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コロナ離婚対応)突如調停の相手方にされてしまった方へ【調停申立書の読み方】

2020.11.02更新

弁護士秦
 こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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1.突如裁判所から離婚調停の書類が届いた。


 こちらとしては、一旦冷却期間を置いた上で、または、他の身内等を交えた上で今後の夫婦関係についてしっかりと議論しようと考えていたのに、無断で奥様が調停の申立をしており、裁判所から調停期日のお知らせが届いてしまうと大きなショックを受けることと思います。
 なかなか、奥様の調停申立という現実を受け入れられないという方も多いかもしれません。
 ただ、「過去こうしておけばよかった」と後悔ばかりをしていても、今後の夫婦関係にとってメリットは少ないと思いますので、まずは、奥様が申立をした調停申立書の内容を読み解く必要があります。

2.まずは、調停申立書を取り出す。


 裁判所から送られてきた書類は何枚もの紙が入っており理解しにくいかと思います。そこの中からまずは、調停申立書を取り出す必要があります。
 右上の方に「夫婦関係等調整調停申立書 事件名(離婚)」と書いてある書類が入っていると思いますが、それがいわゆる離婚調停申立書になります。奥様か、奥様が雇った弁護士の(赤い)判子が押されている書類が離婚調停申立書です。
参考までに、最高裁判所ホームページ上の調停申立書記載例等はこちらになりますので、必要に応じてご参照下さい(なお、こちらの最高裁のサイトは、離婚調停を申し立てる側からの記載方法の解説になりますので、ご留意下さい)。

3.離婚調停申立書を読み解く


 離婚調停申立書に記載されている情報は限られているのですが、そこから読み取ることができる情報はありますので、読み取れる情報は全て読み取っておく必要があります。以下では、離婚調停申立書を読み解く上でのチェックポイントについて解説します。

(1)奥様が弁護士を雇っているかどうかのチェック
 調停申立書を見れば、奥様が現時点で弁護士を雇っているのか雇っていないのかを知ることができます。
 調停申立書1頁目の右上の方に(赤い)判子が押されている箇所があると思うのですが、①その判子が奥様のものであれば、現時点で弁護士を雇っていない、②その判子が弁護士のものであれば、既に弁護士を雇っているということが分かります。
 相手が弁護士を雇っているという場合、こちらも弁護士を雇うことを考えた方が良いので、まず最初に確認しておきたい項目になります。

(2)申立人の住所欄
 奥様が自身の居場所をこちらに秘密にしているケースですと、調停申立書の申立人(奥様)の住所欄を見れば、奥様の居場所を探ることができると考える方も多いのですが、残念ながらほとんどの場合、現在の居場所を書いていることはありません(もちろん、こちらに奥様の居場所を明かしているケースでは、現住所を住所欄に記載することの方が多いです)。
 そのため、申立人住所欄を見ても、奥様の住所は分からないことが多いです。

 実際上の記載方法としては、夫婦が一緒に住んでいたときの自宅住所が記載されていることが多く、「虚偽記載」ではないかと思われる方もいると思いますが、裁判所の実務ではこのような便法が認められておりますので、この点を追求してもあまり効果がないのが実情と言えます。
 なお、申立人が希望すれば、申立書に現住所を記載しないという手法について、裁判所は特に綿密な審査等はせずに認める扱いですので、「妻の住所欄に現住所が書かれていない」イコール「裁判所が、妻の言い分をそのまま認めた」ということはありませんので、この点はご安心下さい。

(3)2頁目の「申立の趣旨」
 調停申立書の2頁目を開きますと、上から中央あたりまで縦線が一本伸びており、その右側に何箇所かチェックが入っていると思います。このチェック部分に書かれている項目が、奥様が調停の「議題」にしたいと考えている項目になります。合わせて、奥様のご意見もそこに書かれていますので、これを見れば、奥様の要望の概要をつかむことができます。

 以下詳しく各項目に対して解説していきます。
①離婚について
奥様は今回の調停で離婚を求めていますので、そのことに対してあなたがどのように返答するかについては慎重に検討する必要があります。
奥様が調停まで申し立てているので「諦めます」とおっしゃる方もいますが、離婚はあなたの人生にとっても1度や2度しかないような重要な事柄ですので、後で後悔しないよう離婚すべきかどうかは慎重に検討する必要があります。

なお、あなたが調停の席で一度でも「離婚も仕方ないと思います」と発言してしまうと、離婚することが前提で話がドンドン進んでいってしまいますので、この点の発言は慎重さが求められます。
また、あなたとして離婚に断固反対ということでしたら、調停の場では親権や養育費・財産分与の議論はしないというスタンスになります。親権や養育費・財産分与は、離婚する場合に決定すべき事項なのであって、離婚しない場合には決める必要がない項目になるからです。
お子様のことについて

②調停申立書の「申立の趣旨」「(1)」~「(3)」にはお子様のことが書かれています。
   奥様が親権獲得を希望しているのであれば、親権を獲得することを前提として、あなたに養育の支払いを求める内容になっていると思いますので、親権を奥様に渡してよいのか、養育費の金額は、あなたの収入から支払い可能な金額なのかどうか等について検討する必要があります。
   なお、養育費に関しては「相当額」の覧にチェックが入っている場合がありますが、これは、「裁判所の実務で一般的に用いられる算定表の数字で構わない」と言う意味になりますので、あなたの方でもインターネット等にて算定表の数字を確認して、支払い可能な数字なのかを確認してみて下さい。
   ちなみに、奥様側が積極的にお子様とあなたとの面会を希望していない場合には「(2)」の項目に何もチェックが入っていません。そのため、逆にあなたの希望としてお子様に会いたいという希望が強い場合には、調停の場などで強く面会交流を求めていくことになります。

③財産分与について
 財産分与とは、夫婦として同居生活を送っている間に蓄えた財産を折半するというものです。
 この点の奥様の要望は「申立の趣旨」の「(4)」に記入されます。ただ、この項目には「相当額」にチェックが入っていることが多いです。「相当額」の意味合いについては、通常「別居時の夫婦の財産を半分にして欲しい」という趣旨で用いられることが多いです。
 財産分与はお互いが財産状況を開示しないと正確な数字を算出できないため、「相当額」と記入することが多いのが実態です。

④慰謝料について
   慰謝料とは、夫婦として同居生活を送っている間に精神的苦痛を受けた場合、それを慰謝すべき金額として要求するものです。通常は、あなたが不倫をしたり、奥様に暴力を振るったような場合にのみ発生するものになります。
   この点の奥様の要望は「申立の趣旨」の「(5)」に記入されます。
   この慰謝料額については、500万円だとか1000万円だとかの高額の金額が記入されていることもありますが、奥様側が感情的に金額を記載しているというケースも多くありますので、そのような場合、こちらとしてすぐに金策に走らなければいけないと言うことはありません。

⑤年金分割について
   年金分割とは、離婚するまでの婚姻期間中の年金加入記録を折半するというもので、実務的には0.5で折半することが定着しておりますので、「申立書の趣旨」の「(6)」にも「0.5」の覧にチェックが入っていることが通例かと思います。

(4)2頁目の「申立の理由」
①上段について
 「申立の理由」の上段には「同居を始めた日」と「別居をした日」の覧があります。これらの日付は財産分与の判断等にあたって重要な日付になりますので、奥様の記入に間違いがないかしっかりと確認して下さい(こちらが離婚に応じないという場合、財産分与の議論に応じる必要はないのですが、こちらが答弁書を作成するにあたっても「同居を始めた日」と「別居をした日」に間違いがないかはいずれにせよ記入が不可欠になりますので、これらの日付が正確かはしっかりと確認しておく必要があります)。

②下段について
 ここに「申立ての動機」の動機がチェックされていますが、これらが「奥様が離婚したいと考えている理由」の部分になります。
 普段あまり聞き慣れないものとして「8 精神的に虐待する」という項目がありますが、これは、いわゆるモラハラ行為等を指しており、代表的なものは暴言や物を壊すといった行動になります。

 いずれにしましても、このチェック項目だけでは、奥様の不満の概要は分かっても、いつのどのような行動が問題になっているのかといった具体的内容が何も分かりません。なぜこのような簡単な記入に限定しているのかというと、あまり詳しい内容を記載してしまうと、夫婦間の感情的対立が激化する危険性がありますので、簡略な記載に限定しているのです。

 なお、この「離婚の動機」についてどこまでの検討を要するかは、あなたが①離婚でもよいのか、または、②復縁を目指すのかによって大きく異なってきます。あなたが離婚に応じてよいと考えているのでしたら、調停委員も離婚理由について突っ込んだ議論はあまりしてこないことが多いと思いますから、必ずしもしっかりとした検討は必要ないことの方が多いです。他方で、あなたが復縁を目指すのであれば、奥様が主張する離婚理由についてしっかりとした事情説明が必要になりますから、事前に十分検討しておく必要があります。

 ちなみに、コロナ離婚のケースでは、コロナウイルス感染拡大という異常事態の影響で夫婦仲が一時的に非常に険悪になってしまったというケースも多いとは思います。もちろん、そのことで、あなた自身「奥様に愛想が尽きた」ということなら別ですが、復縁を目指す場合には、奥様の訴えを軽視しない方が良いと思います。

 

4.まとめ


・調停申立書の1頁目の赤い判子が押されている箇所を見れば、奥様が弁護士を雇ったか雇っていないかが分かる。
・調停申立書2頁目の「申立の趣旨」を見ると、奥様が希望する離婚条件が分かる。
・調停申立書2頁目の「申立の動機」上段の同居開始時期と別居日は重要な日にちなのでしっかりと確認する必要がある。
・調停申立書2頁目の「申立の動機」下段に、奥様が離婚を希望する理由が書かれているが、抽象的なので、詳しい内容は調停期日まで分からない。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

コロナ離婚対応)ケース別復縁難易度

2020.10.19更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 本年(令和2年)は、コロナウイルス感染拡大の影響で、夫婦関係が悪化し、離婚が増えるのではないかとの予測も出ています。そこで、奥様から離婚等の申し出があったケースを前提として、改めて、あなたが置かれた状況を踏まえた復縁難易度の一つの目安とすべく、整理をいたしました。

 

1.ケース別復縁難易度って?


 私は、旦那様の側から復縁のご相談を受けることも多いのですが、ご相談を受けた時点で、どこまで状況が悪化しているのか、一定のケース分けができることに気付きました。
 もちろん、以下は、ケースごとの難易度を一つの目安としてお示しするものであって、「このケースであれば復縁確実」などと保障するものではありませんので、この点はご留意の上ご覧いただければと思います。

 

2.ケース分け


 あなたが起こっている事態に応じて、離婚に向けての深刻度を類型化することができますので、具体的には以下のようにケース分けして解説していきます。

①家内から別居の提案があった(実際にはまだ別居していない)
②家内から離婚の提案があった(まだ家内は別居もしていない)
③家内から別居の提案があって、こちらも応じたので、家内は現在別居中
④家内から別居の提案があって、話し合いが決裂、家内が突如別居を開始した
⑤家内から何の提案もなく突如別居を開始した
⑥家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けていない)
⑦別居中の家内の弁護士を名乗る人物から書留郵便(内容証明)が届いた
⑧家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けている)

 なお、これら①から⑧は奥様が順を追ってこのような手続きを踏むというわけではなく、いきなり⑤と⑧から手続が進むと言うこともあります。そのため、現在あなたが置かれている状況が①から⑧のどの状況なのかを確認して、該当の解説をご覧下さい。

 

3.【ケース①または②】家内から・別居または離婚の提案があった


 上記のケース分けで①または②に該当するケースです。実際に奥様が別居を開始していない段階ですので、上記のケース分けの中では深刻度が一番低い類型になります。
 上記の③から⑧にまで発展していない段階ですので、あなたが対応を誤らなければ十分奥様との仲直りも期待できる段階と言えます。

 ただ、この段階でも、真剣に奥様が離婚を切り出してきている場合や、奥様が両親等も交えた話し合いを提案してきているような場合には、あなたも奥様の声に真剣に耳を傾けないと、奥様は別居を実行してしまうリスクもありますので、その意味では慎重な対応が必要になります。
 また、ここでのあなたの対応が奥様を更に傷つけてしまいますと、奥様が別居や離婚を決断する引き金になってしまう可能性もありますので、その点に注意する必要があります。

 なお、奥様から別居の提案が出されただけというケース(①のケース)と、更に踏み込んで離婚の提案までなされたケース(②のケース)とでは、②の方が多少深刻度が高いということになります。
 また、奥様からこのような提案がなされるのが今回が初めてではない、という場合には、深刻度は増しますので、この点にも注意が必要です。

 

 本年は、コロナウイルス感染拡大の影響で、夫婦が一緒にいる時間が長くなった結果、奥様がストレスを貯めやすいと言われることもあります。そのため、奥様が別居や離婚という言葉を言い放ったものの、本気ではないというケースも出てくると思います。
ただ、安易にコロナウイルスのせいにしてしまいますと、奥様側からは「反省していない」とか「真剣に聞いてくれない」と感じてしまい、奥様は次のアクションを起こす危険性が高まりますので、そのようなことがないよう注意する必要があろうかと思います。

 

4.【ケース③】家内から別居の提案があって、こちらも応じたので、家内は現在別居中


 何か別居の引き金になるような出来事が起こって、お互いに冷却期間を置いた方が良いということで、あなたも承諾して奥様が別居を開始したというケースです。
 本年はコロナウイルス感染拡大の影響で、夫婦が一緒にいる時間が長くなる結果お互い窮屈に感じるとか、ストレスを抱えやすいということも多くなっているかと思います。そのようなこともあって、一時的に奥様が実家で暮らすことにしたというようなケースがこれに当たります。
 いわゆる「コロナの問題が一段落するまで別居する」という内容ですので、あなたが対応を誤らなければ奥様との仲直りも期待できる段階と言えます。

 ただ、奥様の方も表向きはコロナウイルスを理由にしていたとしても、実際には、長期別居を予定しているというケースもありますので、これまでの奥様の言動等をしっかりと振り返り、本当の別居の理由が何なのか思い返してみたほうが良いケースもあります。

5.【ケース④】家内から別居の提案があって、話し合いが決裂、家内が突如別居を開始した


 このケースは、奥様から別居の提案があったという点ではケース③と同じですが、話し合いが上手く行かず、奥様が別居を独断で実行したケースになります。
 このような奥様の行動心理としては、「旦那と話をしていても埒があかないので、最終的には旦那の承諾を得ずに別居を始めた」という心理だと思いますので、上記ケース①から③よりも慎重な対応が必要になります。

 このようなケースでは、あなたが直接奥様と話をすることが奥様を刺激する危険性もありますので、奥様のご両親や共通の知人と話をするなど交渉窓口を変更することも視野に入れた方が良いかもしれません。
 もちろん、別居後も奥様から連絡があり、あなたからの連絡に対して奥様からの返答もあるようでしたら、奥様との直接の話し合いを模索してみても良いかもしれません。それが逆効果になりそうな場合や、奥様との直接の話し合いを模索してみたけれども、なかなか難しいという段階で他の方を間に入れることを検討してみて下さい。

6.【ケース⑤】家内から何の提案もなく突如別居を開始した


 このケースは、奥様が突如別居を始めたという点はケース④と同じですが、奥様が事前に別居の提案をしてこなかったケースになります。
 このような奥様の行動心理としては、「旦那と話をしていても埒があかないので、最終的には旦那の承諾を得ずに別居を始めた」という心理だと思いますので、上記ケース④よりも慎重な対応が必要になることが多いと思います。

 ただ、ケース④よりも深刻度が高いかというと、事前に話し合いをするかは、奥様の性格やこれまでのご夫婦での話し合いや夫婦関係等による影響もありますので、あまり深刻度はケース④と変わらないというケースもあります。
 このケースでも、あなたが直接奥様と話をすることが奥様を刺激する危険性もありますので、奥様のご両親や共通の知人と話をするなど交渉窓口を変更することも視野に入れた方が良いかもしれません。

 なお、あなたとしては、奥様が何の相談もなく勝手に出ていったことに対する怒りの感情を持つかもしれませんが、そのような怒りの感情に支配されて行動してしまいますと、夫婦仲はより一層悪化してしまうと思いますので、冷静な対応が必要かと思われます。

 

7.【ケース⑥】家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けていない)


 このケースは、あなたが普段通りに生活していたところ、突如離婚調停の通知が郵便で届いてしまったというケースになります。
 このケースは更に、①奥様が別居した上で、暫くしてから裁判所の書類が届いたケースと、②奥様が同居しながら(家庭内別居のまま)裁判所の書類が届くケースに分けることができます。このケース⑥-①の方が、⑥―②よりも深刻度が高いことの方が多いのですが、奥様としては色々な事情があってケース⑥-②を選ばざるを得なかったということもあります。例えば、別居資金が不足しているとか、お子様の学区を変更しない場所で別居先を見付けることができなかった当時宅に住み続けたいとの要望が強いといった事情が考えられます。そのような事情がある場合には、ケース⑥-①もケース⑥-②も深刻度はあまり変わらないと思います。

 このケースでは奥様が弁護士を立てていないものの、裁判所での話し合いを希望している段階ですので、離婚意思が強いケースが多いと思います。
 この段階にまで発展してしまっていますと夫婦のヨリを戻すことの難易度はかなり高いと思いますので、夫婦円満を希望するのであれば、誠意をもって調停に臨むことをオススメします。

 なお、奥様が調停の申し立てまでしているケースでは、コロナウイルスの問題のみならず、コロナウイルスの問題以前から不満等を持っていたケースの方が多いと思いますので、調停申立書2ページ目下の方の「申立の理由」の欄をしっかりと確認して、思い当たるところがないかを思い起こす必要があります。

 

 

8.【ケース⑦または⑧】家内が弁護士を付けた


 奥様が弁護士を付けて離婚を要求してきたケースです。弁護士が手紙を送ってくるケース(ケース⑦)と、弁護士の判子が押された調停書類が裁判所から届くケース(ケース⑧)とがあります。
 ケース⑦とケース⑧どちらの深刻度が高いのかという点ですが、一般的にはケース⑧の方が深刻度が高いのですが、事件の方針として交渉から着手するか調停から着手するかは弁護士の普段の事件処理方法によるところも大きいので、必ずしも深刻度に差があるとは限りません(より分かりやすく言いますと、弁護士によっては「離婚事件は常に離婚調停の申立からスタートする」という事件処理をしている弁護士もいるということです)。

 このケース⑦または⑧になりますと、奥様は弁護士にお金を払ってでも離婚したいという決意を持っているわけですから、離婚の覚悟は相当固いと考えた方が良いと思います。
 また、この段階にまで発展してしまっていますと、奥様が専門家である弁護士を付けているので、あなたとしてもミスが起きないよう弁護士を立てることを考えた方が良いと思います。

 この段階になってしまっておりますと、復縁の難易度は非常に高くなってしまっていますが、離婚するかどうかはあなたの人生に関わる重要な話ですから、離婚に応じてよいかは慎重に検討してみてください。

 

 

9.まとめ


・夫婦関係の悪化の状況に応じて復縁難易度には差が生じる。
・一般的には以下の数字が大きくなるほど復縁難易度は上がる傾向がある。
①家内から別居の提案があった(実際にはまだ別居していない)
②家内から離婚の提案があった(まだ家内は別居もしていない)
③家内から別居の提案があって、こちらも応じたので、家内は現在別居中
④家内から別居の提案があって、話し合いが決裂、家内が突如別居を開始した
⑤家内から何の提案もなく突如別居を開始した
⑥家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けていない)
⑦別居中の家内の弁護士を名乗る人物から書留郵便(内容証明)が届いた
⑧家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けている)
・上記の①から⑧はあくまで目安なので、ご家庭の状況によっては復縁難易度に差が生じ得る。

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夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(13)ーこちらも弁護士を立てるべきか?

2020.10.12更新

弁護士秦
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1.そもそも「監護者」って何だ?


 離婚する以前の夫婦は共にお子様の共同親権者で、離婚の際には(単独)親権者を決めなければならないというように、「親権者」というワードはよく出てくるのですが、「監護者」については、親権者ほどメジャーなワードではなく、よく分かりにくいという質問を受けることもあります。

 端的に言いますと、監護権とは、親権の一部と理解すると分かりやすいと思います。

 親権とひとくくりに申しましても、親権には①身上監護権(お子様の身の回りの世話(監護)や教育(主として進学や進級等)を決定する権利(責任を伴います)を主として、居所指定や職業の許可といった権利を含む権利です。)だけではなく、②お子様の財産管理権、③身分行為の代理権も含むとされています。
わかりやすく言いますと、監護権は、このような①から③の権利のうち、①だけを切り出した権利ということになります。

 

 

2.少なくとも相談だけでもすべき


 監護者指定審判の申し立てを受けた際には、私は弁護士に依頼することを強くオススメしています。ただ、弁護士を正式に雇うということになりますと弁護士費用もかかりますので、少なくとも、まずは弁護士への相談は行うべきかと思います。

 理由は以下の通りです。

(1)監護者指定事件の概要
弁護士を関わらせるべきかの解説に入る前に、まずは、監護者指定事件の概要についてご説明します。この事件は、以下の事件を3つセットで申し立てるのが通例です。
1)監護者指定
2)引渡し
3)保全処分

 以下それぞれについて概説します。
 1)は、夫婦共に親権を有する状態から、一方のみに監護権(お子様の身の回りの世話や教育方針等を決定する権利)を付与する手続です。
 ただ、監護者が決まっただけでは、相手が任意に引渡に応じないケースもあります。そのため、合法的にお子様をこちらに引き戻させるために、2)の「引渡し」も請求するのです。

 さらに、このようなケースは緊急性が高いということを口実に申立をしますので(あくまで夫側の言い分は、「子供を奥様に任せておけないからこちらで引き取って育てる必要がある」というものですので、早くお子様を取り戻したいという言い分を述べるということです)、保全処分、要するに緊急措置として暫定的に仮の監護者を定めて欲しい、暫定的に仮の引渡をして欲しいという申請も出すのです。

(2)【弁護士に相談したほうが良い理由1】審判手続きであること
 審判手続きは調停手続きとは異なり、裁判所から審判(イメージとしては判決に似たものとお考えいただくと分かりやすいです)が出てしまいますが、子の審判が出てしまいますと、その内容に従わなければならなくなります。これを強制力などと言ったりしますが、強制力が発生してしまう以上、審理に慎重に対応する必要があるということになります。
 そのため、審判手続きに提出する証拠や言い分については弁護士に相談しておくべきということになります。

(3)【弁護士に相談したほうが良い理由2】手続きが迅速に進むこと
 前述の通り、監護者指定事件では保全処分も同時に申立が行われますので、審理手続きは非常に迅速に進むことが多いです。
 そのため、弁護士のアドバイスもなく臨みますと、こちらの言い分が不十分なまま結論が出てしまうリスクがあります。
 特に、監護者指定事件では、「子の監護に関する陳述書」の提出がほぼ必須なのですが、記載事項も多いため、専門家のアドバイスを経ずに期間内に陳述書を完成させることは難しいことが多いです。

(4)【弁護士に相談したほうが良い理由3】家庭訪問への事前準備
 監護者指定事件では、家庭裁判所調査官の家庭訪問が、一つの重要な手続きになるのですが、事前に準備をしておきませんと、お子様の生活環境や衛生面、接し方等で不利な調査結果が出てしまうおそれがあります。
 そのため、家庭訪問への事前準備という観点からも、弁護士に相談くらいはしておいた方が良いと思います。

(5)【弁護士に相談したほうが良い理由4】面会交流への対応方法
 面会交流に応じるかどうかは監護者指定の最重要項目とまでは言えないのですが、面会交流を一切拒否する姿勢は裁判官も厳しく見る傾向があります。
 そのような場合に、どのような形での面会交流を認めるのかといったところは非常に悩ましい問題です。
 このように面会交流への対応方法は重要な問題になりますので、弁護士に相談しながら進められると安心感が高まります。

(6)母性優先、現状優先を過信するのは危険
 いろいろとインターネットを調べてみますと、「お子様が小さい場合には母性優先で母親側が有利になります」とか「現状お子さまを育てていらっしゃる方が有利です」といった記事を見かけることがあります。
 確かに現状監護優先ということは間違いがないのですが、そのことを過信しすぎてしまいますと、こちらに不利な審判が出されてしまうリスクは否定できません。

 

3.相談する弁護士選び


 

 離婚問題を多数取り扱っている弁護士でも、監護者指定事件の経験は少ないという弁護士もいます。

 そのため、相談する弁護士は、監護者指定事件の実績がある弁護士を選ぶ必要があります。

 

 

4.まとめ


・まずは、監護者指定事件がどのような事件なのかを理解する。
・監護者指定事件は、迅速に審理が行われる侵犯事件なので、少なくとも弁護士に相談は行っておいた方が良い。
・弁護士に相談すると、家庭訪問への対策や面会交流への対応方法についてもアドバイスを受けることが出来て安心である。
・母性優先、現状優先を過信するのは禁物である。

 

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>【弁護士秦の解決事例】モラハラ夫から突如起こされた監護者指定審判で勝訴したケース

>>【まとめサイト・パートⅠ】監護者指定事件・総覧<<

>>監護者指定まとめサイト・パートⅡ<<

>夫が突然監護者指定審判を起こしてきた(2)ー妻側の勝率は?

>夫が突然監護者指定審判を起こしてきた(3)ー夫はどういうつもりでこのような手続きを取ってきたのか?

>夫が突然監護者指定審判を起こしてきた(5)ー監護者として指定されるための6個のポイント

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(11)ー面会交流は避けられないのか

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(12)ー監護補助者の有無はどこまで重視されるか?

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(14)ー家庭訪問は避けられないのか

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(15)ーこちらも離婚を決断しなくてはいけないのか?

>【厳選】弁護士秦の離婚解決実績はこちら!

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夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(14)ー家庭訪問は避けられないのか

2020.09.28更新

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1.そもそも「監護者」って何だ?


 離婚する以前の夫婦は共にお子様の共同親権者で、離婚の際には(単独)親権者を決めなければならないというように、「親権者」というワードはよく出てくるのですが、「監護者」については、親権者ほどメジャーなワードではなく、よく分かりにくいという質問を受けることもあります。
 端的に言いますと、監護権とは、親権の一部と理解すると分かりやすいと思います。

 親権とひとくくりに申しましても、親権には①身上監護権(お子様の身の回りの世話(監護)や教育(主として進学や進級等)を決定する権利(責任を伴います)を主として、居所指定や職業の許可といった権利を含む権利です。)だけではなく、②お子様の財産管理権、③身分行為の代理権も含むとされています。
わかりやすく言いますと、監護権は、このような①から③の権利のうち、①だけを切り出した権利ということになります。

 

 

2.監護者指定で重要なポイントとは?


 一般的に監護者指定については以下の6個の項目が重要視されると言われています。
1)監護実績
2)別居の違法性
3)現在の監護状況
4)過去の児童虐待の有無・程度
5)子供の意思
6)面会交流への姿勢

 

 特に上記の1)と3)が重要なのですが、1)の「監護実績」とは、これまで夫婦のどちらがどの程度お子さまの育児に関わってきたのかという話になります。いわゆる衣食住の世話だけではなく、保育園や学校への関わり方、週末の関わり方(夫婦どちらがお子様と一緒に遊んであげていたか)も重要になります。
 そして、3)の「現在の監護状況」とは、現在お子様の世話などは夫婦のどちらがどのように行っているのかの状況という意味になります。この「現在の監護状況」がしっかりしていますと、過去の監護実績もある程度推測できる部分がありますので、その意味でも「現在の監護状況」は重要な要素になります。

 

 

3.家庭訪問は避けられないのか?


 上記の通り、「現在の監護状況」が監護者指定に当たっての重要な判断要素になりますので、監護者指定審判手続きでは、ほとんどのケースで家庭訪問を実施します。
 但し、例えば、①夫側が実際には面会交流の交渉を有利に進めるために監護者指定審判の申し立てをしたケースや②お子様の安否確認を主目的で申し立てたケースなどの場合には、夫側が審判申し立てを取り下げたり、話し合いで解決して、家庭訪問まで進まないケースもあります。
 ただ、このようなケースは稀なので、基本的には家庭訪問が行われるとお考えになったほうが良いと思います。

 

 

4.実際の家庭訪問は?


(1)誰が来るのか?
 家庭訪問と聞くと、「実際誰が来るの?」というのが一番の疑問かと思います。
 家庭訪問は家庭裁判所調査官が訪問します。この家庭裁判所調査官とは、家庭裁判所の手続きで必要な調査を行うことを主な業務とする裁判所職員のことを言います。
 家庭裁判所調査官は、心理学といった人間科学の知見を持っていますので、そのような知見を活かした調査を実施していくことになるのですが、その調査の一環として家庭訪問も実施するのです。

 通常は、家庭訪問の前に、調査官面接を実施するのですが、その調査官面接を担当した調査官が家庭訪問するケースが多いです(但し、監護者指定仮処分ですと通常は複数人の調査官が関わりますので、調査官面接を担当した調査官と自宅訪問する調査官が異なるケースもあります)

(2)何をしに来るのか?
 イメージとしては、お子様の生活環境や普段の生活ぶりを確認しに来るということになります。
 いわゆる小学校の先生が自宅訪問に来た際には、母親であるあなたやお子様と話をして帰るというイメージだと思いますが、家庭裁判所調査官の調査は、現在の生活環境がお子様の福祉にかなうものかという観点から行いますので、より分かりやすく言いますとより突っ込んだ調査になります。

 このように言いますと、「いろいろと根掘り葉掘り質問されるのか?」と身構えてしまいそうですが、たくさん質問されるというよりは、家庭訪問の際のお子さまの様子やあなたとお子様との接し方等について細かくチェックしているというイメージになります。
 実際の家庭訪問にはチェック項目があり、事前に対策を行っておく必要がありますので、詳しくご確認になりたい方は弁護士秦(はた)までお気軽にご相談ください。

 

 

5.家庭訪問の回数は1回だけ?


 通常、一つの審判事件について何度も家庭訪問を行うようなことはしません。そのため、監護者指定審判事件での家庭訪問は1回きりということになります。
 但し、監護者指定審判の事件が解決しても、面会交流調停や離婚調停での親権調査など別の事件での家庭訪問が行われるケースはありますので、この点は留意する必要があります。

 

 

6.家庭訪問が行われてしまうとこちらの所在がバレてしまう?

 


 

 あなたが旦那様に対して現住所を秘密にしている場合、家庭訪問を行うことで現住所がバレてしまうことを心配すると思います。

 ただ、実際こちらの住所を秘密にしている場合、家庭裁判所調査官も、調査報告書に盛り込む内容等をこちらに相談してくれることが多いので、家庭訪問をしたからと言って、こちらの住所がバレる可能性は非常に低いとお考え下さい。

 

 

7.まとめ


・監護者指定審判の判断に当たって「現在の監護状況」は重要な要素になる。
・そのため、「現在の監護状況」の調査のためにも、大半のケースでは家庭訪問を実施する。
・家庭訪問は家庭裁判所調査官が訪問してくる。
・家庭訪問は、お子様の生活環境や生活ぶりを調査しに来る。
・同じ監護者指定審判事件で行う家庭訪問は1回きりのことが多い。

 

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>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(13)ーこちらも弁護士を立てるべきか?

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夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(9)ー証拠準備にかけられる時間は?

2020.09.21更新

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1.そもそも「監護者」って何だ?


 離婚する以前の夫婦は共にお子様の共同親権者で、離婚の際には(単独)親権者を決めなければならないというように、「親権者」というワードはよく出てくるのですが、「監護者」については、親権者ほどメジャーなワードではなく、よく分かりにくいという質問を受けることもあります。
 端的に言いますと、監護権とは、親権の一部と理解すると分かりやすいと思います。

 親権とひとくくりに申しましても、親権には①身上監護権(お子様の身の回りの世話(監護)や教育(主として進学や進級等)を決定する権利(責任を伴います)を主として、居所指定や職業の許可といった権利を含む権利です。)だけではなく、②お子様の財産管理権、③身分行為の代理権も含むとされています。
わかりやすく言いますと、監護権は、このような①から③の権利のうち、①だけを切り出した権利ということになります。

 

 

2.そもそも、証拠集めって?


(1)監護者指定で重要な証拠とは?
 一般的に監護者指定については以下の6個の項目が重要視されると言われています。
1)監護実績
2)別居の違法性
3)現在の監護状況
4)過去の児童虐待の有無・程度
5)子供の意思
6)面会交流への姿勢

特に裏付けが重要な項目は上記のうちでも以下のものになります(他の項目は、こちらからの裏付けではなく、調査官が別途調査するため、特に積極的な証拠は必要ないことが多いです)
1)監護実績
2)別居の違法性
4)過去の児童虐待の有無・程度

(2)裏付けの重要性
 監護者指定事件では、的確な裏付けが少ないケースも多いのですが、上記の3つの項目についてしっかりとした裏付けを提示できるようであれば、優位に立つことも可能です。
 審判の手続きの中では、しっかりとこちらが認識している過去の事実を示す必要があるのですが、そのような言い分に対してはしっかりと裏付ける必要があります。そうでないと、裁判官は中立な立場なので、どちらの言い分を信用していいか判断ができないからです。
 私の方からはご依頼者様に「裏付け勝負ですよ」とお伝えすることもあるのですが、それぐらい裏付けは重要なのです。

 

 

3.そうはいっても証拠集めの準備期間は?


 監護者指定審判事件は通常保全処分とともに申し立てられることが多いため、手続きは迅速に進められることが多いです。
 一般の審判ですと、調停が先行し、調停だけでも何か月間かかけたうえで、ようやく正式な審判に移行するというケースも多く、至急裏付けを準備する必要はないことが多いです。

 これに対して、監護者指定審判は、このような進行ではなく、通常は第1回期日に調査命令が発令されますので、それまでに一通りの証拠は準備しておく必要があります。
 そして、こちらが審判を起こされたことを知ってから第1回期日までは1か月程度しか期間がないことが多いため、1か月程度の間に証拠を準備しなければなりません。

 

4.厄介なのは過去のLINEやメール、写真の整理


 旦那様側による児童虐待の証拠として、LINEやメールでの表現が的確な証拠になるケースもあります。ただ、最近であればよいのですが、かなり昔のメールだったりしますと、そもそもまだとってあるのかというところから始まり、膨大な量のメールの中から対象メールを探さなければならなくなりますので、時間と労力が必要になることもあります。

 また、お子様との親密さを示すために、お子様との写真が重要になることも多いのですが、スマートフォンなどに保存してありますと、これも探すのが大変だということもあります。

 いずれにしましても、限られた時間の中、お子様の育児をしながら、証拠の準備をしなければなりませんので、相当手際よく準備しませんと間に合いません。

 そのため、私の方からは、まずは母子手帳と保育園等の連絡帳原本を送ってもらうことが多いです。これを拝見しますと、あなたのお子さまとのかかわり方が端的にわかることが多いからです。もちろん、お子様が小学校高学年以上になっている場合には、あまり連絡帳に詳しい内容を記載することもなく、保育園時代の連絡帳も古くなってしまっており、証拠の価値が落ちてしまうことはやむを得ないのですが、それでも参考資料にはなります。

 このようにして、これまでの監護実績についての裏付け固めをしたうえで、相手からの申立書への反論の中で、必要な証拠を準備していくというのが現実的な作業になることが多いです。
 ちなみに、モラハラのケースですと旦那様の暴言をいくつも録音できているケースもあるのですが、あまり長時間の録音は文字起こしに時間がかかってしまうことが多く、監護者指定審判の証拠としては使い勝手があまりよくないです。

 

 

5.まとめ


・言い分だけでは裁判所はどちらの言っていることが正しいか判断できないので、裏付け証拠はとても重要である。
・監護者指定審判での証拠準備ができる期間は1か月程度と心得ておいた方が良い。
・そのため、まずは保育園の連絡帳や母子手帳といった最重要な証拠から証拠集めを進めたほうが良い。
・次いで、旦那様の申立書への反論という視点で補足して証拠を準備していくのが現実的である。

 

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>夫が突然監護者指定審判を起こしてきた(8)ー証拠集めのポイント

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投稿者: 弁護士秦真太郎

夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(8)ー証拠集めのポイント

2020.09.07更新

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1.そもそも「監護者」って何だ?


 離婚する以前の夫婦は共にお子様の共同親権者で、離婚の際には(単独)親権者を決めなければならないというように、「親権者」というワードはよく出てくるのですが、「監護者」については、親権者ほどメジャーなワードではなく、よく分かりにくいという質問を受けることもあります。
 端的に言いますと、監護権とは、親権の一部と理解すると分かりやすいと思います。

 親権とひとくくりに申しましても、親権には①身上監護権(お子様の身の回りの世話(監護)や教育(主として進学や進級等)を決定する権利(責任を伴います)を主として、居所指定や職業の許可といった権利を含む権利です。)だけではなく、②お子様の財産管理権、③身分行為の代理権も含むとされています。
わかりやすく言いますと、監護権は、このような①から③の権利のうち、①だけを切り出した権利ということになります。

 

 

2.証拠集めって?


(1)そもそも監護者指定で重要なポイントは?
 一般的に監護者指定については以下の6個の項目が重要視されると言われています。
1)監護実績
2)別居の違法性
3)現在の監護状況
4)過去の児童虐待の有無・程度
5)子供の意思
6)面会交流への姿勢

 ケースによって、上記の6項目の中でも優先度に差が生じますので、一概にどれが一番重要ということは言いにくいのですが、特に監護実績については、最重要項目とされることが多いです。
 監護者指定審判においても、上記の6つの視点をもって証拠集めを検討する必要があるのですが、旦那様からの申し立て書の内容に応じて、特に重点を置くべき項目が異なってきます。この点は詳しく後述いたします。

(2)文章の表現で勝ったつもりにならない。
 監護者指定審判の申立書に対しては、こちらもしっかりと反論する必要がありますが、こちらの反論を文章化したものが「答弁書」というものになります。
 答弁書というのは、相手の言い分に対する反論及びこちらのストーリーを文章化したものですので、その記載内容はとても重要です。
 ただ、この文章がしっかりとした文章であれば勝訴できるというものではありません。

 裁判所から見ますと、申立人になった旦那様、相手方になったあなたのいずれも他人ですから、それぞれの言い分を鵜呑みにすることはありません。そうすると、裁判所がどちらの言い分が正しいと判断するのかというと、それは、どのような証拠で裏付けられているかによって決定するのです。
 そのため、私もご依頼者様に「裏付け勝負ですよ」などとお話しすることがあるのですが、それだけ裏付けが重要なのです。

(3)どんな裏付けが重要なのか?
 前述の通り、監護者指定審判では、これまでの監護実績が非常に重要になりますので、その裏付けが重要です。具体的にはお子様が通う保育園の連絡帳や母子手帳、お子様との写真等が客観的裏付けになることが多いです。特に保育園の連絡帳は、前日の夕食に食べたものや、家庭で起きたことなどをその時々で記載していることも多く、過去の監護実績を知る重要な手掛かりになることが多いです。

 前述した監護者指定に当たって重要な6個のポイントのうち、「現在の監護状況」及び「お子様の意思」は、手続きの中で家庭裁判所調査官が確認していくことになりますので、特段こちらから証拠を提出する必要性はあまりありません。

 また、「面会交流への姿勢」についても、あなたの意見を述べればよいのですから、何か特段の証拠が必要になるわけではありません。
 そのため、上記別居の違法性、同居中の児童虐待の有無について、裏付けが必要になります。ただ、別居の違法性につきましては、仮に旦那様の了解を得ずに別居を開始したとしても、やむを得ない事情があれば、それが違法とされることはありません。逆に旦那様からお子様への虐待行為があったという場合には、その裏付けは丁寧に提出していく必要があります。

 なお、虐待については、よく日記をつけてある、都度メモを取っています、とおっしゃる方も多いのですが、その都度つけたメモ等はあまり有効な証拠にはならないことが多いです。残念ながら、メモは、過去のその日付で書いたふりをすることができてしまいますので証拠性が低くなりがちなのです。
 そのため、暴力などの場合には診断書やお子様の怪我の写真、暴言であれば録音音声等が非常に有効な証拠になります。

 

 

3.反論証拠にとらわれ過ぎないこと


 監護者指定審判の申立書には通常旦那様の身勝手な言い分が並べられ、その証拠としてLINEやメールが添付されていることも多く、一つ一つに対して反論したくなることも多いです。
 もちろん、重要なポイントとなる証拠に対してはしっかりと反論していく必要があるのですが、反論にばかり目を奪われていますと、一番大事なこちらの監護実績の主張等が疎かになりがちです。
 そのため、前述のような、「過去の監護実績」「別居の違法性」「児童虐待の有無」という大きな視点を持ったうえで、裏付けの有無をまずはしっかりと検討すべきかと思います。

 

 

4.まとめ


・監護者指定のポイントとなる6項目のうち、まず裏付けが重要になるのは「過去の監護実績」についての裏付けである。
・こちらで作成した文章でしっかりとした文章を作り上げることができた場合、その文章だけで勝てるつもりになってしまうこともあるが、それは誤りである。
・「別居の違法性」「児童虐待の有無」という大きな視点についての裏付けも重要である。
・相手の言い分への反論証拠にこだわりすぎないよう注意が必要である。

 

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夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(11)ー面会交流は避けられないのか

2020.08.31更新

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1.そもそも「監護者」って何だ?


(1)監護権というワードは馴染みが薄い。
 離婚する以前の夫婦は共にお子様の共同親権者で、離婚の際には(単独)親権者を決めなければならないというように、「親権者」というワードはよく出てくるのですが、「監護者」については、親権者ほどメジャーなワードではなく、よく分かりにくいという質問を受けることもあります。
 端的に言いますと、監護権とは、親権の一部と理解すると分かりやすいと思います。

(2)親権の意味のおさらい
 そもそも、親権というと、離婚した後に子供を育てていくことができる権利と考える方が多いかと思いますが、実は親権には、このようにお子様を育てていく権利だけではなく、他にも権利が含まれています。
 具体的には、親権には大きく以下の権利が含まれると言われています。
1)身上監護権(お子様の身の回りの世話(監護)や教育(主として進学や進級等)を決定する権利(責任を伴います)を主として、居所指定や職業の許可といった権利を含む権利です。)
2)財産管理権(お子様の財産を管理する権限のことです)
3)身分行為の代理権(例えば、お子様が他の里親の方の養子になりたいと言ったときの代諾権等お子様の身分行為を代理する権限です)

(3)要するに監護権って?
 上記の通りご説明しました親権に含まれる3つの権利のうち、「身上監護権」だけを切り出したものが監護権とイメージすると分かりやすいと思います。

 

 

2.監護権と面会交流って関係あるの?


 上記のような監護権の定義を見ますと、面会交流(お子様を旦那様に会わせることを法律用語としては「面会交流」といいます)とは全く無関係のようにも見えます。
 そもそも、面会交流の問題と監護権とはどのようにかかわってくるのでしょうか。

 フレンドリー・ペアレント・ルールという言葉を聞いたことがありますでしょうか。これは欧州では明確な基準として確立している国もあるのですが、同居していない親と子との関係について友好的・寛容な親を監護者・親権者として優先的に扱うというルールです。

 日本では、このフレンドリー・ペアレント・ルールは直接採用されてはいませんが、現在の実務では、裁判所も面会交流を積極的に推奨しておりますので、面会交流の協力姿勢も監護者指定にあたって重視される項目の一つになっているのです。
 即ち、特別な事情がない限り、旦那様とお子様とが触れ合うことで、お子様にとってもよい効果があることが多い(よく言われますのは、両親の愛情を感じることで安心や自信を得られる、自分のルーツを知ることで人間関係の多様化を図れるといったところです)というのが裁判所の基本的スタンスですので、このような面会交流への協力姿勢の有無というのも監護者指定の審査項目の一つとなっているのです。

 

 

3.面会交流を拒否することはできないのか


 旦那様からの監護者指定審判は、あなたが別居して間もないころに提起されることが多く、あなたとしては「そんなこと言われても気持ちが追い付かない」とか「まだ別居したばかりで落ち着かないので、子供を不安にさせないか心配である」「同居中と同じように暴言を吐きそうで不安」など不安を覚えることも多いでしょう。

(1)面会交流を拒否することのダメージの大きさは?
 面会交流に協力的かどうかが審査項目の一つだとしても、さほど重要な審査項目ではないということなら、拒否することも選択肢の一つになりそうです。
 監護者指定の審査項目で特に重視されますのは、①これまでの監護実績(要するにお子様と同居中のお子様の世話をどの程度見てきたか)、②別居の経緯(要するにお子様の了解をどこまで得ての別居だったのか、別居が穏当な形で行われたのかといった点)、③(お子様が10歳以上という場合)お子様の意思になります。ただ、前述の通り裁判所は面会交流を積極的に推奨する立場ですので、この点は軽視できないというのが現状です。
 そのため、上記①から③が非常に重要だけれども、その次ぐらい面会交流への姿勢も重要だとお考えいただいた方が良いです。

(2)肝心なのは証拠
 裁判官が納得できるような理由もなく面会交流を拒否しますと、裁判官の印象もかなり悪くなってしまいますので、最低限拒否する理由をしっかりと示していく必要があります。
 ただ、何の証拠もなく拒否しますと、簡単に裁判官もその内容を信用してくれないリスクがありますので、肝心なのは拒否理由についてのしっかりとした証拠があるかどうかという点になります。
 旦那様の側に父親として非常に不適切な行動等があったこと(例えば、暴力をふるってお子様をケガさせたとか、娘様に卑猥な行動をとったことがあるなど)の証明ができれば、面会交流を拒否することで不利な扱いを受けることはほとんどないと思います。

(3)連れ去り等の不安がある場合には第三者機関の利用が現実的
 前述のような旦那様側の不適切な行動の証拠があればよいのですが、それがない場合には、簡単に面会交流を拒否しますと、こちらに不利になるリスクがあります。
 そのため、旦那様による連れ去り等の危険性があるという場合には、「面会交流させない」というのではなく「第三者機関での面会交流には応じる」という姿勢の方が良いでしょう。

 

 

4.まとめ


・監護者とは、お子様の身の回りの世話や教育を決定する権利を意味すると考えると理解しやすい。
・裁判所は特段の理由がない限り、旦那様とお子様が接することでお子様にとって良い影響があると考えているため、面会交流の問題は監護者指定にも影響する。
・同居中旦那様のお子様に対する不適切な行動の証拠があれば面会交流を拒否するということも不利にはならない。
・そのような証拠がない場合には、「面会交流させない」ではなく「第三者機関を利用するなら面会交流してもよい」という形の方が不利になりにくい。

 

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>夫が突然監護者指定審判を起こしてきた(3)ー夫はどういうつもりでこのような手続きを取ってきたのか?

>夫が突然監護者指定審判を起こしてきた(5)ー監護者として指定されるための6個のポイント

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(9)ー証拠準備にかけられる時間は?

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(10)ー妻側であれば大した準備をしなくても勝てるのか?

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(12)ー監護補助者の有無はどこまで重視されるか?

>夫が突然監護者指定審判を申し立ててきた(13)ーこちらも弁護士を立てるべきか?

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突如調停の相手方にされてしまった方へ-【調停テクニック11】面会交流への力のいれ具合

2020.08.17更新

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1.面会交流のトピックスの重み


 

 例えば、奥様が突如お子様を連れて別居を開始し、お子様と自由に会うこともできなくなったとした場合、あなたとしては今すぐにでもお子様の元気な姿を確認したいと思うかもしれません。

 このようにあなたにとってお子様のことが非常に大事だとしても、奥様が離婚の調停を起こしたようなケースでは、面会交流は離婚の一つの条件としてしか議論されなくなってしまいます。

 他方で、面会交流の議論にばかり時間を割いてしまうと離婚するかどうかという問題の議論が疎かになりかねません。

 そこで、今回は、あなたが離婚に応じても良いというケースと離婚には応じられないというケースで場合分けした上で、面会交流の問題への取り組み方について解説します。

 

 

2.離婚に応じる意向の場合


 

(1)まずは離婚に応じて良いか慎重に検討すること

 まず、離婚に応じるかどうかはあなたの人生にとっても大変大事な話題ですので、離婚に応じて良いかはじっくりと検討してみて下さい。

 このようにじっくり検討してみた結果、離婚に応じても良いという場合で、お子様と定期的にしっかりと会っていきたいという場合には、面会交流の問題については早急に議論の対象とした上で協議を行っていくべきです。

 

(2)こちらから面会交流の調停を起こす

 離婚の調停がスタートしても、まずは、奥様の生活費である婚姻費用の議論は避けられませんし、離婚に関係して親権や養育費、財産分与等の他の関連する問題の整理も必要になります。

 そのため、こちらが離婚に応じて良いとしても、すぐにお子様に会えるかどうかは別問題です。

 

 もちろん相手が当初から面会交流に応じる姿勢の場合には敢えて面会交流調停を申し立てるメリットは大きくないかもしれませんが、相手が拒否姿勢の場合には、早急に面会交流調停を起こすことを推奨しています。

 このように調停を起こすと、調停手続の中に「面会交流」という大きなテーマを打ち立てることができますので、今後の調停の流れに大きな影響を与えます。また、面会交流調停を起こすと、当初から調査官が調停手続に参加してくれることも多く、調査官が面会交流実現のために奥様を説得してくれることもあります。

 

(3)面会交流しなくて良いから養育費を払わないと言うことは難しい

 たまに私のところにご相談に来られる方の中には、「今後向こうにも新しい生活があるだろうから、子供とは会わなくて良いので、養育費も支払わない」とおっしゃる方もいます。

 しかし、例え離婚しても、父子関係がなくなるわけではありませんから、養育費を払う責任を免れることは難しいです。また、養育費の問題と面会交流の問題は別問題ですので、会わなくて良いから払わなくて良いと言うことにはなりません。

 

 

3.夫婦円満を目指す場合(離婚に応じない場合)


 

 夫婦円満を目指すケースでも、面会交流を強く希望する場合には、面会交流調停を起こすことを私は推奨しています。

 但し、夫婦円満を最終ゴールとする場合には一定の配慮が必要です。

 

(1)【配慮1】奥様を置き去りにしないこと

 お子様に会いたいという気持ちが逸ることは致し方ないと思いますが、そのことばかりを話題にしてしまいますと奥様が置き去りになってしまいます。そうしますと、当然、奥様からも、夫婦円満の真剣度を疑われることになってしまいます。

 そのため、まずは、奥様と子供達が自宅に戻ってきてもらうこと、元の生活に戻ってきてもらうことを強く希望していることをしっかりと伝え、奥様が今すぐ戻ることが難しいという場合には、まずお子様だけでも会わせて欲しいという伝え方をするのがベターです。

 要するに、夫婦円満を第一目標にしていると言うことを言葉でしっかりと調停委員や奥様に向けて表明しておくことが重要です。

 

(2)【配慮2】調停を起こす前に奥様側の意向・事情を確認しておく

 こちらから面会交流調停を起こす場合には、事前に奥様側の意向を確認した方が望ましいのは当然ですが、そのことに加え、仮に今会わせたくないという場合には、会わせたくない理由も合わせて確認しておくのがベターです。

 そもそも、先方が面会交流について拒否姿勢ではない場合、敢えてこちらから調停を起こす必要性は薄まりますし、また、いきなり調停を起こすと相手も反発してくる危険性もありますので、これらの確認をしておいた方が良いです。

 

(3)【配慮3】面会交流頻度

 ケースによっては毎週末面会交流するというケースもなくはないのですが、限られた例外的なケースです。一般的には面会交流頻度は月1回程度というのがオーソドックスですので、当初はこれ以上の頻回を求めない方が、相手の生活に配慮している姿勢を示すことができて良いことが多いです。

 もちろん、奥様によっては、お子様をこちらに預ける方が自由な時間ができて都合がよいと考える方もいますので、そのような場合には、出来る限り面会交流に応じた方が良いと言うこともあります。

 

 

4.まとめ


・離婚に応じるかどうかを問わず、離婚調停を申し立てられているケースではこちらも面会交流調停を起こした方が良いケースが多い。

・但し、夫婦円満を目指す場合には、以下の点に配慮した方が良い。

 1)夫婦円満が第一目標であることをしっかりと調停の場で示すこと

 2)事前に相手の意向をしっかりと確認すること

 3)あまり頻回を求めないこと

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

突如調停の相手方にされてしまった方へ-【調停テクニック10】婚姻費用を支払うべきか

2020.08.10更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。>「理不尽な離婚に対してNO!」旦那様側の夫婦関係総合サイトはこちら<になります。

本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

 

1.法律上支払義務がある


 

 民法760条は、婚姻中の生活費の支払義務を明確に定めておりまして、これを婚姻費用分担と言ったりします。

 このように法律上は、明確に収入の多い方(通常は旦那様)に奥様の生活費を負担すべきと言うことが決めっています。

 

 

2.それでも心情的に生活費を支払いたくないんだが…


 

 このように法律上は婚姻費用の支払義務があると分かってはいても、生活費を支払うことに割り切れないと考える旦那様もいると思います。

 奥様が別居を開始する前に夫婦でしっかりとした話し合いがなされていればまだしも、しっかりとした話し合いがなされていないとすると、「勝手に出て行っておきながら生活費を要求してくるのには納得が行かない」とか「離婚を口にするなら、しっかりと自分の収入だけで暮らしていくだけの覚悟を持つべきだ」と考える方もいます。

 また、そもそも、こちらも離婚に応じるという姿勢の場合、お互いに離婚という結論が一致している以上、婚姻費用を支払う必要性を感じないという方もいると思います。

 

 

3.婚姻費用を支払わなくて良いという判例があると聞いたが?


 

 たまに私のところにご相談に来られる方の中には、「婚姻費用を支払わなくて良いと判断した判例があるようなので、私も婚姻費用は支払いたくありません」とおっしゃる方もいます。

 確かに、そのような判例もありますが、奥様が浮気をして家庭を棄てた上で、浮気相手と一緒に生活しているような極めて特殊なケースですので、特殊な事情がない限り、婚姻費用の支払義務を免れることはないと考えてもらった方が良いと思います。

 

 

4.現実問題払った方が良いのか


 

 結論から申しますと支払った方が良いです。

(1)離婚するケース

 まず、離婚するケースですが、婚姻費用を出し渋りますと、奥様側は、離婚した後の養育費の支払いを強く危惧することが多いです。

 そのため、今後の生活のことを考え、財産分与や慰謝料でまとまった金額を得ようとする傾向が強まり、離婚の条件でもめる要因になりかねません。

 そのため、婚姻費用を支払った方が円滑な離婚に結びつきやすいです。

 

(2)夫婦円満を希望するケース

 夫婦円満を希望する場合、婚姻費用を出し渋りますと、奥様側の態度をより一層硬化させかねないため、一定額を支払った方が良いでしょう。

 確かに、奥様側が勝手に出ていき、例えばお子様の面会交流も否定的という場合には、直ちに婚姻費用を支払うことに納得行かないというのも分からなくはないですが、相手との信頼関係を築いていかないと、夫婦円満の道は閉ざされてしまいますので、ある程度懐の広さを見せた方が良いケースが多いです。

 

 

5.いくら払うか


 

(1)(改定)算定表が一つの目安

 裁判所の実務で一般的に用いられている算定表が令和元年12月23日に改定されたことをご存じの方は多いと思いますが、今後の調停等での婚姻費用の支払いについては、この改定後の算定表を目安として話し合いをすることが主流になると強く見込まれます。

そのため改定表での数字が一つの交渉の目安になるとお考え下さい。

>>改定表はこちら<<

 

(2)実際の支払額は応相談

 このように改定表の数字が一つの目安であることは事実ですが、だからといって、その額を支払わなければならないと言うことではありません。

 相手の生活もあることなので、一切支払わないというのは対応方法として強硬すぎるとしても、手放しで満額を支払うことは慎重にしても良いと思います。

 即ち、例えば、相手が面会交流を強行に拒否姿勢であるとか交渉の糸口を探るためにも、満額は支払わないと言うことも考えられます。そのような場合には、例えば、①養育費の算定表の数字のみを支払うとか、②同居生活中に渡していた小遣いの金額のみ払うと言った方法も考えられます。

 ただ、このように現状満額の支払いを拒否したとしても、実際婚姻費用分担審判になった際には、満額の支払いを命じられる可能性が高いですし、未払分についての精算を求められることが多いと言うことには注意が必要です。

 

(3)口座引落分は差し引いて良い

 別居後も、あなたの口座から奥様の携帯電話代や保険料、お子様の給食費や習い事代等が引き続き自動引落になっている場合、それらの金額は、本来奥様の方で婚姻費用の中でやり繰りすべきお金になりますので、当該引落額は差し引いて問題ありません。

 

 

6.いつの分から支払うか


 相手もしっかりと生活費を要求したい場合には、早期に婚姻費用分担調停を申し立ててきますので、その申立月以降の分を支払うのが一つの目安と言えます。要するに、例えば、別居を開始したのが令和元年7月、婚姻費用分担調停を申し立てたのが令和元年8月、調停の書類がこちらに届いたのが令和元年9月だとすると、調停申立月である令和元年8月分以降の生活費を支払うと言うことになります。

 ただし、調停を申し立てる前に正式な書面等にて明確な数字を明記した上で婚姻費用の支払いを請求しているような場合には、その月の分から支払うべき場合もあります。

 

 

7.お子様の学費負担


 お子様の学費については、お子様が公立校に通っている場合には、婚姻費用の中に含まれていますので、別途負担の問題は基本的に発生しません。

 他方、私立校の学費については、通常婚姻費用でカバーされている額を超えていますので、別途負担の問題が生じます。

 一般的には、公立校でかかる学費分を差し引いた額について、お互いの収入額で按分計算することがオーソドックスですが、学費の支払いについては通常の月々の婚姻費用とは別途協議を行うことが多いです。

 なお、同居中から、お子様の私立校への進学に反対していたことが明確に証明できる場合には、学費負担をゼロとすべきケースもあります。

 

 

8.まとめ


・婚姻費用の支払いは法律上の義務である。

・無断別居などのケースでは納得しにくいのは分かるが、婚姻費用は支払った方が良い。

・支払額は(改定)算定表が目安になる。

・ただ、今後の調停の進行を見極めながら、一部支払いにとどめるケースもある。

・婚姻費用は調停申立時以降の分を支払うケースが多い。

・学費の負担については別途協議事項である。

 

 

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【モラハラ夫の深刻度チェック8】その他

2020.07.27更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)真太郎です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。なお、モラハラ情報盛りだくさん!弁護士秦のモラハラ総合サイトは>>こちら<<になります。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

 

1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。

 

 

2.深刻度チェックって?


 

 私がモラハラ離婚の相談を受けておりますと、ご相談者の方から「私が受けてきたモラハラ被害は、やはり重い被害なんでしょうか?」と質問を受けることがよくあります。
 通常、モラハラは、一つだけではなく、様々な形態のモラハラ行為が複合的に行われるケースが多いので、モラハラ被害の内容全てを確認し、総合判断しないと、正確な深刻度チェックは行えません。

 ただ、モラハラ被害に悩まされている方々は、「何か目安になるようなものはないのでしょうか?」とか「他の方の事例はどのようなものでしょうか?」とご不安に思われている方も多くいます。
 そこで、私がご相談を受けた際には、ご相談を受けた範囲で、モラハラ被害の深刻性を、①深刻度、②重度、③中度、④軽度の分類に分けて、どの程度の被害なのかをお示しすることもあります(もちろん、ご相談状況によっては正確な判断が難しいとお伝えすることもあります)。

 ただ、深刻度が最も重い「①深刻度」のレベルのモラハラというのは、一般的に暴力にまで発展し、モラハラというよりもDVにまで達してしまっているケースが大半です。
今回はこれまで解説してきた代表的なモラハラ行為に含まれないものでどのようなものがあるのかを概括的に解説していきます。

 

 なお、「その他」などと表現してしまいますと、他のモラハラよりも深刻性が低いものという印象を与えかねませんが、そのようなことはありません。そのモラハラ行為の深刻性は、あくまでその行為の内容等次第ということになります。

 

 

3.具体例


 

(1)具体例

例えば、これまで解説してきたもののほかに以下のようなものがあります(以下が全てではありません)。

 

① 脅迫行為(凶器等を用いる場合もあり)

② ダブルスタンダード(同じことをしても夫自身の行動は許されるのに、こちらが同じことをするのは許されない)

③ 態度豹変(何の前触れもなく急に態度が豹変する)

④ 優柔不断・振り回し(優柔不断で態度がよく変わるため、こちらが結局振り回される)

⑤ 逆ギレ

⑥ 被害妄想発言・誇張発言

⑦ 虚言癖

⑧ 侮辱発言

⑨ 他のモラハラ行為を示唆する言動

⑩ 夫の収入や立場・学歴の誇示(逆に奥様の立場等への侮蔑)

⑪ SNS等での誹謗中傷の拡散

⑫ こちらが大切にしている物の隠匿や処分・破棄

⑬ 意図的にこちらを無視してくる

⑭ 舌打ちやため息

 

(2)深刻性のチェックポイント

これらの行為について一概にどの行為が重度とは言い切れないのですが、以下のような点を総合的に考慮して深刻度を判断することが多いです。そして、特にあなたへの生命身体に危害が及び危険性が高いほど深刻さのレベルは上がる傾向にあります。

①当該行動開始の経緯

②当該行動の内容

③当該行動の悪質性(理不尽性、屈辱性、執拗さ、危険性、巧妙性、反復性等)

④当該行動等の頻度・回数

⑤当該行動等の時間帯

⑥それによるこちらの被害内容(特に体調不良を起こすほどか、精神疾患等になってしまうほどのものか)

 

(3)端的にあなたの身体・声明に危害を及ぼすような行動や言動は「重度」になりやすい。

 例えば、包丁等の凶器を用いて脅迫してくるとか、あなたを傷つけるような言動に及ぶ場合には、重度のモラハラと捉えられやすい傾向にあります。

 あなたが受けている被害の深刻度を確認したいような場合には、直接ご相談になって確認なさるようにして下さい。

 

 

4.モラハラは多様なものがある


 前述のように、モラハラとは、あなたのの人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為を広く含みますので、前述の具体例に該当しないものも複数あります。私自身、新しい案件を処理している中で、これまでであったことがないようなモラハラ被害を見かけることもあり、つくづくモラハラ被害の多様性を痛感しています。

 あくまで前述の具体例は、「一例」だと捉えて頂いた方が良いと思います。

 あなた自身の精神的苦痛が大きく、日常生活の中で違和感を覚えるような場合、それはモラハラ被害かもしれませんので、是非弁護士に相談してみてください。

 

 

5.皆様深刻度を気になさる方が多いが、今後どうするかはあなた次第


 前述の通り、私のところにご相談に来られる方の中には、自身のモラハラ被害の深刻度がどの程度なのかを非常に心配なさっている方も多くいらっしゃいます。
 ただ、極端な例ですが、深刻レベルのモラハラ被害を受けているのに、お子様のためにお子様が成人するまでは離婚しなかったという方もいます。逆に、軽度レベルのモラハラ被害でも、絶対に即離婚したいという方もいます。

 一番お伝えしたいのは、仮に「重度レベルのモラハラ被害ではなかった」としても、そのことで離婚を躊躇するか、離婚に踏み切るかはあなた次第ということです。
 客観的に見てモラハラ被害の深刻性が高いとまでは言えなくとも、「あなたにとって」どうしても許せないモラハラ被害ならば、離婚を躊躇すべきではありません。
 実際に、私がモラハラ離婚を担当しておりますと、重度レベルに達していないモラハラ被害のケースでも離婚事件を担当し、早期離婚に結び付けたケースも多数あります。

 他方で、離婚は、お子様にも影響がある重要な問題ですので、簡単に結論を出さず慎重に検討することを強くオススメしています。

 

 

6.まとめ


・そもそも、モラハラという概念が広い概念であることを理解すべき。
・弁護士秦は、モラハラ被害を、深刻度、重度、中度、軽度で評価することがある。
・モラハラは、様々な形態のモラハラ行為が複合的に行われるケースが多いので、一つのモラハラ行為を切り取って深刻度をチェックすることは難しい。
・これまでに7つの代表的なモラハラ行動を解説してきたが、他にもいくつもモラハラと呼べる行動はある。

 

 

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