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【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(6)】熟年離婚:夫は自分のことばかりなので嫌気がさして離婚を決意したケース

2026.02.23更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。

 

1.ご依頼者「Fさん」の概況


①60代女性

②結婚40年

③お子様:既に成人し自立して生活

④離婚を決意した後の別居先:新天地

 

 

2.違和感を持ち始めたきっかけ


 夫は昭和な考えが全く抜けていない人だったようで、妻は夫を立てろ、俺の言うことに従えという気質の人でした。

 Fさんも、そのような生活が普通のことで、長年そのことに慣れてしまっていたので、全く違和感を持っていなかったということでした。

 そんな中、Fさんは3年ほど前に体調を崩して入院したところ、入院準備中に夫から「俺の食事の支度は誰がしてくれるのか?」と質問されたそうです。Fさんも1か月入院しなければならない状態でしたので、入院中食事の支度はできないと伝えたそうですが、夫は不満そうにしていたということでした。

 

 入院中、夫からは、Fさんを心配する言葉よりも、「毎日弁当ばかりの生活がツライ」というようなメールばかりが届いていたということでした。

 Fさんとしては、いつものことなのであまり気に留めていなかったようですが、見舞いに来たお子さんと世間話的に夫の様子を伝えたところ、お子さんの方から「それってモラハラだよ」と言われたそうです。

 入院中特にすることもないので、Fさんは携帯電話でモラハラについて調べていくと、夫に当てはまることばかりだと気付いたそうです。

 

 

3.離婚を決意した直接のきっかけ


 ようやく退院して自宅に戻ると、夫からは開口一番「今日の晩飯は何だ?」と聞かれ、Fさんは唖然としたということでした。

 このままでは夫の老後の世話までずっとさせられると感じたFさんは離婚を決意したそうです。

 ただ、退院してからも体調があまり思わしくなく、また、多少でもパート勤務を始めて収入を得られるようになってから別居を始めたいと考えていたので、実際の別居までに3年ほどかかってしまいました。

 

 

4.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?


 Fさんの夫のモラハラタイプは、①昭和の気質が非常に強く、妻は夫を立てるもの、夫の言うことは絶対という古風な考えの人でした。また、②Fさんが生返事をしたり、夫の話を聞いていないと声を荒げることも多かったようです。

 Fさんも、私に対して、「昔はこんなの普通だったんだけれども、今は時代が変わったね」などと話していましたが、正にその通りでして、夫のやっていることはモラハラでしかありません。

 

 

5.弁護士秦の目から見たポイント


(1)熟年の方だと昭和気質の方は案外多い

 今回のFさんのケースのように熟年の方ですと、昭和気質のままという仮定は案外多い印象です。

 そして、夫が昭和気質だと、Fさんのように妻側もそれが「普通」と思ってしまい、疑問を持たずに生活を続けてしまう方も多くします。

 しかし、昭和気質の考えは、要するに夫は家長で、家庭の中で最も地位が高いという考えに根差していますので、夫婦の立場が対等だという基本的な考え方と抵触しています。

 今の令和の時代に、「昔はこれが普通だった」という考えは通用しません。

 

(2)熟年離婚は増加傾向だと感じる

 これは私の主観ですが、今回のFさん同様、このまま夫の世話で人生を終えるのは納得がいかないということで熟年離婚を考える方は増加傾向のように感じます。

 夫は、定年を迎える前までは、夫は外に出て働くもの、妻は家庭に入って家庭を守るものという考えなのですが、定年退職すると、夫はずっと自宅でゴロゴロしているだけのことも多く、奥様の不満は高じやすいようです。

 

 

6.顛末


 Fさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をし、調停までもつれましたが、別居から離婚調停成立まで8か月ほどでの決着でした。

 

 

7.まとめ


・Fさんは、入院前までは、夫が昭和気質であることに疑問も抱かずに生活していた。

・入院中の子供からの言葉でモラハラだとの認識を持ち、違和感を覚えるようになった。

・退院後の夫の言動をきっかけに、このまま夫の世話で人生を終えたくないと考えて、離婚を固く決意した。

・熟年の方だと今も昭和気質の方は案外多い。

・熟年離婚を考える方は増加傾向だと感じる。

 

 

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・半蔵門線 「三越前」駅(B6出口)より徒歩7分
<都営地下鉄>
浅草線 「日本橋」駅(D2出口)より徒歩5分

 

 

 

 

投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(5)】別居後の夫の態度を見て離婚を決意したケース

2026.02.16更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。

 

1.ご依頼者「Eさん」の概況


①30代女性

②結婚3年

③お子様:まだ赤ん坊のお子さん1人

④離婚を決意した後の別居先:実家

 

 

2.違和感を持ち始めたきっかけ


 仕事が忙しい時や仕事が順調に行っていない時に不機嫌なことが多く、Eさんから話しかけてもまともな返事が返ってこないことが多いということです。

 これだけなら良いのですが、少しでも夫への感謝を疑う言葉、感謝が足りないと感じることがあったときに激怒し、怒鳴りつけくるそうです。例えば、深夜遅くに帰って来た翌日に「昨日は仕事大変だったね」といった言葉をかけないと、夫から「何か言うことはないの?」とか「お茶汲みのうちの事務より使えない」などと吐き捨てるように言われたとのことです。

 仕事の状況によって家庭の雰囲気がガラッと変わるのでEさんも困っていたということです。

 

 しかも、モラハラ夫は、不機嫌になると「もう別居だな」とか「離婚しかない」などと別居や離婚を脅し文句として使うことが多かったということです。

 夫が激怒した後は、急に上機嫌になったり、逆に不機嫌な状況が1週間ほど続き、その間は無視され続けていたということです。

このような出来事が断続的にあったようで、Eさんは普段の生活の中でも小さな違和感を感じ続けていたということでした。

 

 

3.離婚を決意した直接のきっかけ


 Eさんは離婚の覚悟を決めて別居を始めたというよりは、むしろ、一時家出をするつもりで別居を始めたそうです。

 つまり、別居の日も夫が不機嫌になってEさんを怒鳴りつけていたのですが、Eさんはまだ赤ん坊のお子さんを抱いている状態で怒鳴られ続けたようです。途中で赤ん坊は泣きだしてしまったのですが、夫の怒鳴り声はやむどころか、余計に悪化してしまったとのことでした。

 Eさんは、子供が怖がっても怒鳴り続けることをやめない夫のことが怖くなり、また、ひとしきり泣いた後の赤ん坊も手を震わせていたので、一時実家に避難することにしました。

 当初、Eさんは一時的に家出をするつもりで、ずっと別居するつもりはありませんでした。

 

 しかし、別居後の夫とのやり取りの中で、夫は何もなかったかのように気軽に話しかけてくる様子を見て、Eさんは、夫が自身の暴言を向き合えているように思えませんでした。

 そのため、思い切って暴言を控えてほしい旨メッセージを送ったところ、夫側から「迷惑しているのはこっちの方です。わがままもいい加減にしてさっさと帰ってきてください」という返事が返ってきました。

 これを読んでEさんは、離婚するしかないと決意しました。

 結局、Eさんは、実家に一時避難した後、一度も自宅に帰ることはなく、実家で暮らし続けました。

 

 

.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?


 Eさんの夫のモラハラタイプは、①仕事のストレスのはけ口として家庭内で暴言を浴びせてくる、②離婚や別居を脅し文句として使うが、Eさんが離婚の意思を示すと、「離婚したくない」ということを言うタイプでした。また、③不機嫌な状態が長引くと1週間ほどEさんを無視し続けるということもあったようです。

 特に仕事がらみの暴言では、夫の職場には出来が悪い部下がいるようで、Eさんに対して(その出来の悪い部下と比較して)「○○みたいに使えないな」とか「○○でもこのくらいのことはできる」と言われることも多く、Eさんにとっては、それがとても嫌だったということでした。

 

 

5.弁護士秦の目から見たポイント


(1)Eさんの夫は、職場で「良い人」を演じ、そのストレスを家庭で吐き出すタイプのモラハラ夫

 Eさんのお話を聞いていると、Eさんの夫は、部下からの信頼も厚く、上司にも評価されているようでした。

 逆に、Eさんの夫は、部下から信頼されるよう「良い上司」を演じ、上司に対しては「良い部下」を演じていることで、職場でのストレスは非常に高かったようです。

そのため、夫は職場で直接不満を述べることができず、家庭内でストレスを発散していたようでした。

 このようなタイプのモラハラ夫も案外多くいます。

 

(2)こちらからの離婚要求は拒否してくるというパターンは非常に多い

 前述のように、モラハラ夫は同居中に自分からEさんに「別居」とか「離婚」をよく口にするくせに、いざこちらから離婚と言うと、離婚に反対してきました。

 私が相談を受けるケースでも、このようなケースは非常に多いです。

 Eさんのようなケースでよく見かけるのは「夫がよく『でてけ』と言うので、言う通りに出てきました」とおっしゃる奥様もいるのですが、いざ私がモラハラ夫と直接話をすると、モラハラ夫は激怒しているのです。モラハラ夫のよくある言い分は「そんなことは言ったことがない」とか「冗談のつもりで言ったので、真に受けないで欲しい」というものです。

 いずれにしましても、同居中、夫が別居や離婚をよく口にしていても、こちらから離婚と言った時にはすんなり応じてくれないことも多いということは十分注意した方が良いです。

 

(3)そのまま自宅に戻らなかったという決断は非常に良い決断だった

 今回のEさんの決断で非常に良かったと感じましたのは、最初は家出だったつもりでも、自宅に戻らずに別居を続けたことです。

 なかなか覚悟が必要な決断なのですが、一度自宅に戻ってしまいますと、元の生活に戻ってしまって余計に苦しむことになるということも多いので、Eさんのこの決断は非常に良い決断だったと感じました。

 

 

6.顛末


 Eさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をし、何とか協議離婚で決着させることができました。別居から離婚協議書の締結まで5か月ほどでの決着でした。

 

 

7.まとめ


・Eさんは、仕事の状況でガラッと雰囲気が変わる夫の態度に左右され続けて生活していたので、小さな違和感を感じながら生活していた。

・別居後のモラハラ夫からの一言で、離婚を固く決意した。

・職場で良い人を演じている人ほどストレスを抱えやすい傾向がある。

・同居中「別居」や「離婚」を口にしていたのに、こちらからの離婚には反対してくる夫も多い。

・今回の要に家出をして、そのまま自宅に戻らなかったのは良い決断だったと言える。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(3)】粘着質で子供達に小言ばかりを言う夫との生活にもう耐えられないと思ったケース

2026.01.26更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ開設を目指して解説していきます。

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今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。

 

1.ご依頼者「Cさん」の概況


①50代女性

②結婚15年

③お子様:中学生のお子さんと小学校高学年のお子さんの合計二名

④離婚を決意した後の別居先:実家

 

 

2.違和感を持ち始めたきっかけ


 子供達は二人ともサッカーを習っていたが、夫のサッカーの応援がどんどんと度を越していき、執拗な小言が増えていったそうです。

 サッカーのことは夫に任せており、また、夫の小言はサッカーの送迎時等を中心としていたため、上の子が小学校高学年になる頃まで、Cさんは小言の問題にあまり気付いていなかったそうです。

 上の子が小学5年生のサッカーの練習中、大きな怪我をしてしまい、数か月サッカーができなくなってしまったが、それ以降、夫は家庭内でも小言を繰り返すようになったそうです。Cさんが異常に気付いて確認すると、子供達二人共夫からの小言に非常に悩んでいるという話だったそうです。

 それ以降、夫の小言が始まった際には、Cさんから夫に注意していたが、夫からは逆に、夕食が定刻にできていないとか、入浴時刻が遅いので定刻に寝られないなど、Cさんの家事等についても小言を言うようになり、Cさんも段々と疲弊していったそうです。

 

 

3.離婚を決意した直接のきっかけ


 上の子が中学校に上がる頃には、Cさんはすでに夫との生活に限界を強く感じていたそうです。

 夫のモラハラは怒鳴りつけるとか暴力を振るうというようなわかりやすいモラハラではなかったのですが、家庭内で子供達への小言を延々と聞かされるのはCさんにとっても非常に苦痛だったということです。

 上の子は、夫からの小言に対して、相槌を打ったり、「はい」とか「うん」という返事を繰り返していました。後で聞いてみると、余計なことを言うと、話が長くなるので、「はい」とか「うん」という返事を繰り返してやり過ごしているということでした。下の子は、上の子ほど器用に立ち回ることができず、夫の言われていることに必死に応えようと努力していました。

 

 Cさんは、子供たちの意識改革をしようと考えたこともあったそうですが、子供達二人共、夫を前にすると自分からは不満などを言えない、怖いということでしたので、もはや父子の関係をCさん自身の努力で変えることは不可能だと感じたということでした。

 この時点で、Cさんはもう夫とは離婚するしかないと決意していたということです。

 ただ、Cさんは当時専業主婦で、収入がなかったため、別居して、今後子供達を育てていけるのか強い不安があったとのことです。

 実家がそれほど遠くない場所にあったのですが、実家の両親も年金暮らしのため、子供たちの教育費用や食費等のことを考えると、すぐに別居を開始するのは現実的ではなく、一旦は、パートで仕事を始め、多少慣れたところで別居を始めることにしました(離婚を決意してから実際に別居するまでに1年ほどを要しました)。

 

 

4.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?


 Cさんの夫のモラハラタイプは、Cさんへの小言もそれなりにあったのですが、それ以上に、お子さん達への小言がメインでした。より具体的には、①お子さん達がサッカーの練習試合等で十分に実力を発揮できなかったり、他の子よりも活躍できないと、どこがどのように悪かったのかを事細かく指摘し続ける、②話が非常に長く、延々と夫の意見を述べ続ける、③お子さん達が似たようなミスをすると数か月前や数年前のミスの話を持ち出して来て、その絡みでも延々と小言を言い続ける、④時折「落ちこぼれ」「バカ」といった誹謗中傷表現も混ざっているというものでした。

 モラハラ夫は気弱な性格なので、声を荒げたり、怒鳴りつけたりするということはなかったそうですが、小言が2,3時間続くことも多かったようで、Cさんも週末は、子供たちを連れて実家に帰るなど、モラハラ夫と物理的距離を取るようにしていたということです。

 

 

5.弁護士秦の目から見たポイント


(1)子供への期待がモラハラになってしまうケースは案外多い

 このCさんのケースもそうですが、モラハラ夫は、上の子のサッカーでの活躍を見て、今後のクラブチームでの活躍にも強く期待したようです。最初のうちは子供たちを応援してくれているようでCさんも心強かったようですが、モラハラ夫の期待値が高過ぎて、期待を外れた時に、その不満が執拗な小言という形に変わっていってしまったようです。

 このCさんの夫に、私も直接会って話をしましたが、自分の不安ばかりを延々と口にしていて、本当に話が長いしくどいと感じました。

 

(2)暴言ではないということでCさんの判断を鈍らせてしまった

 結局、モラハラ夫はお子さん達に対して、「落ちこぼれ」「バカ」といった誹謗中傷表現を使っていましたので、私は暴言と言って良いと感じました。しかし、Cさんとしては、大声を上げたり、怒鳴りつけていたわけではないので、「暴言とは言えない」と感じてしまっていたということでした。

 そのようなこともあって、Cさんは、小言に気付いた最初のうちは、自分や子供達が我慢すればよい事だと勘違いしてしまっていたそうです。

 ただ、このケースのような執拗な小言にお子さんが巻き込まれ続けると、自信の喪失、自己決定力の低下といった悪影響も懸念されますので、もう少し早く別居を開始できると、より良かったと感じているところです。

 

 

6.顛末


 Cさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をしたのですが、話はかなり難航し、結局、離婚調停を起こして、最終解決までに別居から2年半ほどかかりました。このケースは、財産分与の対象財産が多かったこと、それぞれの財産に関して、夫側が非常に細かな点を含めて突っ込んできましたので、かなり難航しまして、決着までに非常に時間がかかってしまいました。

 

 

7.まとめ


・Cさんは、夫の子供たちへの小言がくどいことで違和感を感じたのがきっかけである。

・その後、夫からの小言は悪化していき、同居生活に限界を感じて離婚を決意した。

・離婚を決意してから別居までには1年ほどかかってしまった。

・Cさんの夫のように執拗に小言を繰り返すモラハラ夫も案外多い。

・怒鳴りつけ等の分かりやすいモラハラでないと、別居を躊躇してしまう方もいるが、早めに決断した方が子の利益に叶うことが多い。

 

 

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・銀座線「日本橋」駅(C5出口)より徒歩6分
・半蔵門線 「三越前」駅(B6出口)より徒歩7分
<都営地下鉄>
浅草線 「日本橋」駅(D2出口)より徒歩5分

 

 

 

 

投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(2)】夫からの暴言に子供達がもう耐えられないと思ったケース

2026.01.12更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。

 

1.ご依頼者「Bさん」の概況


①40代女性

②結婚10年

③お子様:小学校低学年のお子さんと保育園年長のお子さんの合計二名

④離婚を決意した後の別居先:夫側が全く知らない新天地

 

 

2.違和感を持ち始めたきっかけ


 子供たちは二人とも気が弱く、保育園や学校の集団生活で自分の意見などをキチンと言えるか不安は強かったようです(実際、登校や登園には大きな問題なし)。

 上の子が小学校に上がる前までの夫の声掛けは、激励なども多かったのですが、小学校に上がるあたりから、声掛けというよりは虐待のような暴言が増えていき、違和感を強めていったそうです。

 Bさんも気付いた時には夫を注意していたが、注意すると夫婦喧嘩に発展したり、夫は不貞腐れて自室にいなくなってしまい、一向に改善しなかったそうです。

 

 

3.離婚を決意した直接のきっかけ


 子供達の気が弱いところ、具体的には、自分のおもちゃを友達にとられても何も言えない、習い事で嫌なことがあると次回から欠席し、習い事の再開に時間がかかる、夜トイレに一人で行けないなど、は改善しなかったのですが、それを見るにつけて、モラハラ夫の暴言がエスカレートしていくため、子供たちはそれに怯えてしまい、余計に勇気を出せないように見えました。

 Bさんも、モラハラ夫が強く言うから、余計に子供達が怖がっていることを伝えたのですが、モラハラ夫は、このくらいで怖がっているようではダメだという言い方で、話は平行線でした。

 

 そんな状況が2年ほど続き、ある日上の子がBさんに対して謝ってきたそうです。特にその日上の子が怒られるようなことをしたわけではないのですが、「ボクが何にもできなくてパパを怒らせちゃってごめんなさい」と言ってきたそうです。

 涙を流しながら、このような発言をした上の子の様子があまりにも不憫で、Bさんは離婚を決意したそうです。

 Bさんがショックだったのは、上の子が自分の責任だと感じてしまっていることはもちろんなのですが、夫が発言している内容を上の子が真に受けてしまっていると強く感じたからでした。つまり、夫はよく、上の子が気弱な発言をすると「またそんなこと言ってんのか。俺をこれ以上怒らせんなよ」とか「俺を怒らせんのはお前が悪いんだからな」いった暴言を何度も繰り返していました。

 

 これ以上、上の子が自信を無くしていくことは耐えられないと思い、2か月ほどで別居の準備をして家を出ました。

 Bさんの実家の場所は、モラハラ夫も知っており、実家を別居先にすると、実家に迷惑がかかる可能性が高いと考えて、新天地で別居生活を始めました。

 

 

4.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?


 Bさんの夫のモラハラタイプは、Bさんへの暴言というよりも、お子さんに向けての暴言がメインでした。より具体的には、①お子さん達がミスをしたり気弱なことをすると、大声で怒鳴りつける、②神経質なため、些細なことでも怒り始める、③一度スイッチが入ると「クズ」だとか(小学校の上の子に対して)「幼稚園生でもできる」などの人格否定の言葉もよく使うというものでした。

 Bさんも、モラハラ夫の暴言が始まると止めようとしていたのですが、暴言が始めると上の子も下の子も泣き始めてしまうため、Bさんも両方の子を同時に助けるということが難しく、対応に苦労していたということです。

 Bさんの方からモラハラ夫に対しては、子供たちへの怒り方が普通ではないので、心療内科などに受診して欲しいと頼んだそうなのですが、夫側は受診を拒否し続けて来たそうです。

 

 

5.弁護士秦の目から見たポイント


(1)弱い攻撃対象を攻撃するというモラハラ夫は案外多い

 このBさんのケースもそうですが、妻に対してはあまり強く言わず、子供に対してだけ暴言を吐くというモラハラ夫は案外多いです。

 妻に暴言を吐いても、反論されてしまうため、反論などもできない子供達をターゲットにするのです。

 このBさんの夫に、私も直接会って話をしましたが、普通に話をする限りは、「気が弱そうな旦那さん」というイメージで、とても人格否定の暴言を吐くような人物には見えません。

ただ、このケースでは、Bさんがモラハラ夫のお子様達への暴言を録音しており、聞かせてもらいますと、かなりひどい内容の暴言が入っていました。

 

(2)お子さんの健全な成長のためには、早期別居もやむを得ない

 今回のBさんのケースもそうですが、お子様達が本来愛されるべき父親から虐待を受けると、人格形成に大きな悪影響を及ぼすと言われることが多いです。

 もちろん、躾の範囲で多少叱責するということは、この教育上やむを得ないものですが、今回のBさんのような場合には、明らかに度を越していて、上の子の発言を見ていても、Bさん同様、私もあまりにお子さんが不憫な気持ちになりました。

 このような場合には、お子様達が余計に自信を無くしてしまわないよう、早期別居もやむを得ないと思います。

 

 

6.顛末


 Bさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をしたのですが、話はかなり難航し、結局、離婚調停を起こして、最終解決までに別居から2年ほどかかりました。このケースは、お子さんとモラハラ夫との面会交流をどうするのかという点でかなり難航しまして、決着までにかなり時間がかかりました。

 

 

7.まとめ


・Bさんは、夫の子供たちへの激励が度を越し始めたことで違和感を感じたのがきっかけである。

・その後、夫からの暴言は悪化していき、上の子の発言をきっかけに離婚を決意した。

・離婚を決意してからは2か月ほどで別居の準備を済ませた。

・Bさんの夫のように弱い者(子供達)を攻撃のターゲットに選ぶモラハラ夫も多い。

・子への虐待が疑われるケースだと、早期別居もやむを得ないことが多い。

 

 

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・半蔵門線 「三越前」駅(B6出口)より徒歩7分
<都営地下鉄>
浅草線 「日本橋」駅(D2出口)より徒歩5分

 

 

 

 

投稿者: 弁護士秦真太郎

【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(1)】友人の何気ない発言がきっかけになったケース

2026.01.05更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。

 

1.ご依頼者「Aさん」の概況


①30代女性

②結婚4年

③お子様:なし

④離婚を決意した後の別居先:実家

 

 

2.違和感を持ち始めた最初のきっかけ


 Aさんが最初に違和感を持ち始めたのは、職場の元先輩の何気ない一言だったということです。

 話は少し遡りますが、Aさんは、久しぶりに友人とランチに行った際、友人から「あれっ?少し痩せた?」と言われたそうです。久しぶりに会ったので、雰囲気が少し違って見えたのかなと思い、Aさんは気にも留めませんでした。

 しかし、翌日、仕事の関係で、久しぶりに元先輩と話をする機会があり、その元先輩からも「少し痩せたんじゃない?」と全く同じようなことを言われました。

 2日続けて、同じようなことを言われたので、Aさんの中でも、ちょっとした違和感として認識するようになりました。

 

 

3.離婚を決意した直接のきっかけ


 前述のように痩せたと言われたAさんが実行したのは、もっと明るいメイクにした方が良いかもしれないということで、メイク方法をインターネットで調べたり、食生活の改善についてネット検索するといったことでした。

 そのようにして色々とネット検索をしていると、誤って他のサイトをクリックしてしまいました。

 そのサイトに出ていたのが、最近はモラハラで離婚になる夫婦が増加傾向にあるという記事でした。

 Aさんは、最初は、「うちに限って全く関係ない話」と思っており、「よそはどんな不幸な家庭があるのだろう?」という気持ちで興味本位で読み進めていくと、いくつも自身の夫が当てはまる項目が出てきてしまいました。

 Aさんは、すぐには受け入れられず、一旦はネット記事を閉じたと言います。

 

 数日後に、改めてモラハラについてネット検索すると、いくつものサイトで、自身の夫と似たような言動が書かれた事例が挙がってきました。Aさん自身が、モラハラ被害を受け続けてきたことを確信した瞬間でした。

 その後半年ほど、Aさんは、モラハラ夫との生活を続けましたが、精神的につらくなってしまい、離婚を決意して別居を開始しました。

 別居にあたって、実家の母親に相談してみると「いつも元気がないから、そんなことじゃないかと思った」と言われたということでした。友人や職場の元先輩の何気ない発言は、的を射た発言だったのです。

 

 

4.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?


 Aさんの夫のモラハラタイプは①突然怒り始めるので、怒り始める理由が分からない、②一度スイッチが入ると話が30分でも1時間でも止まらないというものでした。

 Aさんは、どんなことでモラハラ夫のスイッチが入るのかはまだ分からないところがあったものの、スイッチが入った後の異変はすぐにわかるので、スイッチが入った後は、ともかく謝る、機嫌が直るまで夫の言うことに不満や異議は述べないようにする、という対応をしていたようです。

 このような対応を心がけていたため、最近は、モラハラ夫がキレ始めても、それほど話が長くなることはなかったそうです。

 ただ、これがモラハラなんだということに気付いた後は、心から謝れなくなったり、不満そうな顔をしてしまうこともあって、モラハラ夫の説教が長くなったり、怒鳴りつけられるという頻度が増えて、気持ち的にしんどくなったということでした。

 

 

5.弁護士秦の目から見たポイント


(1)自分がモラハラ被害を受けているということに気付いていない奥様はかなり多い

 今回のAさんがそうですが、自分がモラハラ被害を受けていることに気付いていない奥様の数はかなり多いです。

 これはモラハラの構造的問題でもあるのですが、Aさんのように、モラハラ被害を受け続ける生活が「普通の生活」になってしまっているため、モラハラに気付けないことが多いのです。また、モラハラ夫は「自分の考えが絶対に正しい」と考えていることが多く、そのような相手と普通に会話をしていると「自分の方が間違っているのかも」と思ってしまう奥様が多いのです。

 そのため、実際には自分の心の中が擦り減ってしまったり、疲弊してしまっているのに、それがモラハラ夫のせいであるとか、モラハラ被害のせいであるということに気付けないのです。

 幸いAさんは。友人の何気ない発言で違和感を覚え、その後ミスタッチの結果ではありますが、モラハラという情報に辿り着きましたので、そのことで別居に進むことができて本当に良かったと思います。

 

(2)モラハラの悪循環がどんどん悪化してしまっているケースも同様に多い

 今回のAさんのケースが正に、モラハラの悪化のケースと言えますが、Aさんは、不機嫌な夫を前に、ひたすら謝る、夫の発言を受け入れるという対応を取ってしまっています。

 もちろん、そうすることで、夫の不機嫌な状態や不平不満を述べる時間を短縮することにはつながりますが、このような対応を取ると、夫は余計に増長し、状況は悪化の一途をたどってしまいます。

 Aさんのケースでも、これ以上夫のモラハラ言動が悪化する前に別居を開始できたからよかったものの、この状態が長引いてしまいますと、Aさんは心の病を患ってしまう恐れもありましたので、別居するタイミングとしてはギリギリの状態だったと言えます。

 

 

6.顛末


 Aさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をしたのですが、話は多少難航し、結局、離婚調停を起こして、最終解決までに別居から1年ほどかかりました。

 

 

7.まとめ


・Aさんは、友人からの何気ない「痩せた?」という話で少し違和感を感じたのが最初のきっかけである。

・その後、ネット記事などを読んで、自分がモラハラ被害者であると確信した。

・自分がモラハラ被害者だと気付いた後の生活は半年しか持たなかった。

・Aさんのように自分がモラハラ被害者だと気付いていない奥様も多い。

・Aさんのように謝って済ませてしまい、モラハラの悪循環に陥っているケースも多い。

 

 

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