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【絶対に離婚したくない(35)】こんな闘いをいつまで続けないといけないんでしょうか?

2024.11.04更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。諦めるのはまだ早い、最後の最後まで離婚回避のために尽力する弁護士の立場から詳しく解説していきます。※実際の夫婦修復成功実績は文末の「関連記事」をご覧下さい※
神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

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1.別居や離婚は人生の中で精神的ストレスが特にかかりやすい出来事とされている


 一般的に、別居や離婚は、人生の中でも特に精神的ストレスがかかりやすい出来事されています。

 そのため、相手配偶者が突如別居してしまい、そのことで大きな精神的ストレスを感じることは、通常の反応と言えます。

 そして、このように強い精神的ストレスを抱えているからこそ、「出口はいつ頃に見えてくるのか?」ということが気になる方も多いと思います。

 もちろん、このような争っている期間は短いに越したことはないのですが、今後の人生に関わる大事なお話でもありますので、時間がかかってしまうということも多いのが実情です。

 以下では、こんな闘いをいつまで続けないといけないのか?という点について、具体的に解説していきます。

 

 

2.実は結論は大きく3パターンある


 皆さん、相手から離婚を迫られていますので、離婚に応じるか、円満に関係を修復するのかの2択だとお考えの方も多いと思いますが、実際には、大まかに3パターンに分かれます。

 

(1)【パターン①】円満に関係を修復できたパターン

 一番理想的なパターンでして、一度出て行った相手が戻ってきて、家族全員で同居して生活を再開するというパターンです。

 なお、後述の通り、最終的に同居再開に至るものの、それまでにかなりの期間を要した、というケースもあります。

 

(2)【パターン②】こちらも離婚に応じることにしたパターン

 こちらの不貞行為が相手にバレてしまった場合や、離婚裁判をするとなると負担が大きいため調停で離婚に応じた場合など、あなた自身の決断で離婚に応じることにしたというパターンです。

 この場合にも、仮に離婚が争点ではなくなったとしても、親権や財産分与などが問題になり、その調整で時間がかかるというケースもあります。

 

(3)【パターン③】別居婚が長期化するパターン

 相手が弁護士を立てていない場合、弁護士を立てて争うことや調停を起こすことにためらいがあって、別居状態が長期間続く、というパターンもあります。

 また、相手が弁護士を立ててきた場合、通常は、離婚協議→離婚調停→離婚裁判という経路をたどるのですが、離婚裁判でこちらが勝訴すると、相手がそれ以上に何もしてこなくなるというケースもあります(実際には、2度目の離婚裁判を起こしてくる人も多いです)。更には、相手が弁護士を立てて離婚調停を起こしたものの、調停が決裂し、そのままの状態が長期的に続くというパターンもあります。

 

 

3.最終的に修復したケースでかかった期間等


 私が直接担当したケースや、私が相談を受け、ご本人が対応することで修復に結び付いたケースなどを見ておりますと、修復までに要する期間は、「かなりばらつきが大きい」というのが率直な感想です。
 ただ、手続きがどの程度進んでしまったのかに応じて、一定の傾向などをお示しすることはできますので、以下解説していきます。

 

(1)【ケース1】相手が弁護士を立てずに対応したケース

 相手が突如別居を開始してしまったり、調停を起こしたりなどしたが、結局弁護士を立てなかったケースです。
 このケースですと、夫婦関係修復までにあまり期間を要しないケースも多い印象です。
 本当に短期間のケースですと、①妻の短期間の家出ということで1か月くらいで解決しました、とか、②夫の海外出張に同行するという大きな決断をすることになりましたが、同行して生活していくと円満な家庭を築けていますといったお話を伺うことも多いです。
 他方で、夫婦関係の軋轢が深く、①一旦はこのまま別居させて欲しいと言われてしまい半年は別居期間が続きました、とか、②調停委員からもあまり焦らない方が良いと言われてしまい、1年別居を経ての同居再開という条件になってしまいました、といったお話を聞くこともあります。

 

(2)【ケース2】相手が弁護士を立ててきたケース

 相手が弁護士を立ててきたケースですと、残念ながら、夫婦関係修復の可能性が下がる傾向が強いです。
 相手も弁護士を立てているくらいですから、離婚の意思が強いことが多く、どうしても夫婦関係修復に向けての話し合いに進まないことが多いのです。
 私が実際に担当したケースでも、夫婦関係修復までの期間は様々という印象でして、①半年ほどの調停期間を経て無事に同居にまで結びつけられたというケースもあれば、②調停自体は4か月ほどで終了したのだけれども、そのあと2年ほどが経ってようやく家族同居にこぎ着けたというケースもあります。

 

(3)【ケース3】相手が弁護士を立てて離婚裁判を起こしてきたケース

 はじめにお話しておきますが、離婚事件についてはいきなり裁判を起こすということはできません。特別な事情がない限り、まずは、離婚調停という手続きを踏んだ後でないと、離婚裁判を起こすことはできないのです。
 このようにして、相手が離婚調停を起こし、その後、離婚裁判まで起こしてきたという場合でも、相手の離婚請求棄却、要するに、裁判所から「現時点では離婚不相当」という結論を得たことはあります。
 ただ、その場合でも、夫婦関係の修復に結び付いたのかと言いますと、残念ながら、冷却期間が長引いているだけとなってしまうことが多いかと思います。
 離婚裁判はそれ自体がお互いにとって負担が大きく、結論として「現時点では離婚不相当」という結論を得ても、なかなか夫婦関係修復の道筋を描くことが難しいのです。

 

 

4.残念ながら離婚で決着させることにしたケース


前述のように、こちらの不貞行為が相手にバレてしまった場合や、離婚裁判をするとなると負担が大きいため調停で離婚に応じた場合など、あなた自身の決断で離婚に応じることにしたというパターンです。

この場合でも、あなたが離婚に応じることにした後に、お子様の親権や財産分与についての議論をしなければなりません。

このような議論にあまり時間をかけずに決着できる場合には、あなたが離婚に応じることに決めてから半年程度で手続きが終わるケースもありますが、長引くと1年や1年半程度がかかってしまうケースもあります。

また、親権についての対立が激しいと、実質親権者を決めるために離婚裁判をすることになりますので、やはり、裁判だけで1年とか1年半かかってしまうこともあります。

 

 

5.決着までに長くかかるから、という理由で関係修復を諦めないで欲しい


 前述のように、決着までには時間がかかってしまうケースも多いです。

 このようなことを聞くと「そんなに長い期間争うのは大変なので離婚に応じることにしようかと思います」という反応を示す方もいます。もちろん、あなた自身がそのように覚悟したのでしたら、私は止めることはしません。

 ただ、離婚に応じるか応じないかは、今後のあなたの人生にとって非常に大事な決断です。そのため、その決断を、後から振り返ったときに後悔するようなことはしないで欲しいと強く思います。

 

 

6.まとめ


・離婚紛争の決着の付け方としては、同居再開、離婚以外にも、別居婚の長期化というケースもある。

・同居再開に至るケースでも、結論に至るまでの期間はさまざまである。

・残念ながら離婚に応じると決断した場合でも、親権や財産分与の議論などで長期化するケースもある。

・決着までに時間を要するからと言って関係修復を諦めないで欲しい。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【絶対に離婚したくない(34)】どうして相手は急に「モラハラ」なんて言い始めたのでしょうか?

2024.11.04更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。諦めるのはまだ早い、最後の最後まで離婚回避のために尽力する弁護士の立場から詳しく解説していきます。※実際の夫婦修復成功実績は文末の「関連記事」をご覧下さい※
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1.突如突き付けられた離婚理由


 離婚理由を突き付けられる場面としては、相手配偶者(妻又は夫)から直接突きつけられる場合と、その弁護士から突き付けられる場合とがあります。

 いずれであろうと、離婚したい理由が、「あなたのモラハラ発言に耐えられなくなったから」というものである場合、あなたとしては、「モラハラってどういうこと?」と困惑してしまうと思います。

 あなたとしては、普段通りの夫婦の関係で、他愛ない会話しかしていないと考えてきたわけなので、突如「モラハラ」と言われても驚いてしまうのです。

 

 これまで何年も夫婦として一緒にやってきたのに、急に「あなたの発言はモラハラだった」と言われても納得できないのは当然のことだと思います。

 以下では、相手ががどうして「モラハラ」などという言葉を使い始めたのか、そのきっかけ等について、実際に私が担当したケースなどを元に解説していきます。

 

 

2.そもそもモラハラって何だ?


 「モラハラ」、最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含め得る概念です。

 

3.相手がモラハラという言葉を使い始めたきっかけ


 相手が急に「モラハラ」という言葉を使い始めている以上、そのことにはきっかけがあります。

 そもそも、前述のように、モラハラの概念は非常に広いため、「何でもかんでもモラハラと言ってしまえば該当してしまう」という側面があるのも事実です。

 以下では、どのようなものがきっかけとされることが多いのかを解説していきます。

 

(1)友人や知人から聞いて知った

 ママ友やパパ友、または、友人・知人等と雑談をしていた際に、ふとしたことから、このような用語が出たということがきっかけの場合があります。

 特に、離婚経験があるママ友やパパ友の場合、自らの離婚経験から、「モラハラ」といったことを身をもって知っているという方も多いため、そのような友人経由で話を聞いた、自分が相手から受けてきた発言が「正にモラハラ発言だと気付いた」と言い始めるケースも多いです。

 

(2)テレビなどから情報を得た

 モラハラという用語も以前よりはテレビなどでも取り上げられるようになりました。

 その関係で、ニュースやドラマ、情報バラエティーなどで、「モラハラ」という概念や、それがどのようなものなのかについて見聞きすることも増えてしまっています。

 そのような経緯で一度「モラハラ」という言葉を知ると、後はインターネットで検索すると、情報はいくらでも出てきますので、自分がモラハラ被害者だったんだと誤解してしまう人も多くいます。

 

(3)行政機関への相談

 今では行政機関でも「モラハラ」や「DV」についての周知活動を行っています。

 そのため、違和感を感じた際に、行政機関(身近なところで言うと区役所など)に相談すると、「それはモラハラなので、すぐに逃げたほうが良い」とか「モラハラは治らないから、改善を期待しない方が良い」といった回答をするケースが非常に多いです。

 一方の話だけを聞いて、このようにアドバイスすることもどうかと思いますが、行政機関からこのように言われると、「やっぱり自分はモラハラ被害者だったんだ」と誤解してしまう人も多いです。

 

 

4.熟年離婚の場合


 熟年離婚の場合には、「これまでずっと相手からのモラハラに耐え続けてきましたが、やっと子供も成人したので、離婚したいです」とか「子供が大学を卒業したので、離婚したいです」というように、お子様の成長を待って、離婚を切り出してくるというケースも多くあります。

 

 

5.今後の手続きの中で重要になってくるものは何か?


 モラハラの問題は、言った言わないの水掛け論になるケースが非常に多いです。相手は離婚するために、あなたから「このように言われた」といったことを主張してくることが多いのですが、ニュアンスが大きく異なっていたり、経緯が全く違っているといったことも多いです。

 いずれにせよ、相手が「こういわれた」、あなたが「そうは言っていない」と言い合っていても議論は錯綜するばかりで、問題の決着は遠のくばかりです。

 

 少なくとも、離婚調停の段階では、モラハラについてどういう証拠があるのか?といったことを細かく突き詰めていくというケースはほとんどないのですが、少なくとも、離婚裁判になった場合には、どのような証拠がどの程度あるのかという点が非常に重要な意味を持ってきます。

 そのため、相手が「モラハラ」を主張してきた場合には、相手がどのような証拠を持っているのかを推測しながら対応していく必要があります。

 

 

6.相手は不倫している?


 これはよく出る話題なのですが、私の経験上、不倫の証拠は出てこないケースの方が大半です。

 あなたとしては、相手配偶者から突如離婚を突き付けられ、また、身に覚えのないモラハラが理由なので、相手の不倫を疑う(他の人のことが好きになったので、私を捨てようとしていると疑う)ことも、心情的に理解できなくはないですが、その証明ができないことの方が多いのが実情です。

 そして、相手の不倫の証拠が全くないか、もしくは、ほとんどないという場合、調停や裁判の席で不倫を主張することは難しいです。

 

 

7.まとめ


・相手がモラハラを言い始めるきっかけとしては、友人や知人から知識を得たというケースも多い。

・他にも、テレビから情報を得たという人もいる。

・「モラハラ」ということで行政機関に相談すると、別居や離婚を勧めるケースも多い。

・熟年離婚の場合、お子様の成人等を待ったというケースもある。

・今後の手続きの進め方の検討に当たっては、相手がどのような証拠を持っているのかがカギになる。

・相手の不倫を疑う気持ちは分からなくもないが、証拠をつかめないケースが大半である。

 

 

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【モラハラ離婚で皆さんどうなさっているんでしょうか?⑥】結局モラハラ夫は何がきっかけで離婚に応じたのでしょうか

2024.11.04更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかり戦って、しっかりと勝つ」をモットーに詳しく解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.結局モラハラ夫は、何がきっかけで離婚に応じたのか?


 私がモラハラ夫と対峙してきたケースの中で、何がきっかけで離婚に応じたのかについて代表的なものをご紹介していきます。

 なお、説明の便宜上、①離婚調停に至らずに離婚に応じたケース(協議離婚で解決したケース)、②離婚調停手続きの中で離婚に応じたケース、③離婚裁判になってしまったが和解が成立したケースの3つに分類してご紹介していきます。

 なお、離婚の話し合いは、まずは協議離婚で解決できないかを調整し、難しい場合には、離婚調停を申し立てて、家庭裁判所の調停手続きの中で離婚の調整ができないかを話し合っていきます。このような調停も決裂してしまうと、裁判を起こして争っていくことになります。

 このように、離婚協議→離婚調停→離婚裁判という3つのステップがありますので、それぞれのステップで夫側が何をきっかけに関係修復を諦めたのかについてご紹介していきます。

 

 

3.全体的な傾向


 モラハラ夫と離婚の件で対峙している中で、モラハラ夫側の言い分としてよく出るのは、「自分は悪いことはしていない」「妻とは仲が良かった」「たまに夫婦喧嘩があっただけで、どこの夫婦でもあるような話だ」というものです。

 このようにモラハラ夫は自分が悪いことをしたという認識が乏しいため、何故離婚と言われるのかが分からないとか、離婚すべき理由がないと言ってくる人間が多いです。

 そのため、全体的な傾向としては、モラハラ夫側は離婚を拒否してくるパターンが多いです。

 

 

4.協議離婚で解決したケース


 私が担当した事件で、実際に協議離婚で解決したケースに絞った上で、モラハラ夫がどうして離婚に応じることにしたのか、そのきっかけ等について代表的なものをご紹介していきます。

 

(1)【ケース①】妻側弁護士が間に入ることで断念した

 前述の通り、大半のモラハラ夫は、こちらが弁護士を立てても、すんなりと離婚に応じません。

 ただ、稀に、「妻がそこまで覚悟しているなら、離婚でも致し方ないです」とか「弁護士さんが間に入っていくれるなら、財産分与なども公平に話ができると思いますので、離婚で話を進めて下さい」などと言ってくるモラハラ夫もいます。

 もちろん、最初は離婚に反対していても、私と話をしているうちに、離婚に応じてくるモラハラ夫も少なからずいます。

 

(2)【ケース②】妻と直接会うことで諦めた

 別居前にあなたと十分別居や離婚の話ができていない場合、モラハラ夫は、こちらが弁護士を立てていても、「妻と話がしたい」「妻と一度も話ができずに離婚なんておかしい」といったことを言ってくることは多いです。

 奥様の方もモラハラ夫と会いたくもないというケースが多いので、基本的には、モラハラ夫と奥様とが直接会うことはしません。

 しかし、話し合いが順調に進まないケースなどでは、奥様ご自身が「交渉が長引いているので、直接会って夫側に引導を渡してやりたい」とおっしゃることがあります(ごく稀ですが)。

 そのような場合には、夫側を私の事務所まで呼んで、私も立ち会った上で、夫と妻とが直接話をする場を設けることもあります。

 妻側からやり直すつもりが一切ないという強く覚悟を見せることで、夫側も諦めて離婚に応じてくることがあります。

 

(3)【ケース③】調停を回避したいということで諦めた

 モラハラ夫の中には、離婚はしたくないけれども、離婚調停もしたくないという人間もいます。

 よくあるケースは、①モラハラ夫が妻に対しては強く出れるけれども外部の人間に対してはうまくコミュニケーションを取ったりすることが難しいとか、②家庭内の話を裁判所などの公的立場の人間に聞かせたくない・恥ずかしい、③裁判所の調停委員から、自分のこれまでの言動等を注意される可能性があると感じ、自信がないといったパターンです。

 こういったケースですと、もうそろそろ離婚調停が避けられないといった話をすると、「調停だけはやりたくない」ということで離婚に応じてくる人もいます。

 

 

5.調停離婚で解決したケース


 私が担当した事件で、実際に調停離婚で解決したケースに絞った上で、モラハラ夫がどうして離婚に応じることにしたのか、そのきっかけ等について代表的なものをご紹介していきます。

 

(1)【ケース①】調停の場で妻側の覚悟を窺い知れて諦めた

 これは稀なケースなのですが、調停委員を介して、妻側の覚悟を知ることができたので、離婚に応じるというモラハラ夫もいます。

 離婚協議をしている間は、モラハラ夫は妻側の窓口としては弁護士としか話ができないので、妻側がどこまで離婚を強く覚悟しているのかは半信半疑だというモラハラ夫もいます。もちろん弁護士の方からは妻側の離婚意思はしっかりと伝えるのですが、あくまで妻が雇った弁護士なので夫側は半信半疑に思うことも多いのです。

 しかし、いざ調停が開かれますと、調停委員の目の前で妻側が真剣に離婚したいという強い覚悟を伝えますので、調停委員はそのことは夫側にも伝えます。

 そうすることで、もう夫婦関係修復の可能性は低いと思って離婚に応じてくる人間もいるのです。

 

(2)【ケース②】録音などを聞いて分が悪いと判断した

 離婚調停は話し合いの場なので、あまりすぐに録音などの証拠を提出することはしません。

 ただ、調停が難航してしまった場合には、録音など決め手となるような証拠があれば、それをモラハラ夫にも見せて、不利になるということを自覚させるという作戦を取ることもあります。

 モラハラ夫は外面が良いことが多いため、録音といった動かぬ証拠を出されてしまったことで体面を保つことができないとか、分が悪いと思って離婚に応じてくることがあるのです。

 

(3)【ケース③】婚姻費用の負担に耐えかねて諦めた

 モラハラ夫は身勝手な人間が多いため、離婚には応じたくない、また、婚姻費用も払いたくないという人間も多くいます。

 その場合、離婚調停よりも婚姻費用調停の調整を先行させ、モラハラ夫側に婚姻費用を早期に支払わせるという作戦を取ることもあります。

 モラハラ夫は、離婚の話し合いが長引けば長引くほど婚姻費用の支払額が積み重なっていきますので、離婚に応じやすくなることがあります。

 

(4)【ケース④】面会交流の道筋が見えたので諦めた

 離婚調停の中で話を続けていく中で、モラハラ夫も段々と妻への愛情というよりも子供への執着という方向へシフトしていくことがあります。

 妻側から嫌われていることは十分わかったけれども、子どもと会う算段だけは立てたいと考え始めるのです。

 このような場合には、子どもと会える道筋が立つと、離婚にはすんなりと応じてくるというケースもあります。

 

(5)【ケース⑤】何としても離婚裁判は避けたくて離婚に応じた

 離婚調停も終盤になってきますと、調停委員から「調停が決裂した場合には、裁判になるんですか?」と質問してくることがあります。

 その場合に、こちらから、「裁判をしてでも離婚したい」という強い覚悟を伝えることもあります。

 モラハラ夫も、調停ならまだしも裁判まではしたくないということも多く、裁判を避けるために、調停での離婚に応じてくるということもあります。

 

 

6.離婚裁判を起こしたが、和解で解決したケース


 私が担当した事件で、離婚裁判を起こすことになったけれども、裁判中に和解が成立して解決したケースに絞った上で、モラハラ夫がどうして離婚に応じることにしたのか、そのきかっけ等について代表的なものをご紹介していきます。

 

(1)【ケース①】別居期間が長期化したので諦めた

 別居期間が長期化すると、裁判で争っても、裁判所の方から離婚の判決が出て強制的に離婚させられてしまうというケースも多いです。そのような将来の見通しも踏まえて、離婚に応じるというモラハラ夫もいます。

この場合、裁判の序盤で和解が成立するケースと中盤で和解が成立するケースがあります。

 序盤で和解が成立するケースですと、大きく①本格的な離婚裁判の紛争になると泥仕合になるので、裁判序盤で離婚に応じることにしたというケースと②これまではモラハラ夫自身で対処していたが、弁護士に依頼することにしてより有利な条件で離婚しようと考えるようになったというケースがあります。

 中盤で和解するケースは、離婚すべきかどうかについて、証拠の提出などもあって、モラハラ夫側も自分が妻から非常に嫌われているということを認識せざるを得なくなって、離婚に応じることにしたというケースになります。

 

(2)【ケース②】判決の見通しが分かったので諦めた

 離婚裁判も終盤まで来ると、裁判官が、判決の見込みを直接話してくるケースも多いです。

 実際に判決を書く裁判官が見込みを話してくるのですから、そのような結論は避けられないということで、モラハラ夫も離婚には応じてくることも多いです。

 

 

7.まとめ


・モラハラ夫は自分が悪いことをしてきたという認識が乏しいので、離婚に反対してくることが多い。

・それでも協議離婚で解決できたケースもあって、代表的なものは以下のようなものである。

  • 弁護士が間に入ることで諦めた
  • 妻と直接会って(弁護士立会)諦めた
  • 調停を避けたくて諦めた

・協議離婚はうまく行かなくても、調停で離婚になったケースの代表的なものは以下の通り

  • 調停の場で妻側の覚悟を窺い知ることができて諦めた
  • 録音などの証拠が提出されて分が悪いと考えて諦めた
  • 婚姻費用の負担に耐えかねて諦めた
  • 面会交流の道筋が見えたので諦めた
  • 離婚裁判を避けたくて諦めた

・離婚裁判の中で和解が成立したケースとしては以下のようなものがある。

  • 別居期間が長期化したので諦めた
  • 裁判官から判決の見通しを告げられて諦めた

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚で皆さんどうなさっているんでしょうか?⑤】皆さんモラハラチェックリストに何個ぐらい当てはまった後に弁護士に相談してるんでしょうか?

2024.10.21更新

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1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.モラハラチェックリスト


 モラハラとは「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」のことであると言われてもピンと来ない方が多いのではないでしょうか。そこで、一定の類型化をするとモラハラとは以下の様に分類できるのではないかと思います。以下のうち、どの項目に該当するかチェックして整理すると、あなたのモラハラ被害を客観視できると思います(以下を「モラハラチェックリスト」と呼んだりしています)。

 

①直接こちらに暴言を吐く(「お前なんかと結婚したのは失敗だった」、「バカが移るから近付かないでくれ」等々)

 

②こちらに危害を加えるような発言をする(「一度殴られないと直らないのか?」、「むしゃくしゃしてお前を殺してしまいそうだ」等々)

 

③家事や育児の些細な問題を執拗に責め立てる(「棚に埃が付いてたけど、ちゃんと掃除しているのか?」「いつも言っているけどお前の料理は味が濃すぎて食べれない」「小学校の教科書を忘れて行かせるなんて母親失格だ」等々)

 

④こちらの容姿を侮辱する(「まるでオランウータンみたいな顔してるよな」「足が太くてドラム缶かと思った」等々)

 

⑤金銭感覚が自分に甘く、こちらに対しては厳しい(しょっちゅう飲み会に出かけているのに、こちらがランチに行くというと不機嫌な態度を取る等々)

 

⑥こちらの意見を聞き入れない、自分の考えが正しいと固執する(「お前みたいな考え方する奴今まで見たことがない」「お前の常識、世間の非常識」といった発言等々)

 

⑦自分の労働や給料を誇示してくる(「誰の給料で飯が食えてると思っているんだ」「俺の仕事は特別なんだからな、そのことに毎日感謝しろよ」等々)

 

⑧機嫌が悪いと物に当たり散らす。大きな物音を立てる(席を立つ際に椅子を乱暴にテーブルにぶつける、大きな音を立ててドアを閉める等)

 

⑨唐突に怒り始めるため、その理由が分からない、理由を話してくれないので、いつも旦那の動向を気にしながら緊張感を持って生活しなければならない。

 

⑩相手の生活態度等を注意すると逆ギレする、聞き入れてくれない(トイレのドアをいつも開けっ放しで出てくるため、注意すると「その方が喚起になって良いんだ」と強弁する等)

 

⑪友人や親戚の前でこちらの悪口を言う。

 

⑫子供の前でこちらの悪口を言う(通常はこちらにも聞こえるように言ってくる)

 

⑬一定期間意図的にこちらを無視してくる。

 

⑭こちらの行動を制限してくる(門限を23時と決めて、それ以降の帰宅を認めない、生活が苦しいのにパート勤務に出ることを許してくれない、毎日の食事の献立を事細かに指定してくる等々)

 

⑮気に入らないことがあると舌打ちやため息をついてくる。

 

⑯家庭の重要事項の決定(住居の購入、引越先の選定、自動車等の大きな買い物、子どもの進学や習い事等)をこちらに任せつつ、後から文句を言う

 

⑰性交渉の際の要望や要求が多い、性欲が旺盛であり対応に苦慮する。

 

⑱身内や友人を侮辱する(「お前の親は貧乏人だから価値観が合わない」「お前の友人は知識レベル低いよな」等々)

 

⑲異常なまでに話を誇張してくる、大げさに言う(風邪を引いただけなのに「俺はもう長くないかもしれないから、娘のことをよろしく頼む」と言ってくるとか、すれ違いで通行人の肩がぶつかっただけなのに「今殺されそうになった。この道は危ないから今後二度と通らない方が良い」と発言する等)

 

⑳生活費を渡さない。

 

これは目安ですが、この20項目のうち、5,6個以上当てはまる場合には、要注意とお考えいただいた方がよいと思います。直接当てはまらない場合でも、「ニアピン」のような項目が7,8個以上ある場合にも、要注意とお考えいただいた方がよいと思います。

 

 

3.皆さん弁護士に相談するときにはチェックリストに何個ぐらい当てはまっているのか?


 私が相談に乗っておりますと、チェックリストに17個とか18個当てはまるという方もいれば、2個とか3個しか当てはまらないという方もいます。

 このようにチェックリストに何個当てはまった上で相談に来ているのかは、「人による」というのが私の率直な感想です。

 また、これも誤解されやすいので予めお話しておきますが、チェックリストに沢山当てはまるほど「離婚すべき」で、チェックリストにあまり当てはまらない場合には「離婚すべきでない」という相関関係があるわけではないということです。

 チェックリストにあまり当てはまらないけれども、そのモラハラ行為があまりに長く続いてきたという場合には、深刻で、早めに離婚した方が良いというケースもあるのです。

 

 そのため「私はあまり沢山モラハラチェックリストに当てはまっていないから、まだ弁護士さんに相談するほどのことではない」と考えるのではなく、あなた自身が離婚すべきか悩んでいる場合には、遠慮なく相談して欲しいです。

 

 

4.チェックリストにあまり沢山当てはまらない人は、その後どうしているのか?


 チェックリストにあまり沢山当てはまらない方々がその後どうしているのか?ですが、結論から言いますと、「皆様人それぞれ」という回答になります。

 今後どのようにしていくのか考えたいということでお帰りになる方もいれば、逆に、最初から弁護士に依頼しに来たということでその場でご依頼なさるという方もいます。

 以下では、このような方もいらっしゃるという代表例のようなものとしてご紹介いたします。

 

(1)【代表例①】特に強く確認したかったのは他のことなので、意見を聴いてお帰りになる

 代表的なのは、離婚ということよりも親権のことの方が気になっていて、このままの状態で親権がとれるのかどうかを確認してお帰りになるというようなパターンです。

 養育費や財産分与など金銭的なことを確認したかったということで、ご確認して帰られるという方もいらっしゃいます。

 

(2)【代表例②】一度夫に直接話してみるということでお帰りになる

 一度夫と話をして見るというのは大きく2パターンあります。

 具体的には、夫に最後のチャンスを与えるかどうかという点です。

 可能性は低いけれども、もう一度だけ夫に話をして見て、改善するようなら離婚を回避できるかもしれないという思いで、話をして見るという方もいれば、逆に、別れるということは決意していて、別居の時期などについて相談するために夫と話をして見るという方もいます。

 いずれ弁護士に入ってもらうかもしれないけれども、自分でできるだけのことはするという方が、このような決断をなさることが多いです。

 

(3)【代表例③】別居したいけど離婚するか悩まれる

 モラハラチェックリストに多数該当するわけではないけれども、夫のモラハラがあなたの精神面で非常に辛く、別居は早めにしたいという方です。

 ただ、今すぐ離婚するのかというと、今は精神的に厳しく、冷静に判断することが難しいので、離婚するかどうか今決めることはできないということでお悩みになっているのです。

 このような場合には、一度冷却期間を置きたいということで、そのような切り口で夫側に話をして見ても良いのではないかとアドバイスさせて頂くことが多いです。

 

(4)【代表例④】別居のタイミングや手順を再確認できたということで一旦お帰りになる

 私のところにご相談に来られた主眼が、「どのように別居の準備をした方が良いのか?」という方もいらっしゃいます。

 その場合、別居にあたってどのような準備をすべきかをアドバイスさせて頂き、それを聞いた上で、実際の別居予定日などを考えて、また後日相談に来ますといった方もいます。

 

(5)【代表例⑤】そのまま秦弁護士に依頼してしまう

 私のところに相談に来る前に、既に離婚することを決意し、もう別居先も決めてしまっているという方もいます。

 そのような方は、最初から私に依頼する目的で来たということで、その場で弁護士に委任するという方もいます。

 

 

5.まとめ


・モラハラチェックリストは20項目ある。

・私のところに相談に来られる方の中には非常に沢山当てはまっている方もいれば、あまり多数当てはまっていないという方もいる。

・あまり沢山当てはまっていないイコール離婚すべきではないという相関関係にはない。

・あまり沢山当てはまっていなくても、その場で弁護士に依頼する人もいれば、逆に、最後の関係修復の機会を与えるべく夫と直接話をするという人もいる。

 

 

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【絶対に離婚したくない(6)】自分にも落ち度があるのですが、どう対応すればよいのでしょうか?

2024.10.14更新

そんなに自分を責めないで!


一緒に希望の光を見付けましょう!


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1.本当に悔やんでも悔やみきれない


 相手が出て行く前に、別居や離婚の話し合いがなされていた場合には、あなたにとっても、何故相手が出て行ったのか、なぜ離婚したいのかについては目星がついていることが多いと思います。

 そのため、「どうしてあの時あんなことを言ってしまったんだろう」とか「どうしてあの時こうしなかったんだろう」と「悔やんでも悔やみきれない」という思いの方もいると思います。

 このような経過もあるため、あなたとしても、本当の気持ちとしては「別れたくない」と思っていても、「自分にそんなことを言う資格があるのか?」ということで思い悩んでしまうこともあると思います。

 今後あなたがどのようにしていくのが良いか、弁護士の立場から解説していきます。

 

 

2.自分がどうしたいのかをしっかりと決断する


 前述のように「悔やんでも悔やみきれない」というお気持ちが強いのでしょうが、相手から離婚を要求されている以上、過去のことばかりに捉われていても、良い方向には進みません。

 そのため、まずは、「自分がどうしたいのか」をしっかりと決断してもらう必要があります。

 私は、そのような際には、「あなたの気持ちの根底にあるものは何ですか?」「本当にしたいのは離婚なんですか夫婦関係修復なんですか?」と質問するようにしています。

 あなたが「できることから関係を修復したいんです」と思っているのでしたら、「それなら、あなた自身の人生なんだから、夫婦関係修復を目指しましょう」とアドバイスするようにしています。

 

 実際に、あなた自身の今後の人生のことなのですから、自分のことを最優先に決断することは別にわがままでも何でもありません。

 ただ、このように「言うことは簡単」でも、多くの人は「そんなに簡単に割り切れない」という方が多いでしょうから、じっくりと考えて、「今後自分がどうしたいのか」結論を出してもらうようにしています。

 そして、一度決断した後は、「その方針を簡単には曲げない」という形で対応していくことになります。

 

 

3.自分の落ち度がどれほどのものなのかについて向き合う


(1)まずは「裁判上の離婚理由」に該当するのかの見極め

 今後の戦略を立てていくにあたっては、あなた自身がお感じになっている「落ち度」がどのようなものなのかについて向き合う作業が必要になります。

 特に、あなたが婚姻期間中に不貞行為に及んでしまった場合や暴力をふるって相手に怪我を負わせてしまったというような場合には、これらは、裁判上の離婚理由(離婚裁判になった場合、相手が勝訴できるだけの理由)になりますので、①相手がどこまでの証拠を持っているのか、②今後どのように事情を説明していった方が良いのかなどを慎重に検討する必要があります。

 もし、相手がしっかりとした証拠を持っているような場合には、残念ながら離婚裁判を避けるという観点から、裁判になる前に離婚に応じるという対応を検討した方が良いケースもあろうかと思います。

 

 逆に、あなたが考える「落ち度」が、上記の裁判上の離婚理由には該当しない場合、上記ほど今後のことを恐がる必要はありませんが、やはり、どのように事情を説明していくべきかについては慎重な検討が必要になります。

 なお、このようなご自身の落ち度の振り返り作業は、時に精神的に辛い作業になることも多いので、そのような場合には、一定期間をかけて振り返ることもあります。

 

(2)「裁判上の離婚理由」がないのであれば、あなた自身を責め過ぎないこと

 前述のように、あなたとしては、相手が出て行ってしまったことで、「悔やんでも悔やみきれない」と強く感じているかもしれません。

 しかし、前述のような「裁判上の離婚理由」がないのでしたら、通常の夫婦でも多かれ少なかれ存在する出来事と言えますので、「あまり自分を責め過ぎないでください」とお伝えすることが多いです。

 

(3)相手の主張に応じて臨機応変に対応していく

 また、調停などの手続きを進めていくと、こちらが予想していなかった理由を相手が述べてくる場合もありますので、そのような場合には、相手の主張が正しいのかどうか、どのように事情を説明していくのかについて検討していくことになります。

 

 

4.相手の落ち度の内容についてもお話し頂く


 夫婦として生活を送っていますと、あなただけが一方的に悪いというケースは実際にはほとんどなく、相手にも落ち度があるというケースが大半です。

 もちろん、相手の落ち度を相手に直接ぶつけてしまいますと夫婦喧嘩の延長と一緒ですので、相手にぶつけるタイミングやぶつけ方は慎重に検討すべきですが、予め事情を聞いておきませんと、普段の夫婦生活や家族生活の状況が分かりません。

 そのため、「相手の落ち度」についてもお話しいただく必要があります。

 

 

5.夫婦関係の修復を目指す以上は、「反省と感謝」の気持ちで対応していく


 あなたが一定の落ち度を自覚している以上、その「落ち度」に関する反省の気持ちを相手に伝えることが必要になります。あなたの反省の気持ちが相手に十分に伝わらないと、夫婦関係の修復は難しくなってしまいます。

 合わせて、同居中の相手の協力などについて感謝の気持ちを述べることが多いです。

 このような「反省と感謝」が今後の夫婦関係修復の重要ポイントになることが多いです。

 

 

6.まとめ


・まずは、自分がどうしたいのかをしっかりと決断することが大事である。

・次に、自分の落ち度がどのようなものなのかを振り返る必要がある。

・振り返る際には、「裁判上の離婚理由」に該当するかどうかが重要である。

・あなたの落ち度が「裁判上の離婚理由」ではない場合、「自分を責め過ぎないこと」が大事である。

・相手の落ち度についても平行して検討する必要がある。

・夫婦関係の修復を目指す以上は「反省と感謝」の気持ちが大事である。

 

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【絶対に離婚したくない(5)】(夫側のケース)子供に会えないのが精神的にしんどいんですがどうすれば良いのでしょうか?

2024.10.14更新

焦らずに!妻側を恨まずに!


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1.突如妻が子供と一緒に出て行ってしまった


 事前に十分な話し合いがなされたのであればまだしも、ほとんど話し合いもなく奥様がお子様と一緒に突如出て行ってしまった場合、その喪失感は非常に強いと思います。

 心理学的観点からも、別居や離婚は人生の中でも特に精神的負担が大きい出来事の一つとされています。

 今回は、夫側の視点から、突如奥様がお子様と一緒に出て行ってしまい、お子様と会えないことでの精神的辛さ・しんどさをどうしていくべきかについて解説していきます。

 主に、夫側の視点からの解説であり、妻側の視点からの解説ではないので、ご留意下さい。

 

 

2.まず、弁護士抜きで話ができるようならば、弁護士抜きでの話をチャレンジする


 まだ奥様の側が弁護士を立てていないとか、弁護士を立てる予定だとしても、少し時間がかかりそうな場合、弁護士抜きでの話をトライしてみると良いです。

 ただ、奥様があなたと直接話をすることに抵抗感が強い場合には、無理に奥様に会おうとしたり、電話をかけるなどして話そうとすると逆効果のことが多いです。

 そのような場合には、奥様側のご両親や兄弟姉妹など、間に入ってくれそうな人を介して話をするということが考えられます。

 

 このようにして、奥様と直接話ができるようでしたら(もしくは、奥様の親族を介して話ができるようでしたら)、あなたの今の反省の気持ちと同居中の奥様の貢献への感謝の気持ちをしっかりと伝えるようにして下さい。あなたとしては、お子様の件が非常に気がかりだとは思いますが、まずは、奥様のことを労わるような姿勢がないと、離婚を回避することはできませんので、まずは奥様のことを話題に出し、次いで、お子様のことを話した方が良いと思います。

 なお、奥様が弁護士を立てる前に話をしなければならないと考えて焦ってしまうと逆効果のことが多いので、奥様側の抵抗が強いようでしたら、無理に直接の話し合いにこだわらない方が良いと思います。

 

 

3.離婚を回避したい以上、奥様のことをおざなりにしないこと


 あなたとしては、急に出て行かれて、お子様の様子が全く分からないので、お子様が今どうしているのか心配、お子様の成長の様子をしっかりと知りたい、お子様と一刻も早く会いたい、という気持ちだと思います。

 ただ、あなたにとっての最終のゴールが離婚を回避して、夫婦関係を修復したいというものである以上は、奥様のことをおざなりにしてしまうのは本末転倒です。

 そのため、奥様側とのコンタクトについても、お子様のことばかりの話題になることは避けた方が良いです。お子様のことばかりを話題に出すと、奥様の側からすると「自分が放っておかれている」と感じてしまい、夫婦関係修復の可能性が下がってしまうからです。

 

 

4.監護者指定審判手続を取るべきか?


(1)そもそも監護権って?

そもそも、親権というと、離婚した後に子供を育てていくことができる権利と考える方が多いかと思いますが、実は親権には、このようにお子様を育てていく権利(身上監護権と言ったりします)だけではなく、他にも財産管理権と身分行為の代理権が含まれています(要するに、3つの権利の集合体が「親権」ということになります)。

この親権に含まれる3つの権利のうち、「身上監護権」だけを切り出したものが監護権とイメージすると分かりやすいと思います。

 離婚が正式に成立するまでは、お子様の親権は夫婦の共同親権になるのですが、このような共同親権の中でも監護権のみを切り出して、監護権を取得するものを夫婦どちらかに指定して欲しいという審判が監護者指定審判の手続きになります。
 「審判」というと聞き慣れないかもしれませんが、調停のように話し合いの手続きではなく、裁判官が強制的に監護者を指定する手続きになります。

 

(2)結局、監護者指定審判手続きで勝訴するとどうなるのか?

 あなたの方から監護者指定審判手続きを起こし(正確には、「3点セット」などと言われたりしますが、監護者指定審判と子の引渡し審判、これらの保全処分という3つの事件を同時に起こすのが一般的です)勝訴すると、法律上正当な権利をもって、奥様の側にお子様の引渡しを要求することが可能になります。

 その意味で、監護者指定審判手続きは非常に強力な手続きと言えます。

 

(3)弁護士としては、基本的に監護者指定審判手続きはオススメしない

 これは弁護士によって考え方の違いがあるところだと思いますが、私自身は、基本的に監護者指定審判手続きはオススメしていません。

 監護者指定審判手続きは、あなたが勝訴すれば、奥様の側にお子様の引渡しを要求できるという意味で強力な手続きである反面、「負けられない戦い」になることが多いです。

 そのため、同居中の奥様の家事不行き届きや育児不行き届き、育児面での問題点などを徹底的に追及していく必要があります(「負けられない戦い」なので、「なりふり構っていられない」という意味です)。

 

 そうすると、奥様の側からすると、あなたから強く責め立てられていると感じてしまい、夫婦関係修復の道はほぼ閉ざされてしまうのです。

 私のところにいらっしゃる方の中には、「なんとか監護者指定の手続を取って下さい」と言って来られる方もいますが「これをやると奥様との全面戦争になりますよ。そのため、夫婦関係修復はほぼ絶望的になりますが、大丈夫ですか?」とお話させて頂いています。きつい言い方になってしまって申し訳ないのですが、監護者指定審判手続きは、本当に過酷な手続きですので、このようにご説明させて頂いています。

 

 

5.面会交流調停が現実的な選択肢であることが多い


 前述のように、監護者指定審判手続きは強力な手続きである反面、夫婦関係修復の道を閉ざしてしまうリスクが高いため、現実的な選択肢としては、面会交流調停というところに落ち着くケースが多いと思います。

 なお、いきなりこちらから面会交流調停を起こしてしまうと、奥様の側からは「おざなりにされている」と感じてしまうケースが多いので、奥様の側から離婚調停を申し立てられた後に、こちらから面会交流調停を起こすという順番の方が良いです。

 

 

6.まとめ


・奥様が急にお子様と一緒に出て行った場合、弁護士抜きで話ができるようであれば、そのようにするのが良い。

・基本姿勢は、奥様のことをおざなりにしないという姿勢が非常に重要である。

・弁護士としては基本的に監護者指定審判手続きはオススメしない。

・最終的には面会交流調停を申し立てるという手段に落ち着くことが多い。

 

 

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【絶対に離婚したくない(4)】相手が出て行って精神的にしんどいのですが皆さんどうなさっているのでしょうか?

2024.10.14更新

意地を張らずに!我慢し過ぎずに!


精神的ケアもしながら立ち向かっていきましょう!


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1.別居や離婚は人生の中で精神的ストレスが特にかかりやすい出来事とされている


 一般的に、別居や離婚は、人生の中でも特に精神的ストレスがかかりやすい出来事されています。

 そのため、相手配偶者が突如別居してしまい、そのことで大きな精神的ストレスを感じることは、通常の反応と言えます。

 私は精神科医などではありませんので、心理学的にあなたの大きな精神的負荷を軽減する方法を知っているわけではありません。

 ただ、私が担当してきた事件の中でも、このように大きな精神的ストレスを抱えてしまうご依頼者様は多いものですから、その方々が実際にどのように対処なさっているのかをご紹介致しますので、参考にして頂ければ幸いです。

 

 

2.【対処方法1】まず、弁護士抜きで話ができるようならば、弁護士抜きでの話をチャレンジする


 まだ奥様の側が弁護士を立てていないとか、弁護士を立てる予定だとしても、少し時間がかかりそうな場合、弁護士抜きでの話をトライしてみると良いです(逆に、奥様が正式に弁護士を立てた場合、弁護士抜きで話をすることは非常にリスクが高いので、基本的には避けるべきです)。

 ただ、奥様があなたと直接話をすることに抵抗感が強い場合には、無理に奥様に会おうとしたり、電話をかけるなどして話そうとすると逆効果のことが多いです。

 そのような場合には、奥様側のご両親や兄弟姉妹など、間に入ってくれそうな人を介して話をするということが考えられます。

 

 このようにして、奥様と直接話ができるようでしたら(もしくは、奥様の親族を介して話ができるようでしたら)、あなたの今の反省の気持ちと同居中の奥様の貢献への感謝の気持ちをしっかりと伝えるようにして下さい。

 なお、奥様が弁護士を立てる前に話をしなければならないと考えて焦ってしまうと逆効果のことが多いので、奥様側の抵抗が強いようでしたら、無理に直接の話し合いにこだわらない方が良いと思います。

 

 

3.【対処方法2】親族や友人など信頼できる人物に話をする


 比較的容易な手段としては、親族や友人など信頼できる人物に話をする・相談するという方法があります(自分の悩み事を聞いてもらってストレス発散する、という意味です)。

 たまに、「嫁が出て行ったなんて恥ずかしくて話ができない」とか、「夫に見捨てられたなんて話を友人にしたら自分が一層みじめになる」といったことで、全く他の方に相談なさっていないという方もいます。

 ただ、別居や離婚というテーマは一人で抱えるにしては重た過ぎるテーマなので、私の方からは、「極力信頼できる人物に話をした方が良いですよ」とアドバイスさせて頂くことが多いです。そのことが多少なりともストレス発散につながることが多いです。

 

 

3.【対処方法3】カウンセリングなどを受ける


(1)精神的に辛いようであればカウンセリングは積極的に利用した方が良い

 前述のように親族などに相談してもあまりに気分の落ち込みがひどいとか、全く夜眠れないというようなときには、カウンセリングを受けることをアドバイスさせて頂くこともあります。

 前述の通り、私は心理学の専門家ではありませんから、私がお話を聞くことにも限界がありますから、カウンセリングを受けることで心理的ストレスを少しでも軽減してもらうのです。

 

 カウンセリングのことでご質問を受けることが多いのは、「カウンセリングを受けると余計に離婚にとって不利にならないでしょうか?」とか「親権獲得にあたって不利にならないでしょうか?」という点です。あなたがカウンセリングを受けると、自ら精神的に不安定だと認めるようなものなので、相手は余計に離婚を強く主張してくるのではないか?育児の面でも悪影響があると主張されるのではないか?という観点からのご質問です。

 結論から申しますと、カウンセリングを受け始めたからと言って、離婚や親権の点で大きく不利になることはほとんどありません。

 

 もちろん、精神的負荷が大きく、仕事もろくにできなくなってしまったというような場合には、一定程度の影響は避けられませんが、これまで通りに仕事ができているというようなことであれば、離婚や親権への影響はほとんどないのです。

 そのため、精神的に辛いと感じるようであれば、私の方からは「あまり我慢して本当に体調を崩してしまうと元も子もないですよ」とアドバイスさせて頂くことが多いです。

 

(2)モラハラ講習やDV講習は全く別

 なお、カウンセリングと似たようなものとして、モラハラ講習やDV講習(プログラム)といったものがあります。

 相手があなたのモラハラやDVを強く主張してくるので、自発的にモラハラ講習やDV講習(プログラム)を受けようと考える方もいますが、当該講習等を受けることは慎重に検討した方が良いです。

 なぜなら、そのような講習やプログラムを受けることは、あなた自身モラハラやDVをしてきたという前提で、それを改善するために受講するという色彩が強いので、今後の交渉等に悪影響を及ぼす恐れがあるからです。

 相手が主張する離婚理由がほぼ正確なもので、あなた自身もそれを全て認めて、改善したいということであれば別ですが、実際には、相手が実際の出来事よりも誇張してきたり虚偽を述べてくることが多いため、それを認めるような行動は避けた方が良いのです。

 

 

4.【対処方法4】面会交流を実施してストレス軽減を図る


 この対処方法は、夫側の対処方法であることが多いです(妻が子供達と出て行ってしまったので、夫側から面会交流を要請するというパターンです)。

 お子さんとの面会交流が実施できるようになると、相手配偶者と直接話などはできないまでも、お子様と接することで安心感が増してくるというケースもあります。お子様が無邪気に遊んでいる様子を見て安心することで精神的ストレス軽減につなげることができるのです。

 なお、面会交流の話題を出すタイミングを慎重に検討すべき事案も多くありますので、この点は注意が必要です。お子様に会いたいということばかりを強く主張すると相手配偶者からすると「自分のことが放っておかれている」と感じることも多いからです。

 そのため、最初のうちは夫婦関係修復の話をし、少し後に面会交流の話をしていくという進め方をすることが多いです。

 

 

5.【対処方法5】信頼できる弁護士を雇う


 相手がまだ弁護士を立ててきていない場合には、こちらから先に弁護士を立てることはオススメしません。こちらから先に弁護士を立てると相手を不用意に刺激してしまう虞があるからです。

 他方で、相手が既に弁護士を立てていたり、既に離婚調停を申し立てられたりしている場合には、こちらも弁護士を立てることを検討した方が良いです。

 その場合には、離婚だけではなく夫婦関係修復にも力を入れている弁護士に依頼することをオススメします。

 そのようにして弁護士を雇うと、その弁護士があなたの話をじっくりと聞いてくれますし、今後の手続きの安心感も増すことが多いです。

 

 

6.まとめ


・相手が出て行って精神的にしんどい時の対処法としては以下のようなものがある。

1)弁護士抜きで話ができるようであれば、弁護士抜きでの話をチャレンジする

2)親族や友人に話をする・相談する

3)カウンセリングを受ける

4)(主に夫側の対処方法)子供との面会交流を実施する

5)信頼できる弁護士に依頼する

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚で皆さんどうなさっているんでしょうか?④】皆さんモラハラの証拠はどのくらい持っているのでしょうか?

2024.10.14更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかり戦って、しっかりと勝つ」をモットーに詳しく解説していきます。

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1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.結論から言うと、決定打になるような証拠は乏しいケースが大半


 私がモラハラ離婚の事件を扱っている中で、決定打になるような証拠があるケースはむしろ稀で、証拠が乏しいケースの方が大半です。

 具体的には以下のように大別できます。

 

(1)そもそもほとんど証拠を残せていない

夫のモラハラ行為は唐突に始まるため、録音のスイッチを押すタイミングがなかったとか、そもそも、夫のモラハラ行為が無視や監視などなので、証拠化そのものが難しいといったケースもあります。

これらの場合にも、当時の状況を綴った日記が少しは残っているという方はいるのですが、ノートやリングファイルに日付と出来事を書いただけの日記ですと、あまり有力な証拠にはなりません。このような形式の日記ですと、本当にその日に記載したかが分かりませんし、日記ですと、その時のあなたの感情などを反映していることもあって、客観性に欠ける面があるからです。

日記アプリでの記録につきましても、日記アプリの内容は一度記載しても、後から修正や編集が可能なものが多いため、それだけでは、残念ながら、あまり有力な証拠にはならないことが多いです。

 

(2)2,3個録音などの証拠はあるが、決定打として使いにくい

 このケースは、夫の発言を録音として記録できてはいるけれども、不十分だというケースです。

 例えば、夫が怒鳴り始めたので録音のスイッチを入れたが、結局怒鳴っていたのは最初の部分だけで、肝心の怒鳴り声の部分の録音ができなかったとか、録音はできているけれども、周りの音などがうるさくて夫の声が殆ど聞き取れない(お子様が泣き出してしまい、その泣き声にかき消されてしまっているとか)といったケースです。

 また、夫の怒鳴り声は聞き取れるものの、妻側もかなり強く言い返していて、夫のモラハラというよりも、夫婦喧嘩の音声に聞こえてしまうというケースもあります。

 LINEなどについても同様でして、確かにモラハラ夫のモラハラ発言はLINEに残っているのですが、妻側もかなり強めの反論をしていて、どちらか一方だけを悪いと評価することが難しいというケースもあります。

 

(3)録音は10個とか、それなりの数があるが、決定打として使いにくい

 このケースは、奥様の方で何かのために沢山録音を取っておいたものの、夫の怒鳴り声をあまり拾えていないとか、夫の怒鳴り声は聞き取れるものの、妻側もかなり強く言い返していて、夫のモラハラというよりも、夫婦喧嘩の音声に聞こえてしまうといったケースです。

 

 

3.モラハラの証拠が乏しいという前提で戦い方を考えることの方が多い


 前述の通り、モラハラの証拠がほとんどないというケースの方が多いので、私としては、①モラハラの証拠がほとんどない状態でどのように戦うか、または、②少ししかないモラハラ証拠をどう活用して戦っていくかという発想で準備、立ち向かっていくことが多いです。

 以下では、モラハラの証拠がほとんどない状態で、私の経験上、どのように戦っているのかをご紹介します。なお、下記の対処方法は代表的なものでして、実際には、事案に応じて、対応策を考えるようにしています。

 

 

4.【対処方法1】別居期間を稼ぐ


 相手が自分のモラハラを認めればよいのですが、証拠がない場合には、そのことを認めないケースも多いです。

 そうなった場合、証拠がない事実ばかりを主張していても離婚の道筋を付けることは難しいです。

 

 このような場合の直接的な方法としては「別居期間を稼ぐ」ということが最も有効な手立てと言えます。

 モラハラ等の明確な離婚原因の証明ができない場合であっても、別居期間が長期間に及ぶ場合には、このような別居生活の方が夫婦としての同居生活よりも安定しているという考えになりますので、離婚が認められやすくなるのです。

 

 どの程度の別居期間が必要かという点は、これまでの同居生活でのやり取りによりますので、一義的なことは言いづらいのですが、3年、4年が一つの目安と言われています。

 あなたとしては、早くモラハラ夫との縁を切りたいと考えているので、3年とか4年の期間は「非常に長い」と感じるとは思いますが、手堅く手続きを進めるという観点から、一定の別居期間を置いてから離婚裁判に打って出るという進め方をすることもあります。

 

 

5.【対処方法2】早めに婚姻費用の支払いを開始させる


先ほど説明した「別居期間を稼ぐ」という方法は、いわゆる手堅い手段ではあるのですが、離婚成立までに時間がかかってしまうというのが大きな難点です。

 

 そこで、次に考えられるのが婚姻費用を支払わせるという方法です。

 モラハラ夫は、自分の気に入らないことに対してはお金を払わないという態度の人間が多いため、「勝手に出ていった人間には生活費は渡さない」と言ってくる人は多いです。

 ただ、正式に離婚が成立する前であれば、あなたは婚姻費用(生活費)を請求する正当な権利がありますので、相手の「支払わない」という言い分が認められる可能性は極めて低いです。

 

 そのため、この権利を早めに行使し、早めに先方に婚姻費用の支払いを開始させることが重要です。

 なぜなら、相手に毎月生活費を支払わせていくと、相手としては納得が行かないお金を毎月支払わなければならなくなりますので、このこと自体がストレスに感じるでしょうし、実際上も毎月婚姻費用を支払うことで自身の収入が減っていきますので、「早く離婚してしまった方が、負担が少なくなる」という発想に結びつきやすくなるからです。

 そのため、早めに婚姻費用の問題に着手すると言うことは重要ですので、相手が支払いを拒むようであれば、早めに調停を起こして、支払いを早めに開始させる手順を踏むことが多いです。

 

 

6.【対処方法3】離婚裁判も辞さないという強い姿勢を示す。


 離婚の問題は協議が決裂した場合、いきなり裁判を起こすことはできず、まずは調停を申し立てる必要があります。

 離婚調停の中で、こちらは離婚したい、他方、相手は離婚したくないと言うことで意見が対立してしまいますと、離婚調停も決裂して終了してしまいます。

 

 ただ、調停も終盤に差し掛かりますと、調停委員から、今後どのようなことを考えているのかを質問されますので、こちらとしては、裁判も辞さないという強い覚悟を持っている旨を示していくことになります。

 「裁判」となりますと、夫側も「裁判までやって夫婦関係を修復することなんて流石に無理だろう」と考える人も相当数いますので、調停で話をまとめようとしてくることも多いのです。

 

 

7.まとめ


・実際のところ、モラハラの証拠がほとんどないとか、証拠がないわけではないが、あまり有効打ではないというケースは多い。

・そのため、私はモラハラの証拠が少ないという前提で戦い方を考えることが多い。

・別居期間を稼ぐと言うことが一番端的な対応策である。

・早めに夫側に婚姻費用の支払いを開始させることが重要である。

・離婚調停の席では、裁判を辞さない旨のしっかりとした強い覚悟を示すことも重要である。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚で皆さんどうなさっているんでしょうか?③】モラハラする人って皆こんな感じなんでしょうか?

2024.09.30更新

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1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.モラハラ夫にはそれぞれタイプの違いなどがあると感じる


 私は数多くのモラハラ離婚事件を扱ってきましたが、その経験から言いますと、後述のように一定の共通点はあるものの、「それぞれタイプの違いがある」と感じることが多いです。

 例えば、サイレントモラハラですと、気に入らないことがあるとモラハラ夫はすぐに自室に籠ってしまい、妻側とのコミュニケーションがほとんど取れなくなってしまいます。これに対して、すぐに声を荒げてくるようなモラハラ夫は年中怒鳴り散らしてきます。他方で、こちらにきつい言い方はしないけれども、こちらのスケジュールや誰と会っていたのかについてしつこく聞いて来たり束縛してくるというタイプのモラハラ夫もいます。

 また、モラハラ夫はこれらの特色が複合的に絡んでいて、「一つだけの特色におさまらない」というケースも多いです。

 私がモラハラ離婚事件を担当していると、事件に応じて千差万別だと感じることが多いです。

 

 

3.モラハラ夫の共通点って?


 私も数多くのモラハラ離婚事件を担当しておりますと、モラハラ夫と直接会って、離婚を説得することも数多くあり、その中で感じるところがありますので、私がモラハラ夫と対峙している際に感じる共通項についてご紹介させていただきます。

 もちろん、共通点・特徴とは言いましても、その様な特徴は、あるモラハラ夫にはあるけれども、あるモラハラ夫にはほとんど見られないというように、個人差がありますが、「大半のモラハラ夫で見受けられる傾向」というものがありますので、以下でご紹介致します。

 

  

4.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点1】自分の考え方に固執する・絶対正しいと考える


私がモラハラ夫と直接話をしてきた中で一番よく感じる特徴の一つと言えます。

 私の方からモラハラを指摘すると、大概のモラハラ夫は、「原因を作ったのは妻だ」とか「経緯があってこのようなことをしている」という言い訳をすることが多く、自分の非を認めない人が多いです。

 

 特にあなたとの同居生活での言動や行動の中に顕著でして、家事や育児、果てはあなたの働き方などについてまで「俺の言うとおり(方法)にやれ」「間違ったやり方をするな」「そんなやり方は聞いたことがないから、逆らわずにやれ」といった強要をしてくることが多いです(いわゆるマイルールの強要です)。モラハラ夫側があまりに自信満々で話をしてくるため、奥様の側も、「そうなのかな?」と思ってしまうことも多く、いつの間にかモラハラ夫の言う通りに行動等してしまっているということも往々にしてあります。
 なお、この特徴については、弁護士の前では明確に示して来ないというパターンもあります。と言いますのは、後述のように、モラハラ夫は外面が良い、というよりも、「他人からどのように見られているのかを非常に気にする」という人も多いので、「弁護士の前では大人しくしている」というパターンもあるのです。ただ、私が直接話をしておりますと、表情等から「何かを言いたげである」とか「全く納得している様子がない」という姿勢を読み取れることが多いです。

 

5.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点2】内弁慶で外面が良い


 あまりよい表現ではないかもしれませんが、「内弁慶で外面(そとづら)が良い」と言う点もモラハラ夫によく見られる共通点・特徴と言えます。

 このような表現は、むしろモラハラ被害を受けている奥様からおっしゃられることが多いのですが「うちの夫は内弁慶で外面が良いんです。」と説明を受けることが多くあります。

 

 私は、モラハラ夫が家庭でどのように振る舞っているのか直接見ることはできないのですが、奥様から詳しくモラハラ被害の状況を伺っている限り、家庭の中と家庭の外ではかなり使い分けていると感じることが多くあります。

 奥様の話を聞く限り、「このモラハラ夫は社会に馴染んで仕事をできるのだろうか?」と不安に感じることもあるのですが、実際には高キャリアというケースも多くあります。

 

 このように内弁慶の人が多いからでしょうか、私がモラハラ被害を伝えても、モラハラ夫はその様なモラハラそのものを否定してくる場合もあります。

 また、私がモラハラ夫と話をしていると最初のうちは夫側も冷静に話をしているのですが、何度も話をしていると、段々モラハラ夫も本性を現してきて、語気が荒くなる、不合理な要求をしてくるといった傾向が見られることもあります。

 

 なお、極端なモラハラ夫などでは、家庭内だけではなく、職場でも頻繁にトラブルを起こしていて転職を繰り返しているとか、無職の期間が何ヶ月にも及ぶことがあるというケースもあります。その場合には、「内弁慶」というのは当てはまりません。

 

 

6.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点3】言い逃れ・こちらに責任転嫁することが上手い


 これも、モラハラ被害を受けている奥様からよく聞かされるお話なのですが、言い逃れが非常にうまく、話しをしている間にうまく話をすり替えて、奥様の方が悪かったとか、奥様の方が原因になっているからモラハラ夫側は悪くないという方向の話になってしまうということも多いという話が出ることも多いです。これは、モラハラ被害を受けている奥様側に共通する点でもあるのですが、モラハラ夫に責められ続けてきたので、自信を無くしてしまっている方が非常に多いと感じます。これも、モラハラ夫側の責任転嫁の結果と言えます。

 私がモラハラ夫と直接話しをしていても、モラハラ夫側が急に全く違う話題を持ち出してきて、妻のこのような態度はどうだったんでしょうか?といった形で切り返してきたり、こちらの危機感を煽り、自分に優位に話を進めようとしてくることもあります。
 前述の通り、モラハラ夫は高キャリアのことも多く、弁が立つので、上手く言い逃れしたり、いつの間にか奥様側に責任転嫁しているということも往々にしてあるのです。
 もちろん、弁護士として話をする場合には、モラハラ夫側の話には流されませんが、このような特徴はモラハラ夫に共通する部分が多い項目といえます。

 

 

7.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点4】(なぜか)被害者意識が強い


これもモラハラ夫と話をしていると思うことが多いのですが、(なぜか)モラハラ夫側の方が強い被害者意識を持っていることも多いです。
 こちらが、切々と奥様のモラハラ被害のことを話しているのに、モラハラ夫側は「妻の話はそうなのかもしれないのですが、私は妻が勝手に出て行ってしまって本当に精神的に苦しくてやりきれないんです。どうか妻と直接会って話をさせて下さい」とか「突如子供とも会えなくなって、仕事も手につかなくなっています。私はそこまでのことをしてしまったんでしょうか」といった返答が返ってくることも多くあります。
 奥様のお話とモラハラ夫側のお話を総合しても、明らかにモラハラ夫側の方が加害者だと感じても、モラハラ夫側は自分がされたこと・言われたことの被害者意識が非常に強いため、「むしろ迷惑をかけられているのは自分の方だ」という考え方の人が非常に多いです。
そのようなこともあって、奥様の方も、「同居中も、夫の被害者意識が強くて話が噛み合わないことが多かったです」とおっしゃることも多いです。

 

 

8.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点5】急に怒り始めるため、怒り始めた原因が分からない


 これも、私がモラハラ被害を受けている奥様からよく聞く話なのですが、「うちの夫は、急にスイッチが入ると、怒鳴りつけてくるのですが、どうしてスイッチが入ったのかが分からないんですよ」という相談を受けることが多くあります。そのため、モラハラ夫の一つの特徴と言えると思います。

 

 モラハラの最も深刻な問題の一つともいえるのですが、このようにモラハラ夫が何時怒り始めるかが分かりませんので、奥様としては、常に緊張感を持って生活していかなければならず、それが大きなストレスの原因になることも多いです。しかも、後から聞いてみると本当に些細なことが原因であることも多く、奥様からしてみると「そんな些細なことであれだけ怒っていたの?」と困惑してしまうことも往々にしてあります。

 

 ただ、モラハラ夫によっては、こちらに暴力を振るってくる際に、自分が怒っている原因を告げてくることもあり、その内容で、相手が怒っている理由が分かるというケースもあります。しかしながら、前述のようにモラハラ夫は独自の考え方を持っている人も多いため、モラハラ夫の説教を聞いていても、こちらとして、何故その様なことで怒るのかが理解できないというケースも多くあります。

 なお、弁護士に対しても同様で、モラハラ夫の説得のために何度か話をしていると、モラハラ夫が急に怪訝な顔をし始めるとか、こちらの話を誤解して急に立腹し始めるという方もいます。ただ、弁護士の手前ということもあるのか、モラハラ夫が私に対して直接怒鳴りつけてくるような事態はケースとしては少ないです。

 

 

9.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点6】急にやさしくなることがある


これも、私がモラハラ被害を受けている奥様からよく聞く話なのですが、モラハラ夫の態度が豹変するという話になります。

 

 極端なケースですと、昨夜は、こちらを殺すとまで怒鳴ってきていた人が、翌朝には、和気藹々と話しかけて来るというケースもあります。

 最初のうちは、奥様の方も、モラハラ夫の機嫌がよい分には助かると考えるのですが、モラハラ夫の機嫌があまりにコロコロ変わるので、段々と心理的に疲弊してしまう人も多くいます。

 

 なお、モラハラ被害を受けている方の中には、このようにモラハラ夫が急に優しくなることがあるため、モラハラ被害を受けていても「また優しい夫に戻ってくれる」と考えて、ズルズルと離婚を先延ばしにしてしまう方もいます。

 ただ、このように問題を先延ばしにしてしまいますと、モラハラ行為がエスカレートしていき、深刻な被害につながりかねませんので、「また優しい夫に戻ってくれる」という幻想は捨てた方が良いと思います。

 

 このようなことは、弁護士である私の目の前でも行われることがあります。例えば、モラハラ夫がお子様の運動会への参加を強く希望しており、そのような希望が叶った後は、私に対しても異常なまでに上機嫌であるといったこともあります。

 

 

10.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点7】絶対に自分から謝らない


 これも、奥様からよく話が出る事項の一つなのですが、モラハラ夫は謝らない、ということが言えます。
 実際に、別居を開始したり、弁護士を介して離婚を切り出す場合には、離婚を避けるために、形式的に謝罪の言葉を述べてくることもあるのですが、そうでもしないと「絶対に謝らない」というモラハラ夫は多いです。
 なお、モラハラ夫も言い過ぎたと思ったときなどには、翌日プレゼントを買ってくるとか、急に家事を手伝ってくるとか、一定の態度の変化が出てくることはあるのですが、絶対に言葉では謝らないということを貫くことも多いです。また、夫婦喧嘩になった時にも、いつも奥様の方から謝って終わるとか、あやふやなまま終わらせて、結局モラハラ夫は謝らないということも多いようです。このようなことが続くことで奥様の方もどんどんと自信がなくなっていくとか、違和感が心のうちに徐々に積もっていくといった悪循環に陥っていくことも多いです。

 

 

11.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点8】妻や子供のことを監視・制限したがる


 これもモラハラのケースを扱っているとよく聞く話なのですが、奥様の行動等を制限したり、監視・支配したがる、もしくは、お子様の行動を制限等したがるモラハラ夫は多いです。
 このような制限の態様は大小あるのですが、極端なケースですと、妻に携帯電話を持たせてくれないというケースもありました(もしかしたら男性と会話するかもしれないから、携帯電話は持たせないと言うのです)。また、お子様との関係では、お子様の習い事や部活動などに事細かく指図してくるというようなケースも多いです。

 このような監視・制限の厄介なところは、モラハラ夫側が、妻や子供に対する愛情だとか、妻や子供のためを思ってやっていると誤解していることが多いという点です。こちら側が不満を述べると、夫側は「妻や子供達のためを思ってやっているのに」と言って逆上してくるケースが多いのです。
 なお、私がモラハラ夫と対峙していて、この「監視・制限」については、人によって個人差が非常に大きいと感じる項目でもあります。前述の奥様に携帯電話を持たせないというのは最たる例ですが、非常に監視が厳しいご家庭もあれば、監視が緩いご家庭もありまして、「程度の差が大きい」と感じるのです。

 

 

12.【弁護士から見たモラハラ夫の共通点9】離婚理由を理解しようとしない


 これは正確には「理解できない」という方が正しいかもしれませんが、こちらから奥様が離婚したがっている理由を説明しても、相手が理解できないケースが多くあります。これは、モラハラ夫の方も多少は理解しているのですが、離婚するほどの話ではないと考えるケースと、そもそもこちらの話にピンと来ていないというケースがあります。

 

 なお、モラハラ夫が相手の場合、こちらが離婚したいと考える理由をきちんと正確に理解させることは難しいことが多いため、奥様の方でやり直すつもりが全くないということを伝えて離婚の説得をすることが多いように感じます。

 また、「妻の言うことも分かりますよ」といいながら「だけど、…」と自分の言い分を主張して、結局問題の根本を全く理解していないというケースも数多くあります。

 

 

13.まとめ


〇弁護士としてモラハラ夫と対峙しているとその人によってタイプの違いなどがあると感じることが多い。

〇ただ一定の共通点を見出すことができ、弁護士から見たDV夫の共通点は以下の通り

 ・自分の考え方に固執する・自分の考えが絶対に正しいと考える。

 ・内弁慶で外面が良い。

 ・言い逃れ・こちらに責任転嫁することが上手い。

 ・(なぜか)被害者意識が強い

 ・急に怒り始めるため、怒り始めた原因が分からない。

 ・急にやさしくなることがある。

 ・絶対に自分から謝らない。

 ・妻や子供のことを監視・制限したがる。

 ・こちらの主張する離婚理由を理解できない・理解しようとしない。

 

 

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【モラハラ離婚で皆さんどうなさっているんでしょうか?②】何がきっかけでモラハラに気付いたのか?

2024.09.23更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかり戦って、しっかりと勝つ」をモットーに詳しく解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.モラハラに長年気付かずに結婚生活を送っている方も多い。


 私が相談に乗っておりますと、夫からのモラハラに気付かずに10年以上または、熟年離婚のケースですと20年以上も結婚生活を送ってきたという方もいらっしゃいます。

 夫があなたに暴力をふるってきたり、他の女性と浮気したといったケースですと、流石にあなたが我慢すべき話ではないと感じて、離婚や別居を真剣に考えるケースが多いのですが、元々、モラハラは「見えにくい」側面があります。

 また、モラハラ夫は、自分の考えや行動・言動が正しいと信じ切っている人間が多く、そのような夫の態度を見て、あなた自身、「間違っているのは夫の方ではなく、私の方なのかしら」と感じてしまうことも往々にしてあります。

 更に、このようなモラハラが一定期間続きますと「よそのことは知らないけれども、うちはこんなものよ」とか「夫はいつもこうだから」ということで、言わば感覚がマヒしてしまっているということもあります。

 

 

3.皆さんは何がきっかけでモラハラ被害に気付いたのか?


 私が多数のモラハラ離婚案件を扱っている中で、皆さんが何がきっかけとしてモラハラ被害に気付いたのかをご紹介します。あなたの置かれている境遇がモラハラなのかを考えるきっかけになさって下さい。

 なお、以下は、広く私の依頼者や相談者に対して個別に質問をして回答を得たといったものではなく、実際にお話を聞いたり、直接事件を処理している中で、感じたところを記事にしたものです。そのため、モラハラ被害に気付いたきっかけについて統計的に整理したものではないので、この点は予めご容赦下さい。

 

(1)【モラハラ被害に気付いたきっかけ①】体調が変調し始めた

 私が相談に乗っておりますと、モラハラ被害がきっかけで体調が悪化したという方が比較的多い印象です。

 体調の悪化がひどい方ですと、既に心療内科に通っていて、適応障害やパニック障害、不安神経症等、正式なメンタル不調の診断が出ているケースもあります。

 そこまで行かないまでも、(医者にかかるほどではないけれども)動悸・息切れ・吐き気がするとか、日によって倦怠感がひどい、夜寝付きにくくなったといったケースもあります。

 また、普段の生活には全く悪影響がないけれども、夫が帰ってくると、常に緊張が走るとか、夫がいると体がだるくて重くなると感じる方もいらっしゃいます。

 特に、前述のように心療内科医に夫のことを相談すると、モラハラに該当するとアドバイスを受けることも多く、そのことで、モラハラだと確信することも多いです。

 

(2)【モラハラ被害に気付いたきっかけ②】ママ友などと話をしていて違和感を覚えた

 ママ友などと話をしている中で、そのママ友の普段の生活の様子などを聞いた際に、あなたの普段の生活の様子とあまりにも違うということで違和感を覚えるケースです。

 夫婦二人だけの生活だと気付かなかったけれども、お子さんが生まれて、ママ友と接点を持つようになった後に、違和感を覚えるのです。

 これまでは気軽に話したり相談できる相手がいなかったけれども、ママ友など気軽に相談できる相手ができて、モラハラに気付くのです。

 なお、そのママ友と家族ぐるみの付き合いをしている場合には、モラハラ被害に気付きにくくなる要素になる危険性がありますので、注意が必要です。と言いますのは、モラハラ夫は非常に外面が良いことが多いため、あなたが違和感を覚えて、そのママ友に相談しても、そのママ友から「おたくの旦那さんは、よくできた旦那さんじゃない」などと返されて、逆にモラハラ被害に気付きにくくなってしまうことがあるのです。

 

(3)【モラハラ被害に気付いたきっかけ③】テレビなどを通じて気付いた

 一昔前までは、モラハラという言葉そのものがあまり身近ではなく、「モラハラなんて言葉聞いたこともない」という方も多くいました。

 ただ、最近は、ハラスメント全般が脚光を浴びるようになって、テレビのドキュメンタリーやドラマなどでもハラスメントやモラハラが取り上げられるようになりました。

 このようなテレビなどの情報を通じて、モラハラがどのようなものなのかを詳しく知って、自身がモラハラ被害を受けてきたことを認識するのです。

 

(4)【モラハラ被害に気付いたきっかけ④】行政機関などに相談して気付いた

 これまであまりモラハラという言葉を意識していなかった場合、そのような言葉は知っていても、まさか自分がモラハラ被害に遭っているとは思わなかったという方も多くいます。

 ただ、うすうす違和感を覚え始め、どこかに相談して確かめてみたいということで、行政の相談センターなどに相談してみて、「それはモラハラだ」と伝えられるというケースもあります。

 

 

4.大事になってくるのは、今後どうすべきか


 前述のように結婚期間が長い場合には、その間ずっとモラハラ被害を受け続けてきたことに気付き、強い精神的ショックを受けることも多いと思います。

 ただ、これから大事になってくるのは、このようなモラハラ夫がパートナーだという現実を受け止め、今後どのようにしていくべきか、ということだと思います。

 もうこれ以上一緒に生活することができないということであれば、離婚に向かっていくことになります。他方で、もう少し夫と話をしたいという場合には、夫と向き合って、どうしていくかを相談していくという選択になるかもしれません。

 いずれにしましても、夫のモラハラ行動をそのままにしておくということはできないと思いますので、それをどのように解決・解消していくかを考えていくことになります。

 

 

5.まとめ


・モラハラに長年気付かずに結婚生活を送っている方も多い。

・私のところに相談に来られる方は、以下のようなことでモラハラに気付いたとおっしゃっている。

  • 体調が変調し始めた
  • ママ友と話をしていて違和感を覚えた
  • テレビなどを通じて気付いた
  • 行政機関に相談して気付いた

・大事なことは今後どのようにしていくかである。

 

 

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雨宮眞也法律事務所

弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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