速に資料の準備を進めていく必要があります。
 今回のケースでも、お子様の小学校の連絡帳、母子手帳といった最低限の資料準備はもちろん、「子の監護に関する陳述書」の準備に取り掛かりました。

 

 

4.第1回審判期日に調査命令が発令され、調査官の調査が開始


 

 事前にしっかりとした資料等を提出しておりましたので、第1回審判期日では、裁判官からの追加質問等も少なく、円滑に調査命令の発令がなされました。
 調査命令の対象事項は、①現在の監護状況と②子の意向調査ということになりました。
 なお、保全処分の申し立てもなされていましたので、今回のケースでも、担当調査官は3名の調査官が指名され、調査官も作業分担をしながら調査を進めました。

 

 

5.調査スケジュール


 今回のケースでは以下のようなスケジュールで調査が行われました。

① まず、東京家庭裁判所において夫側が調査官との面接

② 次に、(①とは別日に)東京家庭裁判所において、こちら側が調査官と面接(当職も同席)

③ その後、家庭裁判所調査官が娘様の通う小学校を訪問し、小学校での様子等を確認

④ こちら側の家への家庭訪問実施

⑤ ご依頼者様において娘様を東京家庭裁判所に連れてきてもらって、娘様と調査官のみで面接実施

 

 

6.調査に当たっての準備


(1)調査官面接への対応
①こちらの監護実績についてのしっかりとしたアピール
 調査官面接の前は、特に夫側からの主張に目が行きがちで、それに対する反論ばかりに気を取られがちですが、反論に終始してしまうのは危険です。
 調査官は、事前に提出された「子の監護に関する陳述書」の内容が実態に沿うものであるかをしっかりと確認したがりますので、まずは、こちら側の監護実績に偽りがないという点をしっかりと強調するようにしました。

②次いで、夫側の主張への反論
 今回、夫側からは大きなポイントとして、①娘様は体が弱いので、元気にしているかが心配である、②こちら側(奥様側)が育児や家事で憔悴しており、十分娘様の世話をできているか心配が強いというところでしたので、これらの点を重点的に反論準備しました。
 今回の夫側からの主張は、同居中奥様に対して発生ていた発言とは大きく矛盾するものでしたので、ご夫婦のLINEのやり取りなどを積極的に証拠提出して、夫側の主張を封じるようにしておりました。
 調査官面接でも、これらの点をしっかりと説明し、調査官の理解を得るように努めました。

(2)家庭訪問への準備
 家庭訪問を言いますと、皆さま室内の掃除・片づけはしっかりとしてくださるのですが、調査官は、お子様の身だしなみや躾が行き届いているのかといった点もしっかりと見極めようとしますので、あらかじめ注意すべき点などを洗い出して、家庭訪問に備えました。

 

 

7.奥様側を監護者にすべきとする調査報告(こちらの全面勝利)


 事前に入念に準備した甲斐があって、調査報告書の結果は、こちら側が娘様の監護者として相当であるという意見が付されていました。
 これを受けて、裁判官は、夫側に対して、事件申立の取下げを示唆していましたが、夫側は取り下げませんでしたので、最終的にはこちらが勝訴の審判が下りました。

 

 

8.面会交流について


娘様の調査官面接の際、娘様が父親である相手方との面会交流を希望したというところもありましたので、こちらも第三者機関を通じての面会交流に応じることにしました。

 

 

9.離婚調停等について


 この事件は、監護者指定事件と並行して、こちらから離婚調停と婚姻費用分担調停を申し立てていましたが、調停は夫側が復縁を強く希望したため難航しました。
 ただ、婚姻費用を支払い続けることの負担が大きいと感じたのか、最終的には夫側も離婚に応じたため、調停で離婚を成立させることが出来ました。

 

 

10.弁護士選びの注意点


 

 弁護士によっては、離婚問題は取り扱ったことがあるけれども、監護者指定事件の経験はほとんどないという弁護士も相当数います。

 特に監護者指定事件は、事件特有の特殊性もありますので、弁護士に依頼なさる際には、監護者指定事件に精通している弁護士を探すようにしてください。

 

 

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【コロナ離婚特集10】離婚の際に踏むべき手順の全て

2020.04.16更新

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1.大ざっぱに言うと離婚問題には3つのステップがある


大ざっぱに言いますと、離婚問題には3つのステップがあります。

①協議離婚のステップ
      ↓
②離婚調停のステップ
      ↓
③離婚裁判のステップ

一般的には皆さんどのような手順で手続を進めるのが多いのかを含めて、以下で詳しくご説明致します。
なお、離婚の際には、①から③のステップ全てを踏まなければいけないということではなく、夫側が同意すれば、①のステップだけで解決するケースもあります。

2.協議離婚のステップ      


(1)まずは本人同士の話し合い
最終的にはご夫婦が共に離婚届にサインをして離婚することをゴールとする手続です。
このような協議離婚がまとまればよいのですが、話し合いがまとまらない場合には、「当人同士の話し合い」以外の方法を模索する必要があります。

 なお、たまに「相手も離婚届にはサインすると言っているので、まず先にサインだけもらって離婚届提出後に、別途財産の話をするという方法はアリですか?」という質問を受けることもあります。ただ、一旦離婚しますと、相手が財産を出し渋るケースも多いので、離婚の条件は全て決定してしまわないとリスクが大きいかと思います。

2)本人同士の話し合いがまとまらないとすぐに調停なのか?
 本人同士の話し合いがまとまらない場合、ご両親等の身内の方を交えて話をしたり、友人等に間に入ってもらって話をするというケースもあります。身内や友人を間に入れれば、感情的な議論を避ける効果がありますので、間に入ってくれるような的確な人物がいないか検討してみて下さい。
 上記のような的確な第三者が居ないという場合には、弁護士が間に入って協議離婚を目指すケースもあります。弁護士を間に入れると、すぐに調停手続になると誤解されている方も多くいますが、弁護士が間に入ることで協議離婚がまとまるケースもありますので、弁護士としては協議離婚を目指すケースの方が多いと思います。

(3)離婚協議書は作った方が良い?
離婚の際には養育費や財産分与、慰謝料といったお金に関わる問題についても話し合いをしますので、その様な話し合いの結果は、「離婚協議書」といった書面にまとめ、ご夫婦の署名押印をして下さい。特に養育費などは、お子様が少なくとも成人するまで支払う必要があるお金になりますので、きちんと離婚協議書に金額を明記しておくと安心です。

(4)最後通告はしておいた方が良い
 身内の方や友人等が間に入っても離婚の話し合いがまとまらないケースや、間に入ってくれる的確な人物が居ないという場合には、本格的に弁護士を雇うことや調停を申し立てることを考えなければならなくなります。

 ただ、その場合にも、可能であれば「このまま話し合いが進まなければ弁護士を雇うことになるよ」という最後通告はしておいた方が良いと思います。このような最後通告をしますと、相手も諦めて譲歩してくる可能性もあるからです。

 また、相手が一時的に感情的になっていると思われる場合には、一旦相手が冷静になるように1,2か月期間を置くことで順調に離婚協議ができたというケースもありますので、一定期間間を置くという方法も検討の余地があります。

(5)コロナウイルスの影響を踏まえたタイミングの調整
 令和2年4月現在緊急事態宣言が発令しており、終息の目処が立っていない状況です。
 コロナウイルスの問題の終息目処が立たない状況で、無理に協議離婚の話をしようとしますと、夫側からは「この非常時にどうしてそんな話をするのか。こんな時こそ家族一丸となって頑張るべきだろう」といった反発が予想されますし、現実問題離婚する場合には、夫側とは別の場所で生活していくのでしょうから、この社会情勢で転居するのかという問題もあろうかと思います。
 そのため、現実的には、ある程度コロナウイルスの問題の終息目処が立った段階で、実際のアクションを起こしていくということになろうかと思います。

 

3.離婚調停のステップ      


(1)協議離婚の次の手続は離婚調停
上記のような離婚協議が全て上手く行かなかった場合、次のステップは離婚調停ということになります。
離婚調停となりますと、話し合いをベースにする手続とは言っても、裁判所において行われる手続になりますので、本格的に、弁護士に依頼するかを検討しなければならないタイミングでもあります。

詳しくは以下のブログをご覧頂きたいのですが、1か月に1回程度の頻度で裁判所の調停委員が間に入って話し合いが行われることになります。調停手続では原則としてご夫婦本人同士が直接顔を合わせることはありませんので、その点は安心して手続を進められると思います(但し、最初の手続の説明や最後の調停条項の読み上げなど一時的にご夫婦同席となるケースもありますので、この点はご注意下さい)
関連記事>>離婚調停って何だ?

なお、離婚においては調停前置主義と言って、「裁判を起こす前に必ず調停手続きを踏みなさい」と言う原則がありますので、協議離婚が上手く行かなかったからと言っていきなり裁判を起こすことはできません。

(2)コロナウイルスの影響を受けての裁判所の情勢
令和2年4月現在、緊急事態宣言対象区域の家庭裁判所においても、調停申立ての受付業務はやっています。しかし、現在、緊急事態宣言期間中の調停期日は一斉取り消しになり(但し、本当に緊急の事案のみ対象外)、少なくとも5月6日までは新しい期日は一切設定してもらえません。
 そして、5月7日以降になれば順調に第1回調停期日の設定ができるのかというと、4月に取り消された既存調停期日の再調整が優先して行われると見込まれますので、新規調停期日の設定は、さらに後ずれする可能性が高いと見込まれます。

(3)離婚調停が不成立になった場合、すぐに離婚裁判か?
 ちなみに、離婚調停手続で折り合いがつかなかった場合、すぐに離婚裁判を起こすべきかについては慎重に検討する必要があります。
 離婚裁判は互いに相手を中傷し合う場になりますので、心理的負担が大きいとともに、手続の終了まで時間がかかることが多いため、裁判をしないで済む場合には、 しない方が良いからです。

 特に、相手から高額の婚姻費用が支払われているような場合には、旦那さん側が婚姻費用の支払いが「勿体ない」と感じるようになって、調停不成立後数か月期間を置くことによって、裁判をせずに離婚できたというケースもあります。
 そのため、どのタイミングで離婚裁判を起こすのかについては、慎重な検討が必要になります。

4.離婚裁判のステップ      


上記の「調停離婚」も上手く行かない場合には、裁判離婚の手続きに進むことになります。
なお、紛らわしいのですが「審判離婚」というものもありますが、こちらは、調停手続の中で行われる「離婚調停の亜種」のようなものとお考え頂いた方が良いと思います。いずれにしましても離婚調停手続で折り合いがつく見込みがない場合には、審判離婚にすることは難しいでしょうから、次に進む手続は裁判離婚になります。

裁判離婚と調停離婚との大きな差は、①調停委員会ではなく、裁判官が間に入る、②話し合いではなく判決という命令を得るために主張を戦わせて行くことになるという点です。なお、裁判においては、裁判期日で詳しく事情を聴かれることはあまり多くないので、ご依頼者様ご本人が出席する必要は基本的にありません。

このように裁判離婚は、離婚の手続きの中でも最終ステップに位置付けられる手続になり、裁判官から最終結論が示されることになります。分かりやすく俗な言い方をさせていただきますと「白黒つける」手続になります。

ただ、ご夫婦の問題になりますので、裁判官も最終的な判決言い渡しではなく、和解による解決を促してくることが多く、実際にも和解で解決するケースも少なくありません。
離婚裁判の詳しい内容等は以下をご参照下さい。

関連記事>>離婚裁判って何だ?

 

ちなみに、離婚裁判手続につきましても、調停手続同様、既存の期日に大きな影響が出ている状況です。ただ、これから離婚を考えている方にとっては、仮に裁判をするにしても何か月か先の話になると思いますので、現在の裁判情勢は直接影響しないかと思います。

6.まとめ


・離婚手続きには、①協議離婚、②離婚調停、③離婚裁判という3つのステップがある。
・当人同士の話し合いが上手く行かなかったからと言って、すぐに離婚調停ではなく、身内や友人を間に入れる方法や弁護士を間に入れて協議離婚を目指すという方法もある。
・離婚調停に進む決意をした場合や、弁護士を雇う決意をした場合でも、最後に相手に最後通告はした方が良いことが多い。
・協議離婚が全て上手く行かなかった場合には、離婚調停の申立を考える必要がある。
・離婚調停で上手く折り合いがつかなかった場合でも、裁判を起こすタイミングは慎重に検討する必要がある。

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【コロナ離婚特集9】現状の弁護士対応・裁判所対応の情勢(令和2年4月15日現在)

2020.04.15更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)真太郎です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

今回の新型コロナウイルスでの緊急事態宣言を受けた弁護士界隈及び裁判所界隈の情勢について、私自身の印象も交えて令和2年4月15日現在の様子についてご説明いたします。今後の情勢変化等によって大きく変更が生じる可能性もありますので、この点は予めご了承ください。

 

1.弁護士の対応


 現状の印象としましては、在宅勤務、時間短縮勤務に切り替えたり、より抜本的に法律事務所を原則閉鎖としている法律事務所さんもいらっしゃいます。
 ただ、弁護士の業務は裁判の準備一つをとっても、(事務所にある)実際の裁判記録を見ながらでないと的確な作業はできないことが多いため、事務所に出勤して業務を行っている弁護士もかなり多いという印象です(但し出勤日数や時間を減らしている弁護士もかなり多いです)。

 そのため、実際にご依頼になる弁護士を探す場合で、特に、緊急事態宣言期間中の5月6日までの相談を希望する場合には、コロナウイルスの関係で弁護活動を制限しているかどうかについてはしっかりと確認したほうがよさそうです(弁護活動を制限している場合、事件の着手と、その後の弁護活動が遅延する可能性があるからです)

 また、現在は緊急事態宣言の影響で、外出自粛要請が出ておりますので、急を要する相談でなければ、実際相談に行くのは5月7日以降にした方が良いかと思います。

 なお、5月7日以降であればどの法律事務所も通常通りに仕事をしているかというと、緊急事態宣言が出る前から活動を制限している法律事務所さんもありましたので、活動を制限する事務所も出てこようかと思います。そのため、そのような制限の有無は再度確認したほうが無難だと思います。

 

 

2.裁判所の対応


(1)調停申立ての受付業務はやっている
 現在の緊急事態宣言対象家庭裁判所の体制は、新しい調停事件の受付業務は概ね実施しているようです。
 そのため、特に婚姻費用分担調停申し立てなどは、申立をした日以降の生活費しか要求できませんので、早めに申し立てを行っていた方が無難かと思われます。

(2)現状は期日指定ができない
 現在、緊急事態宣言期間中の調停期日や裁判期日は一斉取り消しになり(但し、本当に緊急の事案のみ対象外)、少なくとも5月6日までは新しい期日は一切設定してもらえません。

(3)今後の期日再設定・新規期日指定は?
 このように既に4月に設定されていた既存の期日が一斉に取り消しになりましたので、取り消された期日について新たな期日を再度設定しなおさなければならなくなります。このような再設定は緊急事態宣言期間経過後に行われる予定ですので、再設定後の期日が6月にかなり集中すると見込まれます。

 また、これまでの(コロナウイルス問題が起きる前の)調停期日の設定方法は、調停室に空きがある限り期日を入れるという設定をしていました。要するに、裁判所の調停室の数には限りがあるのですが、逆に、複数ある調停室が満室にならない限りは、調停期日を設定していたということです。
 しかし、今回のコロナウイルスの問題を受けて、家庭裁判所によっては、調停室が満室ではなくとも1日に処理する調停の件数を制限するようになっていました。これは、待合室が狭いため、調停室が満室になるほど調停の件数を入れると待合人数が多くなってしまい、待合室でのコロナウイルス感染リスクが高まってしまうことへの配慮からです。
 そのため、一旦取り消された期日の再設定数にも限度が設けられる可能性があり、そうなりますと、期日設定は後ずれしていく可能性が出てきます。

 そのあおりを受けて、新規調停事件の第1回期日は6月中に設定することが難しくなり、7月が第1回期日になるといったことも現実味を帯びてくると見込まれます。さらに厄介なのは、家庭裁判所は7月に入ると夏季休廷期間を設けている部もありますので、休廷期間にぶつかってしまいますと、第1回期日が7月上旬・中旬などに設定できなくなるというリスクすらあります。

 

 

3.迅速な離婚のためには


 

 上記の通り、家庭裁判所での調停手続きは現状新しい期日の設定目処が立っていない状況ですから、迅速な離婚実現のためには、調停よりも、協議離婚に力を入れている弁護士に依頼したほうが良いということになろうかと思います。
 最近は、弁護士が十分な離婚協議もせずに、唐突に調停を起こしてくるケースが増えているように思われますが、現状のコロナウイルスの状況を見ますと、仮に迅速に調停を申し立てましても、実際の期日が開催されるのがいつになるか見通しにくいという状況ですので、手続き遅延の原因になりかねないと思います。
 そのため、実際、弁護士にご依頼になる際には、調停に進む前の事前交渉にどこまで力を入れてくれるのかをしっかりと確認しておいた方が良いと思います。

 

 

4.まとめ


・一部法律事務所は完全閉鎖している事務所もある。
・コロナウイルスの現状を考慮すると、大きく弁護活動を制限していない弁護士に依頼したほうが迅速な処理が見込める。
・裁判所は調停の申し立ては受け付けているので、「急ぎ」の調停は緊急事態宣言期間かどうかに関係なく申立をした方が良い。
・現在裁判所は新たな期日指定を行っていないので、今調停を申し立てても第1回期日は相当先になってしまうと見込まれる。
・このように調停の手続きが遅延気味なため、迅速な離婚のためには事前交渉に力を入れている弁護士にお願いしたほうが良い。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【コロナ離婚特集8】コロナ不和に内在するモラハラ問題

2020.04.15更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)真太郎です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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1.コロナ不和・コロナ離婚とは何だ?


 最近、コロナ離婚という言葉が世間をにぎわせていますが、この用語は法律で定められている用語ではありません。そのため、法律による明確な定義があるわけではないのですが、新型コロナウイルス感染の影響を受けて、生活スタイルが変化したことに伴う夫婦の不和、そのことによって離婚を決意すること、状態のことを広くコロナ離婚と呼んでいるようです。
 コロナ離婚と言いますと、もうすでに離婚してしまったかのような響きがあって語弊を招きそうですので、以下では「コロナ不和」と総称して、よく見かける原因等についてご説明します。

(1) 【原因1】旦那の在宅勤務
 緊急事態宣言発令に伴い、旦那様が勤め先から在宅勤務を命じられて、1日中自宅にいることが奥様のストレスになっていることが多いようです。
(2)【原因2】お子様達の臨時休校
 お子様が臨時休校で自宅にいること等の影響でストレスを抱える奥様は多いようです。
(3)【原因3】感染リスクへの温度差
 私の方で現在取り扱っている離婚のケース等を見ておりますと、一般的な傾向として、奥様側は感染リスクに対して敏感で、旦那様側は多少鈍感なイメージがあります。そのような温度差も不和の原因になっているようです。
(4)【原因4】これまでの不和の悪化
 コロナウイルスの影響で、これまでご夫婦で抱えていた不仲が悪化してしまうというケースも多いようです。既に夫婦仲が悪くなっている場合には、旦那様の在宅勤務やお子様の臨時休校等で、夫婦が接する機会がどうしても増えますので、そのことが不和の悪化に結び付いているようです。

 

2.本当にコロナウイルスの影響だけか?


 上記でみてきました通り、コロナ不和の大きな原因は、緊急事態宣言を受けて、ご夫婦の価値観の相違等がより顕在化してしまったことが多そうです。
 しかし、直接の引き金はコロナウイルスでの生活スタイルの変化だとしても、これまでの不満の積み重ねがあったり、これまでは許せていたけれども、緊急事態宣言下では許せない行動・言動だったりするということもあり、モラハラの問題が内在していることも多いように思えます。

 そこで、ここでは、この「モラハラ」の問題が内在していないか今一度振り返ってもらうために、「モラハラ」の詳細について解説していきます。
モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。
 ただ、あなた自身が夫から受けた言葉がモラハラ行為といえる様なものなのか、そうではないのかをご本人で判断することは難しいのではないかと思います。
 DVのケースですと、実際に怪我を負うことになりますから、どのような経緯や雰囲気があったとしても絶対に許される余地はありません。しかし、夫婦喧嘩の中での一部の言動を取り上げてみても、経緯次第では、モラハラとまでは言いにくいというケースも出てくるのが実際です。 

3.モラハラの意味をしっかりと理解する


モラハラ夫の行動や言動には共通点も多いのですが、項目が多くなってしまうものですから、まずは、モラハラ夫はどのようなキャラクターの人が多いのかについてご紹介し、その後に、具体的にどんな行動・言動がモラハラにあたるのかをご紹介します。

(1)モラハラ夫の性格(キャラクター)の共通項とは?
 モラハラ夫は以下の様な性格(キャラクター)の方が多い様に感じますので、まずは、あなたの旦那様に当てはまるものがないか確認してみて下さい。

①何でも自分優先である。
②マイルールや独自のこだわりがある(しかも、一般の人が理解しにくいルールであることが多い)
③自分の非を認めない。
④嫉妬深い、執念深い。
⑤あなたやお子様に対する束縛やルールが多い。
⑥他人を信用せず、友人が少ない。
⑦スイッチが入ると急変する。
⑧メンタルが弱い、または、メンタルが弱いふりをする。

 上記の①から⑧のうち、2,3個以上当てはまる場合には注意信号と言えます。

(2)モラハラ夫の「モラハラ発言」「モラハラアクション」とは?
 「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」と言われてもピンと来ない方が多いのではないでしょうか。そこで、一定の類型化をするとモラハラとは以下の様に分類できるのではないかと思います。以下のうち、どの項目に該当するかチェックして整理すると、あなたのモラハラ被害を客観視できると思います。

①直接こちらに暴言を吐く(「お前なんかと結婚したのは失敗だった」、「バカが移るから近付かないでくれ」等々)

②こちらに危害を加えるような発言をする(「一度殴られないと直らないのか?」、「むしゃくしゃしてお前を殺してしまいそうだ」等々)

③家事や育児の些細な問題を執拗に責め立てる(「棚に埃が付いてたけど、ちゃんと掃除しているのか?」「いつも言っているけどお前の料理は味が濃すぎて食べれない」「小学校の教科書を忘れて行かせるなんて母親失格だ」等々)

④こちらの容姿を侮辱する(「まるでオランウータンみたいな顔してるよな」「足が太くてドラム缶かと思った」等々)

⑤金銭感覚が自分に甘く、こちらに対しては厳しい(しょっちゅう飲み会に出かけているのに、こちらがランチに行くというと不機嫌な態度を取る等々)

⑥こちらの意見を聞き入れない、自分の考えが正しいと固執する(「お前みたいな考え方する奴今まで見たことがない」「お前の常識、世間の非常識」といった発言等々)

⑦自分の労働や給料を誇示してくる(「誰の給料で飯が食えてると思っているんだ」「俺の仕事は特別なんだからな、そのことに毎日感謝しろよ」等々)

⑧機嫌が悪いと物に当たり散らす。大きな物音を立てる(席を立つ際に椅子を乱暴にテーブルにぶつける、大きな音を立ててドアを閉める等)

⑨唐突に怒り始めるため、その理由が分からない、理由を話してくれないので、いつも旦那の動向を気にしながら緊張感を持って生活しなければならない。

⑩相手の生活態度等を注意すると逆ギレする、聞き入れてくれない(トイレのドアをいつも開けっ放しで出てくるため、注意すると「その方が喚起になって良いんだ」と強弁する等)

⑪友人や親戚の前でこちらの悪口を言う。

⑫子供の前でこちらの悪口を言う(通常はこちらにも聞こえるように言ってくる)

⑬一定期間意図的にこちらを無視してくる。

⑭こちらの行動を制限してくる(門限を23時と決めて、それ以降の帰宅を認めない、生活が苦しいのにパート勤務に出ることを許してくれない、毎日の食事の献立を事細かに指定してくる等々)

⑮気に入らないことがあると舌打ちやため息をついてくる。

⑯家庭の重要事項の決定(住居の購入、引越先の選定、自動車等の大きな買い物、子どもの進学や習い事等)をこちらに任せつつ、後から文句を言う

⑰性交渉の際の要望や要求が多い、性欲が旺盛であり対応に苦慮する。

⑱身内や友人を侮辱する(「お前の親は貧乏人だから価値観が合わない」「お前の友人は知識レベル低いよな」等々)

⑲異常なまでに話を誇張してくる、大げさに言う(風邪を引いただけなのに「俺はもう長くないかもしれないから、娘のことをよろしく頼む」と言ってくるとか、すれ違いで通行人の肩がぶつかっただけなのに「今殺されそうになった。この道は危ないから今後二度と通らない方が良い」と発言する等)

⑳生活費を渡さない。

この20項目のうち、5,6個以上当てはまる場合には、要注意とお考えいただいた方がよいと思います。直接当てはまらない場合でも、「ニアピン」のような項目が7,8個以上ある場合にも、要注意とお考えいただいた方がよいと思います。

 

4.許されないモラハラとは?


 上記の分類をご覧になって、モラハラがどのようなものなのかイメージが具体的になってきたかと思います。それでは次の作業をしてみて下さい。

(1)上記の①から⑳のうち、あなたに当てはまるのがいくつあるかをチェックしてみて下さい。

 

(2)次に、チェックがついた該当項目について、いつ頃、どのような言葉・態度を受けたのかを箇条書きしてみて下さい。いわゆるモラハラ被害の概要をまとめる作業になります。頻繁にモラハラがあった場合には、どの程度の頻度であったか(週1回、月1回等)も書いて下さい。

 このような作業は、忘れたい過去を思い出す作業になりますので苦しい作業になることが多いと思います。そのような場合には、あなたの体調にも配慮しながら、ゆっくりと時間をかけて作業をしてみて下さい。
 なお、あくまで上記は箇条書きで作成していただければ結構ですので、詳しい長文にする必要はありません。上記を書き切って、あなた自身で当時のことを振り返ったときに、このような夫を許せるのか、一緒にやっていくことができるのかできないのかを考えてみて下さい。

 上記のモラハラの項目にどのくらいの数当てはまるのかということは重要な判断要素なのですが、当てはまる項目が少なくても悪質なモラハラというケースも数多くあります。
 例えば、10年の夫婦生活の中で、大半の期間夫に無視され続けている、といった様に、期間が長かったり、執拗であるといった場合には、当てはまる項目が少なくても、「許されないモラハラ」に該当します。

(A)それでは、あなたが書き出したものはどのように活用すればよいのでしょうか。
 実は、あなたの書き出し作業そのものに重要な意味があります。
 あなたが書き出し作業をしている際、以下の様な症状が出た場合には、ほぼ確実に「許されないモラハラ」と言えます。
①書いている最中涙が止まらなくなることが数多くあった。
②書いている最中、気持ち悪くなってしまったり、胃痛がしたり、息切れがしてしまった等体調を崩してしまった
 このような体調変化があった場合には、重度のモラハラの可能性が高いので、離婚や別居を検討してみた方がよいと思います。

(B)大きな体調の変調がない場合でも、書き出したものをご自身でしっかりと見直してみる
 書き出し作業の中で、上記の様な明確な体調の変調がないとしても、書き出したものをあなた自身のまでしっかりと見返す作業を行って下さい。見返すにあたっては「この人と一緒にやっていくことで自分が幸せになれるのか」「むしろ、この人と別れる方が幸せなのではないか」ということをじっくりと考えてみて下さい。
このようにして、あなた自身が一緒にやっていくことができないと感じる様であれば、それは間違いなく「許されないモラハラ」にあたります。

 他方で、あなた自身では「一緒にやっていくことができない」とまでは言えないとか、判断が難しいという場合には、身内の方や親しい友人等に相談して、その意見を聞いてみるという方法もあります。モラハラ被害を受け続けてきたため、あなた自身の感覚が麻痺してしまっているというケースもありますので、身内や親友の意見を聞くと、あなた自身が置かれている立場を客観的に判断できる場合があります。
 ただ、モラハラは、あなたが置かれた環境になってみないと理解されにくいということもありますので、身内や親友から見て「離婚するほどの話じゃないかもよ」と言われたとしても、あなた自身の今後の幸せ、お子様の今後の幸せになるかどうかは再度しっかりと考えてみて下さい。

 

 

5.許されないモラハラであったとしても離婚に踏み切るかはあなた次第


 仮に、あなたが許されないモラハラ被害を受けていたとしても、離婚するかどうかはまた慎重に検討する必要があります。離婚すると今後の生活費の問題、お子様の捉え方等についても考慮しなければならないからです。

 ただ、頻繁にモラハラ被害を受けている方が陥りがちな発想なのですが、「自分さえ犠牲になれば一家の平和が守られる」という発想は避けた方がよいと思います。極端なモラハラ被害はあなたの心身にまで被害を与え、今後の生活に支障が生じる場合もあります。そのようなことはあなたにとって幸せだとは到底思えないからです。
 私の弁護経験上言わせていただきますと、あなた自身が、夫のモラハラが許されないものだと考えている様でしたら、ためらうことなく離婚した方が良い結果に結びつく様に感じます。

なお、令和2年4月現在緊急事態宣言が発令されており、社会全体が通常の状況でなくなっていると思いますので、このような状況下で「離婚」と決めつけるのではなく、せめて緊急事態宣言が解除になった後、多少期間を置いて離婚を決断するかどうかを見極めたほうが良いと思います。

 

6.裁判で勝てるかどうかは別途検討が必要


 上記の様にして、あなた自身にとって「許されないモラハラ」であったとしても、そのことで裁判に勝てると言うことにはなりません。
 勿論、離婚の問題は裁判をせずに解決できれば、その方が良いのですが、相手が激しく抵抗してきた場合には、離婚裁判が避けられません。
 そして、裁判で認められる離婚原因となりますと、法律で厳しく制限されているからです。また、裁判で戦っていくためには、モラハラの裏付けが必要になります。

 そのため、夫との裁判を避けられないと考える様であれば、早めに弁護士に相談をして、どのような手順を踏むのがよいのか、裁判での勝訴の見込みを検討してみた方がよいと思います。

7.まとめ


・コロナ不和の根本にはモラハラ問題が内在しているケースもあると思うので、モラハラがないかのチェックをしておいた方が良い。

・モラハラの詳しい意味については理解不足の方も多いので、まずはモラハラのきちんとした意味を理解する。

・まずは、あなた自身のモラハラ被害を分類し、整理する必要がある。

・あなたのモラハラ被害を整理した上で、あなたにとって許されないモラハラかどうかが重要である。

・あなたにとって許されないモラハラだとしても、離婚に踏み切るのかどうかはあなた次第である。

・あなたにとって許されないモラハラだとしても、離婚裁判で勝てるかどうかは別途検討が必要である。

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【コロナ離婚特集7】離婚までに決めなければならない全事項

2020.04.15更新

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1.離婚することと親権者が決まれば、離婚届そのものは簡単


 夫婦の話し合いで離婚すること及び親権者をどちらにするかを決定することができれば、離婚届自体は完成させられます。
 しかし、離婚届にお子様の面会交流や養育費に関わる注意事項(具体的には離婚届の右側中央よりやや下の囲みにあるチェック欄がこれに該当します)が記載されているように、お金の問題などを何も決めずに離婚してしまいますと、後から後悔するというケースも多々あります。

 そこで、今回は、本人同士で離婚の話し合いをする場合、どのようなことを話し合わなければならないのかについて解説いたします。

2.離婚の際に話し合う必要がある事項とは?


 まず、全体像を把握するためにも、離婚の際に話し合う必要がある事項としては、どのような項目があるのかについて解説いたします。通常は以下の7項目について話し合う必要があります(お子様がいらっしゃらない場合には、(1)、(5)、(6)、(7)の4項目になります)。

(1)そもそも離婚すべきか離婚すべきではないか
(2)親権者を誰にするか
(3)養育費をどのようにするか。
(4)面会交流をどうするか。
(5)財産分与をどのようにするか
(6)慰謝料をどのようにするか
(7)年金分割をどのようにするか

3.離婚すべきか離婚すべきではないか


 離婚することが決まりませんと、離婚の条件の話に進みませんので、一番初めに決めなければならないのが、離婚すべきかどうかという点になります。
コロナウイルスの問題で夫婦関係が不和になったとしましても、そのことを前面に出して離婚を要求しても、旦那様側からは「一過性の問題に過ぎない」という反論を受ける可能性が高いので、コロナの問題が起きる前の状況等を理由に離婚を切り出した方が良いと思います。

 

4.親権者を誰にするか。


 より分かりやすく言いますと、ご夫婦のどちらがお子様を育てていくか、という問題です。諸外国では親権と監護権を分ける例などもありますが、日本では一般的ではありませんので、「実際に今後お子様を育てていくべき人」が親権者になる、というイメージで考えると分かりやすいと思います。
 ご夫婦で、今後旦那様と奥様どちらがお子様を育てていくべきか話し合うことになります。
 コロナ不和のケースですと、夫側の感染リスクへの意識の低さ等も親権判断の一つの要素として主張していくことになろうかと思います。

 

5.養育費をどのようにするか。


(1)まずは、養育費をいくらにするかを話し合う。
 親権者をご夫婦のどちらにするか決まった場合、離婚後のお子様の生活費等として養育費をいくら支払うかを決める必要があります。
 養育費を月々いくらにするのかについては、実務上「算定表」というものが活用されており、具体的な内容は、最高裁判所のホームページなどをご覧いただければ、詳しい内容は分かると思います。

 なお、「養育費」というと「毎月いくら支払わせるか」という点に目が行き、他にも決めるべき点について疎かになると言うこともありますので、以下の点にも十分注意して話し合って下さい。

(2)支払い終了時期を何時にするか。
 最もオーソドックスな内容としては、「お子様が満20歳に達するまで」となります。
 しかし、お子様が大学に進学することを予定している場合、大学卒業までは養育費を払ってもらいたいと考えるのが通常でしょう。特にお子様がまだ幼児であったり小学生の場合には、「大学入学はまだまだ先のこと」というイメージをお持ちかもしれませんが、今決めておかなければ、将来相手が養育費を出し渋る可能性もありますので、「いつまで養育費を払ってもらうのか」について、きちんと取り決めておく必要があります。

(3)入学費用や進学費用等の取り決め
 今後のお子様に関する教育費として、私立高校への入学費用や進級時の学費、大学の入学費用や進級時の学費等は重要な問題になります。前述のようにお子様が小さい場合、まだイメージを持ちづらいかもしれませんが、入学費用等は高額なことが多く、月々の養育費では支払いきれないことが多いため、離婚時にきちんと話し合っておくべき項目になります。
 ただ、お子様がまだ小さい場合には、「入学や進学の費用の負担について今後きちんと話し合いの席を持つ」といった取り決め方もあり得るかと思います。

 他方、既にお子様が私立高校や大学に在学中という場合には、必要な学費の金額等も明らかになっているでしょうから、学費の半分を相手の負担とするといった具体的な数字を取り決めるべきことになります。

6.面会交流をどのようにするか


(1)まずは、面会交流の頻度を取り決める。
 あなたがお子様を育てていくと決めた場合、旦那様とお子様とは別々に生活していくと言うことになります。そうすると、旦那様としては、今後どのくらいの頻度でお子様に会うことができるのかについては重要なトピックになります。これが面会交流の問題です。
 まずは、面会交流の頻度について話し合う必要がありますが、一般的には1か月に1回か、2か月に1回程度とすることが多いように思われます。

 なお、安易に頻繁な面会交流を約束してしまいますと、生活環境の変化(例えば、あなたが遠方に引っ越すことになり、旦那さんの自宅との距離がかなり遠くなってしまった場合とか)等で頻繁な面会交流の実現が難しくなったときにトラブルのもとになりますので、どんなに多くとも、1か月に1回程度で十分だと思います。

 なお、令和2年4月現在の状況は、コロナウイルスの関係で緊急事態宣言が出ておりますので、少なくとも緊急事態宣言解除までは、面会交流は控えてもらうという形が一般的かと思います。

(2)それ以上に細かな内容を取り決めるべきかはケースバイケース
 面会交流については、相手がどこまでの要望を申し立ててくるかにもよりますが、あまり細々とした内容にしない方が良いケースが多いです。お子様の成長や環境に応じて離婚時とは状況が変化していく可能性も高く、そうすると、あまり画一的に取り決めておかない方が柔軟に対応できるからです。
 相手から要望が出されることが多い項目としては、①宿泊を伴う面会交流の要求、②旅行を伴う面会交流の要求、③学校行事や習い事の発表への参加の要求等があり得ます。

7.財産分与をどのようにするか。


(1)財産分与というのはそもそもどんな話なのか
 財産分与というのは、婚姻期間中に夫婦で築いた財産をどのように分けるのかを取り決めると言うことです。
 婚姻生活中は、離婚することを見越して準備しているという夫婦はいないと思いますので、通常夫婦の財産は均等ではないことが多いと思います。例えば、奥様が専業主婦で、旦那様が仕事をしているという場合、旦那様名義の預金はそれなりの額貯まっているとしても、奥様の預金はそれほど貯まっていないというケースもあると思います。

 そんなときに、旦那様が「これは俺の名義の預金だから離婚の時には、びた一文お前には渡さない」としてしまいますと、内助の功があった奥様にとって酷な話になってしまいます。
 そこで、離婚の時には、夫婦どちらの名義になっているかを問わず、婚姻中に築いた財産は半分ずつに清算すべきだというのが財産分与の基本的な考え方になります。

(2)慰謝料とは別問題なのでご注意
離婚に伴うまとまったお金の問題と言うことで、慰謝料の問題と混同している方が多いのですが、財産分与と慰謝料は別の問題とお考え下さい。
即ち、慰謝料というのは、相手に浮気や暴力といった一方的有責性がある場合に、こちらが受けた精神的苦痛を慰謝させるものになるのに対して、財産分与は、このような有責性の問題を抜きにして、夫婦の財産を清算しようという話になりますので、別次元の話と言うことになるのです。
(一昔前には、「財産分与の慰謝料的要素として、慰謝料分も考慮する」といった議論をすることもありましたが、最近は、財産分与は財産分与、慰謝料は慰謝料として話し合うのがオーソドックスです)。

(3)実際問題どのような手順で話をすべきか
 厳密に財産分与の計算をする場合には、①対象財産の特定→②財産の評価→③総合計額の算出→④分与方法の検討という手順を踏むことになります。

 以下具体的に解説いたします。
①対象財産の特定
 財産分与は夫婦で築いた財産を分ける仕組みですので、夫婦で築いた財産以外の財産は対象外になります。
 例えば、独身時代に貯めていた預金や相続で取得した財産は対象外になります。
 対象財産として代表的なものは、婚姻中に購入したご自宅、自動車、預貯金、生命保険や学資保険、株式等になります。
 まずは、夫婦で築いた財産としてどのようなものがあるかを割り出して行く作業をすることになります。

②財産の評価
 預貯金などは金額が明らかなので問題は少ないのですが、例えば自宅などはいくらになるのかおおよその評価額を調べる必要があります(住宅ローンが残っている場合、通常はローン残高は差し引いて評価することが多いです)。
 他にも、生命保険等については今解約したらいくらになるのかを保険会社に問い合わせる必要があります(実際には解約しませんが、いくらの価値があるかを確認するために、保険会社に「今解約した場合いくらになるか教えて下さい」と電話するのです。

③総合計額の算出
 上記のように各財産の価値を算出することができた場合、それらの数字を全て足し算して総合計額を算出していくことになります。

 例えば、旦那さん名義の資産がご自宅(評価額3000万円、ローン残高2400万円)、学資保険(解約返戻金額200万円)、預金(3つの通帳の残高合計が300万円)で、奥さん名義の資産が預金のみ(2つの通帳の残高合計が100万円)というケースですと、総合計額は(3000万円-2400万円)+200万円+300万円+100万円で、総合計は1200万円になります。
 この総合計額を算出する際には、旦那さんの資産だけではなく、あなたの資産分も加算する必要がありますので、ご注意下さい。

④分与方法の検討
 前述の例ですと、総合計額が1200万円になりますので、あなたの取り分は半額の600万円になります。

 このような600万円の取り分で何を取得するか、あなたの希望を検討することになります。
 即ち、自宅の価値が600万円なので、自宅を取得し、同時に住宅ローンの名義もあなたに変更するという方法もあり得ますし、逆に、自宅は旦那さんに渡して、旦那さん名義の学資保険をこちらに名義変更し、旦那さんの預金額全額を取得するという方法もあります。
 要するに、取り分の範囲で何を要求していくのかという問題です。

8.慰謝料をどのようにするか


 前述しましたとおり、旦那さん側に離婚の大きな原因がある場合に、こちらが受けた精神的苦痛を慰謝するためいくらを要求するかの問題です。通常は旦那が暴力をふるってきたとか、浮気をしていたといったケースで問題になります。
 この問題は、相手が暴力や浮気を明確に否定する場合もありますので、早期離婚の観点から慰謝料を強く要求しないというケースもありますし、納得いかないので徹底的に慰謝料を強く要求していくというケースもあると思います。
 あなた自身のお気持ちに応じて、どこまで要求し、どの程度の金額を要求するか検討してみて下さい。

 なお、コロナ不和自体を理由にして慰謝料を請求していくことは一般的に難しいかと思います。

 

9.年金分割について


 旦那様が会社勤めをしており、奥様が専業主婦の場合、当然ご夫婦の年金積立額は大きく異なってきます(旦那様は給料天引きで相当額の厚生年金を支払っていることと思います)。年金分割とは、婚姻中の旦那様の厚生年金支払履歴の半分を奥様に移す制度になります(つまり、年金分割をしておくと、将来年金の支給を受ける年齢になったときに、もらえる年金が増えると言うことになります(旦那様側は逆に減ることになります))。
 年金分割の手続のためには、「年金分割のための情報通知書」を年金事務所にて入手する必要がありますので、事前に準備しておいて下さい。
 この年金分割については、夫婦で半分に分けるというのが一般的で、年金分割の合意ができあがったときには、年金事務所に書類を提出しなければいけません。

10.話し合いがまとまったときには必ず離婚協議書を作成する。


 前述のように、養育費など離婚後長期間にわたって約束された項目などもありますので、話し合いの内容は必ず離婚協議書という形で書面化して下さい。
 この離婚協議書では「当事者間では本離婚協議書に定める他何ら債権債務がないことを確認する。」という一文を入れておけば、後から話が蒸し返される危険性はほとんどなくなります。

11.まとめ


・離婚の際には、以下の事項を取り決める必要がある。
(1)そもそも離婚すべきか離婚すべきではないか
(2)親権者を誰にするか
(3)養育費をどのようにするか。
(4)面会交流をどうするか。
(5)財産分与をどのようにするか
(6)慰謝料をどのようにするか
(7)年金分割をどのようにするか
・項目ごとに注意事項があるので、注意事項に留意しながら取り決める必要がある。
・話し合いがまとまった段階で、離婚協議書を作成した方が良い。

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