離婚問題

【モラハラ離婚で皆さんどうなさっているんでしょうか?⑮】夫は、こちらの主張する離婚理由をどこまで理解するのでしょうか?

2025.02.03更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかり戦って、しっかりと勝つ」をモットーに詳しく解説していきます。

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1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.できれば「謝罪して欲しい」というのが本心


 私のところに相談にいらっしゃる方の中にも、「同居中これだけのことをされたので、せめて最後に一言謝って欲しい」とおっしゃる方も多いです。

 モラハラの被害は長期にわたることも多いので、このように謝罪を希望するのも、当然の発想だと思います。

 ただ、法律上、相手に謝罪を要求できるのかと言いますと、厳密には、謝罪を要求することはできません。名誉棄損のように外部に向けてあなたの社会的地位を貶めるような言動をした場合(例えば、SNSなどであなたの名誉を害するような投稿などをした場合とか)は、法律上謝罪を求める権利が与えられることもあるのですが、そうでない場合、法律で明確に謝罪を要求する権利を定める規定はないのです。

 そのため、私の方からも「お気持ちは痛いほどよく分かりますが、相手に謝罪させる法律上の根拠がないので難しいんです」とご説明しています。

 

 

3.謝罪が無理でも、少しでもこちらの気持ちを理解してもらえないものか?


 前述のように謝罪が難しいとしても、少しでもこちらの気持ち・苦しみを理解して欲しいとおっしゃる方は多いです。

 特に、調停などが進んでいくと、こちらの方からモラハラ被害の全容を書面でまとめたり、または、何度か調停委員に対してモラハラ被害の状況を伝えていますので、「流石にこれだけ伝えれば、相手も理解はするだろう」と感じるのです。

 しかし、残念ながら、モラハラ夫の反応は、以下のように、とてもこちらの苦しみを理解しているとは思えない反応のことが多いです。

 ・言い合いの中でそのような発言をしてしまったことはあるが、言い合いの中でのことなのでお互い様である。

 ・妻は私のことが怖かったとか言っているが、実際には一緒に出掛けて楽しく過ごしていることの方が多かった。

 ・多少怒ってしまったことはあるが、原因があってのことなので、原因を作った妻の方が悪い。

 ・妻があまりに家事が苦手なので、注意はしたが、そんなキツイ言い方はしていない。

 ・妻が何度言っても基本的な家事すらもできないので、キツイ言い方をしないと改善しないと思ったので仕方がないことである。

 ・(ひどいケースだと)妻の言い分は全て言いがかりで、どうしてこんなことを言われないといけないのか分からない。

 ・(ひどいケースだと)妻は以前から記憶がすり替わったりすることもあったので、今の妻の言い分もすり替わりの結果である。

 

 

4.証拠を突き付けた時の反応は?


 例え、こちらからこのようなモラハラ被害を受けたと主張したとしても、モラハラの証拠がなければ、前述のように、モラハラ夫は、否定したり、お互い様と述べてくるとしても、証拠があった場合はどうなのでしょうか。

 証拠を提出した場合には、さすがにモラハラ夫も言い逃れができないとして、認める人もいますが、証拠があっても認めない人もいます。

 モラハラ夫がどのように言い逃れしてくるのかと言いますと、①俺ははめられた、録音には私だけがひどいことを言っているように記録されているが、その前に妻が散々挑発したからこうなったんだ、②妻は怪我をさせられたと言っているが、写真だけだと転んだ傷かもしれないし、私が暴力をふるった証拠にはならないといったことを言ってくる人もいるのです。

 

 

5.結局は早めに縁を切った方が良いという結論に至ることが多い


 前述のように、モラハラの証拠を突き付けても、モラハラ夫はモラハラを否定してくることさえあります。

 そのため、モラハラ夫に「モラハラを認めさせる」ということにこだわりますと、そのことだけで解決に時間がかかってしまうということも多いです。

 結局は、「モラハラ夫が理解することに期待はできないから、早く縁を切った方が良いかもしれませんね」とアドバイスさせて頂くことが非常に多いのが実情です。

 

 

6.まとめ


・法律上モラハラ夫に謝罪を要求することは難しい

・モラハラ夫が自身のモラハラを認めることは珍しい。

・モラハラの証拠を突き付けても、モラハラを否定するモラハラ夫もいる。

・結局は、早めに縁を切った方が良いという結論に至ることが多い。

 

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