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【絶対に夫に親権を渡したくない(25)】裁判所はこれまでの監護実績についてどのように認定するのか

2023.01.09更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかり戦って、しっかりと勝つ」をモットーに詳しく解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「監護実績の判断方法」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.裁判官は監護実績についてどう判断するのか?


(1)監護実績については言い分が大きく対立することも多い
 これまでの監護実績(同居中、お子様の育児にどのくらい関わってきたのか)は親権紛争の判断にあたって非常に重要な要素です。
 ただ、監護実績については、お互いの言い分が大きく食い違うケースも非常に多いのが実情です。裁判官によっては、アバウトにお互いの監護割合を確認したいので「これまでの育児の割合として、あなたの比率と旦那さんの比率だとどのくらいですか?」と質問してくることも多いのですが、そのようなときに、あなたは9対1と答え、夫側は、自分の方が比率が高く7対3(夫7で妻が3という趣旨)と答えるなど、言い分が大きく食い違うことが往々にしてあります。

 それでは、裁判官はどのように監護実績を判断するのでしょうか。

(2)一番大きな鍵になるのが連絡帳
 お子様を保育園に通わせている場合には、毎日連絡帳を記帳していることも多いと思います。このように連絡帳を誰が記入しているのか、どこまでの内容を書いているのかという点は非常に重要な判断要素になります。
 率直に言いますと、監護実績について端的に証明できる証拠は通常ほとんどなく、連絡帳がほぼ唯一の証拠と言えるからです。連絡帳は、日々、自然な形で記帳していますので、当時の様子を探る貴重な資料とされることが多いのです。

(3)育児日記は?
 親権紛争で時折問題になる「育児日記」というのは、自主的にノートなどに普段のお子様の様子やかかわり方等を定期的に記帳した日記のことを言います。
 当時から毎日記帳していたということを相手側も認めているようでしたら、育児日記も貴重な資料となります。ただ、相手が「妻は普段からそんな日記は付けていなかった。今回の手続きに備えてバックデートで作ったものに違いない」などと言ってきた場合には、それほどの証拠価値は認められなくなってしまうことも多いです。

 特に育児日記とは言っても、大切なイベントなどがあったときのことしか書いていないというものについては、本当にその日に作成したのかという点の証明が難しいのが難点です(連絡帳の場合、毎朝記帳しなければならず、その後に毎日保育園の保育士の返答コメントがありますので、バックデートで作成することは非常に困難です)

(4)お互いの勤務形態も重要
 同居中のお互いの勤務形態も、育児への関わり具合を探る重要な判断要素になります。
 例えば、夫側は毎日遅くまで仕事をし、他方妻側は専業主婦だったという場合には、妻側の方が育児に関わる場面は大きかったということになります。同様に、共働きでも、妻側は時間短縮勤務で、夫側はフルタイム勤務という場合にも、妻側の監護割合の方が大きいと判断されやすいと思います。

(5)写真は?
 写真をどこまで重視するかは裁判官によるところが大きいです。裁判官によっては、お子様との関わりを示す資料になるので、「写真も出してほしい」とリクエストしてくることもありますが、全体的には少数派ではないかと思います。
 写真はどうしても普段の様子というよりは、旅行等特別な行事の時などに撮影することが多いので、「普段の監護実績」の証明資料としては弱いという面があります。

 

 

3.まとめ


・監護実績についてはお互いの意見が大きく対立することが多い。
・連絡帳は監護実績を探る貴重な資料とされることが多い。
・育児日記は、それまでの作成経緯、相手がどこまで争ってくるのかによる
・お互いの勤務形態等も監護実績を探る客観的状況として重要である。
・写真は、あまり重視されない傾向が強い。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【絶対に夫に親権を渡したくない(24)】「今後の監護計画」はどこまで重視されるか

2023.01.09更新

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「今後の監護計画」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.「今後の監護計画」って?


 「今後の監護計画」と言われても、初めて聞くとピンとこないことが多いと思いますが、要するに「今後お子様をどのように育てていくのか」といことです。
 より具体的に言いますと、①どこに住んで、②誰と一緒に生活し、③どの保育園・学校に通い、④週末や長期休暇時にお子様にどのような体験をさせ、⑤離れて暮らす夫との面会交流をどうしていくのかといった今後の具体的な計画になります。

 

 親権者について夫婦間で激しい争いがある場合には、裁判官から「子の監護に関する陳述書」を作成するよう指示されることがあるのですが、「今後の監護計画」も当該陳述書の記載項目の一つになります。

 このような監護計画は、短くまとめてしまいますと、「実家の両親が住む○○県○○市の一軒家で、子供にとっては母親である私、祖父母と一緒に暮らしていく予定です。実家から徒歩10分ほどのところに認可保育園がありますので、そこに通園させる予定です。実家の近くには大きな公園や山があるので、週末などは自然に存分に触れ合って暮らしていく予定です。夫とは月1回程度は直接子供と会ってもらう予定です」というような形になります。
 ただ、人によっては、もっとより具体的で、子供にとっても素晴らしい環境であることを強くアピールしたいということを強く仰る方もいます(人によっては、監護計画だけで、3,4ページほどの文章を練り上げてくる人もいます)。

 

 

3.監護計画はどこまで重視されるか


 監護計画については、特に「お子様について特別なケアが必要な場合」には、しっかりと記載する必要がありますが、そうでなければ、そこまで重視される要素ではありません。
 なぜなら、監護計画はあまり具体的な裏付けがなくとも記載できる項目なので、それを全て実現できる保障がないからです。

 なお、ここでの「お子様について特別なケアが必要な場合」というのは、例えば、お子様に障害等がある場合とか、不登校になってしまっていたりとか、現在は児童養護施設に保護されており、施設退所後のケアが必要になるケース等が想定されます。お子様に障害等がある場合には、どのような支援学校に通わせるのか、医療的措置が必要ならば、どのような病院に通院させるなどするのかといったことを具体的に書く必要がありますし、不登校になってしまっている場合には、学校とどのように連絡を取ってケアしているのか、スクールカウンセラー等をどのように利用しているのかといったことを書く必要があります。児童養護施設に保護されている場合には、児童相談所とどの程度連絡を取って、同所とどの程度の信頼関係が築けているのかといった点を記載していくことになります。

 

 

4.実績を伴わない計画は裁判官の心に響かない


 いくら素晴らしい監護計画を披露しても、これまでの監護実績が不十分ですと、そのような計画を実践できるのか、裁判官は疑念を持ってしまうと思います。
 なぜなら、これまでしっかりお子様と関わってこなかった人が、「これからはしっかりと育てていきます」と言っても簡単に信用されないからです。
 従いまして、やはり親権紛争については、今後の監護計画というよりも、これまでの監護実績の方が重要性が高いです。
 これまでの監護実績が十分なものでしたら、今後もその親に任せた方がお子様も安心だと感じるでしょうし、また、お子様のことを大切に思っていたからこそ、それだけこれまでも関わってきたのだと言えるからです。

 そのため、「子の監護に関する陳述書」を記載するときなどにも、「監護計画」よりもこれまでの育児やお子様への関わりの箇所の方に重点的に具体的な事情を記載してもらうよう私の方からお願いすることが多いです。

 

 

5.まとめ


・今後の監護計画は、そこまで重視される要素ではない。

・お子さんのケアが必要な事案では、どのようにケアしていくのかを具体的に記載しなければならない。

・実績を伴わない計画は、裁判官の心には響かない。

 

 

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【絶対に夫に親権を渡したくない(23)】1回家庭訪問をして問題なさそうだとなった場合、安心して良いか?

2023.01.09更新

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「1回の家庭訪問の持つ意味」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.家庭裁判所調査官があなたの自宅を訪れて家庭訪問を実施し特に問題なさそうだとなった場合、安心して良いか?


 そもそも、離婚・親権に関連して家庭訪問が実施されることは、いくつかのテーマ、タイミングによっていくつかのパターンが想定されますので、今回の家庭訪問がどの手続との関係で行われたのかという点が重要な意味を持ってきます。

 そのため、代表的な例に絞って以下の通り解説していきます。

 

(1)離婚調停の中で家庭訪問が実施された場合

1)面会交流の関係で家庭訪問が実施された場合

 離婚調停の中で親権が激しく争われている場合、親権の適格性を判断するための調査は実施しないことの方が多いです。

 そのため、調停手続きの中で家庭訪問が実施されるのは、①離婚調停と平行して面会交流調停も起こされており、②その面会交流の話し合いの助けになるように家庭訪問を実施するというケースが圧倒的に多いと思います。

 このような面会交流の関係で家庭訪問をする場合、この家庭訪問は、お子様が安心できる場所で調査官と顔合わせすることを目的としており、ご自宅の清掃具合や整理整頓の具合を確認することは目的としていません。調査官も仕事柄多少は室内の様子を確認するでしょうし、簡単に確認して、大きな問題がなければ「あまり問題なさそうですね」といった言葉を発することもありますが、このことは親権とは全く無関係です(あくまで、面会交流との関係で家庭訪問している以上、やむを得ません)

 

2)親権の関係で家庭訪問が実施された場合

 あまりケースは多くないと思いますが、夫婦双方が調査官が示す方向性には従うと事前に決めた上で、家庭訪問等を実施する場合もあります。

このようなケースですと、家庭訪問の際に、調査官から「問題ありませんね」といわれると安心してしまうと思います。

しかし、調停はあくまで話し合いの手続ですので、調査官の調査手法や調査範囲について夫側が納得しないと、後から「やっぱり調査官の調査報告には納得できないので、親権をイチから争う」と言われてしまいますと、調停手続きの中で親権者を決定することはできなくなります。

 もちろん調査報告書が出来上がりますと、その内容には一定の重みがありますが、あくまで夫側が反対した場合には、早期に親権者を決定することは難しくなります。

 

(2)離婚裁判の中で家庭訪問が実施された場合

 離婚裁判の中で家庭訪問が実施され、その際に調査官が特に問題がなさそうだという意見を述べていた場合、基本的には、非常に重要な意味を持つことが多いです。

 ただ、このような場合でも、他の手続との関係では油断禁物の場合もありますので、注意が必要です。具体的には、以下のような場合には、特に注意が必要です。

1)その後に夫側の家庭訪問を予定している場合
 あなたの家庭訪問が終わった後に、夫側の家庭訪問を予定している場合には、要注意と言えます。
 と言いますのは、裁判所が既にあなたに親権を委ねる意向が強い場合には、あなたの家の家庭訪問は実施しますが、夫側の家庭訪問は最初から実施しないというケースも多いです。
 もちろん、夫側の家庭訪問を実施するから敗訴の可能性が高いとまでは言えないのですが、夫側の家庭訪問なしのケースよりは慎重に臨む必要があります。
 また、あなたの家庭訪問時に家庭裁判所調査官が「特に問題なさそうですね」と発言しつつ、夫側の家庭訪問時にも同様に「特に問題なさそうですね」と発言するケースもあります。
 そうすると、あなたの家庭訪問時の調査官の発言だけをもって、あなたが大きく有利になったと考えるのは危険かもしれません。

(2)他にも大きな争点がある場合
 例えば、お子様に対する不適切なかかわり方(特に虐待の有無・程度など)などが争点になっていて、その問題の方がお子様の生活状況よりも重要性が高いケースもあります。
 そのような場合には、家庭訪問で大きな問題がなかったからと言って、安心するのは早いかもしれません。

(3)その後のお子様の発言等
 前述のように家庭訪問を実施しても、その後に、調査官がお子様と直接会って話をする機会が設けられるケースが多いです(お子様の年齢によりますが)。
 家庭訪問の際にも、あなたとお子様とが触れ合っている様子などは確認するのですが、お子様があなたと一緒ですと、あなたに遠慮して話をする可能性もあります。その確認の意味もあって調査官はお子様と1対1で話をしたいと言ってくるのが通常です(お子様があまり小さい年齢の場合には、1対1での話しは家庭訪問時に行うケースもありますが)。
 そのような1対1の話し合いでのお子様の様子や発言も、親権紛争では重要な意味を持つことが多いです。

 

 

3.「現在の監護状況」も総合的な考慮要素の一つであるということ


 家庭訪問は、親権紛争の中でも重要なイベントであることは間違いありません。

 ただ、家庭訪問では、現在のお子様の養育環境等が分かるだけで、別居前の様子までは分かりません。

 親権を決めるにあたって、家庭訪問の中で調査官が把握した「現在の監護状況」はとても大事なのですが、その一点だけで親権者が決まるわけではなく、過去の監護実績や、過去の虐待の有無など、色々な事情を総合して親権者は決定されますので、家庭訪問の結果だけに目を引かれないよう注意が必要です。 

 

 

4.まとめ


・離婚調停の際の家庭訪問は、親権との関係では、あまり大きな意味を持たないことの方が多い。

・離婚裁判の家庭訪問時に特に問題がないとの発言があったとしても、その後の以下の調査の内容によっては安心できない。
 ①その後の夫側の家庭訪問
 ②他にも大きな争点がある場合
 ③その後のお子様の意向調査結果
・親権の判断は色々な要素の総合判断だということを忘れてはならない。

 

 

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【絶対に夫に親権を渡したくない(22)】尋問や調査官面接に対してどこまで対策しておくべきか

2023.01.09更新

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「尋問・調査官面接」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.「尋問」・「調査官面接」って何?


 「尋問」や「調査官面接」と言われましても、ピンとこない方の方が多いと思いますので、ご説明しますと、「尋問」とは、裁判所の事件審理にあたって、当事者本人や証人から事情を聴くこと、などと言われます。
 よくドラマなどで、法廷の真ん中に証人等が座って、お互いの弁護士がそれぞれ証人等から話を聞く手続きがあると思いますが、それが正に「尋問」の手続きです。

 なお、「尋問」というと言葉の響きから、警察が行う「取調べ」似たものとイメージしがちですが、全く異なる手続きです。捜査官が取調室といういわば密室で行う「取調べ」ではなく、公開の法廷でお互いの当事者も参加して実施されるのが「尋問」なのです。

 この「尋問」は離婚裁判になった場合に行われる手続でして、離婚調停の中で「尋問」を行うことは基本的にありません。

 

 これに対して、調査官面接というのは、事件を担当する家庭裁判所調査官が、会議室のようなところで事情を確認する手続きです。
 「尋問」と「調査官面接」の大きな差は、①実施場所、②相手側当事者の手続参加、③所要時間、④代理人の関わり、⑤秘匿可否、⑥その結果がどのような書面に登載されるかという点ではないかと思います。

 詳しく整理しますと
① 実施場所…「尋問」は法廷、「調査官面接」は会議室のようなところ(面接室が多い)
② 相手当事者の手続参加…「尋問」は、相手当事者側が見ているところで実施、「調査官面接」は、相手当事者側が見ていないところで実施
③ 所要時間…「尋問」は短いことが多い(長くても通常は30分程度)「調査官面接」は長いことが多い(一般的には1時間半から2時間程度)
④ 代理人の関わり…「尋問」では、当事者の回答に対して、代理人がすぐに何か口を挟むことは基本的にできないのですが、「調査官面接」の場合、代理人もその場ですぐに意見を差し挟むことができます。
⑤ 秘匿の可否…「尋問」では基本的に秘匿不可、「調査官面接」では一部秘匿可
⑥ 結果として作成される書面…「尋問」では、その概要について尋問調書が作成され、「調査官面接」の結果は、調査報告書に登載されることになります。

 

 なお、「尋問」では、親権というテーマだけではなく、離婚に至る事情や慰謝料の当否など、離婚裁判の中で争点となっている様々なテーマが質問事項になるのですが、調査官面接の場合には、ほとんど親権のことしかテーマにはなりません。このように取り扱う「テーマ」という部分でも、「尋問」と「調査官面接」には大きな差があります。

 

 

3.離婚調停・裁判で実施されるのは?


(1)離婚調停の場合

 前述の通り、離婚調停の中で「尋問」を実施することは基本的にありません。

 これに対して、「調査官面接」は、離婚調停手続きの中で実施されることもあります。ただ、親権について夫婦の対立が激しい場合には、「調査官面接」を実施せずに調停を不成立(終了)させてしまうことの方が多いと思います。そのため、実際に「調査官面接」が行われるのは、面会交流のテーマについて行われることの方が圧倒的に多いです。

 

(2)離婚裁判の場合

 親権について夫婦が互いに妥協しないという場合には、「尋問」と「調査官面接」両方実施するのがオーソドックスだと思います。

 ただ、裁判の場合、「調査官面接」及びそれに続く調査実施の後に、裁判官が強く和解を勧めてくることもあり、和解が成立すれば、「尋問」はせずに事件が決着することもあります。

 

 

4.「尋問」または「調査官面接」は何時頃に実施されるか?


 まず、離婚調停の場合、前述の通り、親権というよりも面会交流のテーマについて「調査官面接」を実施することの方が多いのですが、タイミングとしては、調停のかなり終盤で行われることが多いです。調停はあくまでも両当事者の話し合いの手続ですので、裁判所側も、調査官による調査は極力避けたいと考えることが多いからです。

 次に、離婚裁判の場合も、「調査官面接」や「尋問」は、かなり終盤で行われることが多いです。なお、事案にもよりますが、一般的には、「調査官面接」や家庭訪問といった家庭裁判所調査官による一通りの調査がすべて終了し、調査報告書も出来上がった後に、「尋問」を実施することが多いと思います。

 

 

5.どこまで準備すべきか?


 率直に申しますと、「調査官面接」の場合には、その事件のポイント等を押さえておけばよく、そこまで詳しい準備まではしないことの方が多いです。調査官面接の場合には、あなたの横に弁護士が座って、適宜フォローすることができるからです(但し、あくまで調査官に対して主体的に話をするのは、あなた自身です)。

 なお、「面接」と聞くと、「面接試験」のように誤解してしまう方も多いのですが、「面接試験」とは全く異なります。調査官面接のときに、誤解して発言してしまったような場合には、「誤解してしまいました。実際にはこういうことでした」などと訂正することもできますし、そこまで堅苦しく考えなくても大丈夫です。

 
 これに対して、「尋問」は、あなたの弁護士がその場ですぐにフォローすることが難しいですし、話した内容をすぐに撤回することもできませんので、かなりの準備をして臨むことが多いです(通常は、弁護士事務所で事前にリハーサルなどを実施します)。

 

 

6.まとめ


・「尋問」と「調査官面接」とでは、様々な違いがある。
・離婚調停の中で「尋問」を行うことはないが、「調査官面接」を行うことはある。

・これに対して、離婚裁判の場合、「尋問」と「調査官面接」両方行うこともある。

・離婚調停・離婚裁判いずれについても、「調査官面接」等は最終盤で行われることが多い。
・「調査官面接」ではあまり事前準備はしないことも多いが、「尋問」はしっかり準備する。

 

 

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【絶対に夫に親権を渡したくない(21)】「子の監護に関する陳述書」の書き方のコツ

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「子の監護に関する陳述書」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.「子の監護に関する陳述書」って?


 「子の監護に関する陳述書」という文字面だけを見ますと、いかにも重々しい文書のように感じてしまいますが、これは、夫婦の双方が、裁判所が指定するフォーマットに則ってお子様に関する事項を記載して提出する書類のことを指します。具体的にどのようなことを書くのかといいますと、これまでのお子様の成育歴、それに対するあなた自身の関わり方、あなた自身の生活状況や今後の監護計画等を記載していくことになります。これを見れば、裁判所の方も、お子様がどのように育ってきたのか、あなたが今後どのようにお子様を育てていこうとしているのかの概要を把握することができる書類ということになります。
 東京家庭裁判所で提出を要求される書式についてはインターネット上に公開されておりますので、参考になさって下さい。
 なお、「子の監護に関する陳述書」の書式は各裁判所によって記載項目等が少し異なっているので、以下では、東京家庭裁判所の例で解説いたします。

 

 

3.「子の監護に関する陳述書」の書き方のコツ


 「子の監護に関する陳述書」は書式が決まっておりまして、記載例もありますので、記載例を参考にすれば、作成そのものはそこまで難しくありません。ただ、この陳述書の中でも、特に裁判官が重視する部分というものがありますので、漫然と記載するのではなく、「特に裁判官が重視する部分」について手厚く記載していく必要があります。
 特に裁判官が重視する部分は、以下の点になります。

(1)「これまでの監護状況」
 簡単に言いますと、お子様の衣食住に関連して、どのような育児を担ってきたのかという点です。「子の監護に関する陳述書」の記載項目の中で最重要と言っても過言ではない事項と言えます。
 そのため、「これまでの監護状況」の部分については特に重点的に記載する必要があります。
 なお、その記載に当たっては、以下のような点を考慮して下さい。
  ①お子様の成長具合に応じて区分けして記載する。
  ②監護割合については、極力明示する。
  ③習い事での関わりも記載する。

「①お子様の成長具合に応じて区分けして記載する」というのは、例えば、お子様が小学校に入学する前の段階、小学校入学後、中学校入学後といったように時期を分けて記載するといったことです。このように区分けすることで、どの時期にどのような育児をしてきたのかを詳しく記載することができます。

「②監護割合については、極力明示する。」というのは、例えば、「寝かしつけはほぼ100パーセント私が対応していました」とか「保育園への送りは私が80パーセント程度対応していました」というように、どのくらいの比率で対応していたのかを明記するということです。

「③習い事での関わりも記載する。」というのは、そのままの意味なのですが、皆さん、家庭内での様子や保育園、学校との関わりは漏らさずご記載されるのですが、習い事との関わりの記入を失念してしまっているケースが多いので、ご留意して欲しいということです。

(2)「一日の生活状況」
 この項目には、現在の生活スケジュールだけではなく、別居前の生活スケジュールを記載することも多く、そのスケジュールを見ますと、お子様がどのような生活を送ってきたのか、あなたがどのように関わってきたのかが端的に分かるので、これも重要な記載になります。

 なお、「子の監護に関する陳述書」は、色々と情報を盛り込んでいるとどうしても長文になりがちです。このように陳述書が長文になってしまった場合、家庭裁判所調査官は、この「一日の生活状況」の部分を、陳述書の「要約部分」と捉える傾向がありますので、この「一日の生活状況」の部分には、敢えてこちらが注目して欲しい箇所を盛り込むなどして工夫することも多いです。

(3)「今後の面会交流についての考え方」
 一般的に、お子様は両親双方と関わりを持ち、双方の愛情を受けながら育った方が望ましいとされています。
 そのため、夫婦のどちらか一方が親権者になったとしても、もう片方の親との交流をどこまで認めるのか、配慮できるのかという点は、重要な要素とされています。

(4)あとは事案に応じてということになる
 これまでの解説は、どの事件でも一般的に重点的に記載すべき項目についての解説でして、事件によっては、他の項目が非常に重要になってくるケースもあります。
その場合には、当然その項目についても重点的に記載する必要があります。
 具体的には、弁護士に相談し、事件に応じて重点項目の洗い出しを行ったほうが良いかと思います。

 

 

4.夫からのモラハラ被害や虐待行為はどこに書くのか?


(1)あなた自身が夫からモラハラや暴力被害を受けた場合
 あなたが夫からモラハラや暴力被害を受けてきた場合で、そのことでお子様自身も心を痛めてきたというような場合には、親権紛争にも関連する事情と言えます。
 ただ、「子の監護に関する陳述書」は、前述の通り、お子様のこれまでの成育歴等を記載する書面ですので、そこに、夫からのモラハラや暴力を記載することは一般的にしません。
 そのため、これらの事情は別途主張書面と言った書面にまとめて提出することが多いかと思います。

(2)お子様ご本人への虐待について
 お子様ご本人への虐待についても基本的には前述と同様でして、ストレートに「子の監護に関する陳述書」には盛り込まないことの方が多いかと思います。
 ただ、①当該虐待行為があまりに苛烈な場合や②その虐待によってお子様の体調や登校状況等にまで悪影響を及ぼしている場合には、これまでのお子様の成育歴等とも直接関連する事情になりますので、関連する範囲で記載することもあります。

 

 

5.じっくりと弁護士と練り上げて作ること


 私は、セカンドオピニオンを求められることも多いのですが、残念ながら、弁護士によっては「どうせ女性側なら苦労しなくても勝てますから」とか「陳述書は出しておけばそれでいいんです」といった説明をしていることもあり、そのことも災いして親権で敗訴してしまったというケースも目にします。

 「子の監護に関する陳述書」は、親権紛争においては、親権に関するこちらの言い分を総まとめするような極めて重要な書類になりますので、じっくりと弁護士と相談しながら文章を練り上げていくことが重要になります。

 

 

6.まとめ


・「子の監護に関する陳述書」の中では「これまでの監護状況」という項目が最重要である。
・「これまでの監護状況」の記載に当たっては以下の点を考慮したほうが良い。
  ①お子様の成長具合に応じて区分けして記載する。
  ②監護割合については、極力明示する。
  ③習い事での関わりも記載する。
・「一日の生活状況」「今後の面会交流についての考え方」の項目も、他の項目と比較すると重要性は高い。
・他にも事案に応じて重点的に記載したほうが良い項目が出てくることもあるので、弁護士と相談したほうが良い。
・夫からのモラハラ被害や虐待といった事情は「子の監護に関する陳述書」ではなく、主張書面等で別途まとめることが多い。

・「子の監護に関する陳述書」とても大事な書類なので弁護士とじっくり相談しながら練り上げていく必要がある。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【絶対に夫に親権を渡したくない(20)】モラハラ夫はすごく外面が良いのだが大丈夫か?

2023.01.09更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかり戦って、しっかりと勝つ」をモットーに詳しく解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「夫の外面」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

2.調査官が夫の外面に騙されないか


 私は、モラルハラスメントの問題も多数取り扱いますので、その中で、調査官がモラハラ夫の外面に完全に騙されてしまっているというケースを見かけることもあります。
 特にモラハラ夫は、社会的ステータスが高く、職場等では理想的な対人関係を築いている人も多いため、調査官も、そのような外面に騙されてしまうのです。
 このように調査官が夫の外面に流されてしまいますと、①こちらに対して「あたりが強い」ということになってしまったり、②強く面会交流を指示してくるなど実害となって表れてしまうこともあります。
 親権紛争が激化し、裁判の中で親権者を決定するという場合、家庭裁判所調査官が作成する調査報告書の内容が非常に重要になってくるのですが、調査官が夫側の外面に騙されてしまいますと、公平な報告は期待できなくなってしまう虞もありますので、調査官の誤ったイメージは早めに払拭する必要があります。 

 

 

3.調査官のイメージを変えるには、夫の家庭内での様子を端的に示すのが一番効果的


 極端に外面が良いモラハラ夫は、そのことのストレスからか家庭内では非常に自己中心的・独断的にふるまう人も多いです。
 あなたが離婚に向けて、そんなモラハラの証拠を集めていたのであれば、その証拠を突き付けて、夫の本性が分かる証拠を見せると、調査官のイメージを大きく変えることができます。

 なお、何の裏付けもなく、夫は普段このように話しているとか、家庭内ではこのようなモラハラ夫だということを主張するだけでは、なかなか調査官のイメージを変えることは難しいので、できるだけモラハラの証拠を突き付けたほうがいいです。

 

 

4.イメージ作戦のタイミング


 前述のような夫のイメージを変えるタイミングは、調停なのか裁判なのかによって大きく異なります。

 そのため、調停の場合と裁判の場合とで分けて解説します。

(1)調停の場合

 調停の場合、調査官が介入してあまり期間を置かず、早めにイメージを変えてもらう必要があります。

 そうでないと、調停の進行の中で、調査官がこちらに対して面会交流を強く求めてくるなど、こちらに不利に調停手続きが進んでしまう危険性が高まってしまうからです。

 ただ、調停はあくまで話し合いの手続ですので、モラハラ夫の証拠は、特にわかりやすい証拠に絞った上で、ある程度厳選して提出した方がよいことが多いです。

 

(2)裁判の場合

 裁判の場合、家庭裁判所調査官が介入してくるのは、裁判手続きの終盤のことが多いです。

 そして、裁判の場合、調査官が介入してくる前に、こちらからも離婚に至る事情や親権者に関する資料を十分提出していることが多いので、夫のイメージ戦略として別途証拠を出す以前に、モラハラ夫の証拠は「すでに出し尽くしている」という状況のことが多いです。

 そのため、離婚裁判の場合には、イメージ戦略として別途証拠を出す必要はあまりありません。

 ただ、家庭裁判所調査官は多数の事件の調査を抱えており、多忙を極めていることも多いので、こちらが提出した証拠の検討が不十分だと感じる際には、「すでにご覧いただいているとは思いますが、この証拠もありますので…」といった形で証拠の存在を示唆することもあります(このようにして、夫のイメージを実態に近い形にしていくこともあります)

 

 

5.こちらのイメージを良くしておく必要はないか?


 夫側のイメージというような話を致しますと、よく奥様の方から「こちらのイメージを良くするために何かしておいたほうが良いでしょうか?」という質問を受けることもあります。
 ただ、親権紛争で一番大切なのは、勝つためにどれだけ証拠資料を提出することができるのか、という点になりますので、あまりこちらのイメージという部分の対策は意識し過ぎないほうが良いかと思います(イメージというところを意識し過ぎてしまいますと、逆に後からボロが出てしまうということにもつながりかねないと思います)。

 

 

6.まとめ

・残念ながら、調査官によってはモラハラ夫の外面に騙されてしまうケースはある。
・家庭内でのモラハラの様子を証拠として提出して、誤ったイメージを持たれないようにする必要がある。
・このような証拠提出は①調停手続き中は早め、②裁判の場合にはあまり意識せずともよい。
・こちらのイメージはそこまで意識し過ぎないほうが良い。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

【絶対に夫に親権を渡したくない(19)】面前DVや面前モラハラはどこまで重視されるか

2023.01.09更新

弁護士秦

 

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「面前DV、面前モラハラ」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

2.面前DV、面前モラハラって?


 面前DVとは、お子様の目の前だというのに、夫があなたに対して暴力を振るってくること等を意味します。面前モラハラとは、お子様の目の前だというのに、夫があなたに対して暴言を浴びせてくること等を意味します。
 面前DVとか面前モラハラという表現を使う際には、夫がお子様に対して直接暴力を振るったり、お子様に暴言を吐くことは「含まず」、あなただけが攻撃対象になっていることを意味することが多いです。

 

 

3.面前DV等は児童虐待なのでは?


 児童虐待防止法第2条第4号は、お子様の面前での夫から妻への暴力や妻の心身に有害な影響を及ぼす言動を「児童虐待」と定義しています。なお、暴言については、単なる誹謗中傷では足らず、妻の生命または身体に危害を及ぼし得る程度の発言であることが必要とされています。
 また、警察や児童相談所が介入しているケースですと、警察官や児童福祉司は「お子さんの前で暴力を振るったり、夫婦喧嘩することは、お子さんに悪影響を及ぼすのでやめてください」と言われることが多いと思います。

 

 

4.裁判所は、お子様への直接の虐待かどうかで強く線引きすることが多い


 前述の通り、面前DVや面前モラハラは、児童虐待防止法の児童虐待に該当するのですが、親権紛争では、夫の暴言などが直接お子様に向かっているかどうかという点が非常に重視されます。
 裏を返しますと、仮にあなたが暴力を受けていても、お子様が一切直接の暴力や暴言被害を受けていないという場合には、親権紛争の中では、そこまで重視されないということになってしまうということです。
 そのため、DV夫やモラハラ夫の気性の粗さなどは、直接あなたに向けられたものであるという視点ではなく、お子様に向けられたものであるという視点から整理して主張・立証していく必要があります。
 もちろん、あなたとしては、「今は子供が被害に遭っていないけれども、子供が成長すると同じ被害を受けるかもしれないと思うので、すごく心配」という気持ちはよく分かりますが、親権紛争では、他にも親権者を決める重要な検討項目がありますので、面前DVや面前モラハラを大きく取り上げるというよりは、他の項目で有利な点をクローズアップすることの方が良いと思います。

 

 

5.発言そのものが性的虐待と捉え得る場合は別


 前述の通り、モラハラ夫の発言があなたに向けられたものの場合、残念なことに、親権紛争ではあまり重視されません。
 ただ、モラハラ夫があなたに対してした発言の中でも、それをお子様に聞かせてしまうこと自体が性的虐待に該当するケースはあり、その場合には、親権紛争でも重視されることはあります。
 一般的には、夫があなたの不倫を疑って口論になったとか、夫の不倫の中での口論での発言が問題になるケースが多いかと思います。
 要するに、例えば、お子様が女の子で、ある程度性知識などもあるのに、夫が妻に性的に露骨な発言を繰り返したり、性的に放送禁止用語に近い発言をするといったものがこれに含まれます。

 

 

6.まとめ


・面前DVや面前モラハラは、児童虐待防止法上の「児童虐待」に該当する。
・しかし、面前DV等だけでは、裁判所はあまり重視してくれないことが多い。
・ただ、面前モラハラの中でも、そのような発言をお子様に聞かせることそのものが性的虐待に該当するようなケースだと重視されることが多い。

 

 

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【絶対に夫に親権を渡したくない(18)】こちらも弁護士を立てるべきか

2023.01.09更新

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「こちらも弁護士を立てるべきか」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

2.少なくとも相談だけでもすべき


 親権の帰属が激しく争われる可能性が高い場合には、すぐに弁護士を雇うかどうかはともかくとして、最低限、弁護士に相談して意見を聞くことを強くオススメしています。弁護士を正式に雇うということになりますと弁護士費用もかかりますので、まずは弁護士への相談だけでもした方がよいと感じるのです。

 理由は以下の通りです。

(1)これから別居するという場合には、別居の方法やタイミングなどを相談する

 現状、夫と同居して生活をしているという場合には、どのように別居を切り出すべきか、もしくは、別居実行のどのくらい前に別居を切り出すべきかなど、別居を実行に移すにあたって検討すべき事項はいくつかあります。

 このような別居の方法等については、離婚問題の経験豊富な弁護士に相談すれば、「他の方はこのようになさっていますよ」とか「あなたの場合には、このような方法が良いと思いますよ」といった的確なアドバイスを受けられますので、安心して別居の準備を進めることができます。

 

(2)親権について勝訴の見込みを確認して置く

 激しい親権争いに発展するようなケースですと、夫側が様々なことを言ってくることが多く、あなたとしても、確実に親権を獲得できるか不安を抱えていることも多いと思います。

 そのため、どのようなことが争いになりそうなのか、夫側はどのような点を追及してきそうなのかといった点を弁護士に相談すると、あなたの勝訴のある程度の見込みを確認することができます。

 弁護士が、勝訴の可能性が高いと言ってくれた場合には安心材料になりますし、逆にこちらが不利な情勢だと分かった場合には、しっかりと対策していくことができますので、いずれにしましても、弁護士に相談することは有意義ということになります。

 

(3)面会交流への対応方法

 面会交流に応じるかどうかは親権者指定の最重要項目とまでは言えないのですが、面会交流を一切拒否する姿勢は裁判官も厳しく見る傾向があります。
 そのような場合に、どのような形での面会交流を認めるのかといったところは非常に悩ましい問題です。
 このように面会交流への対応方法は重要な問題になりますので、弁護士に相談しながら進められると安心感が高まります。

 

(4)その他のお子さんに関する事項の相談

 前述の面会交流の件もそうですが、それ以外にも、夫側と別居生活をしていると、お子さんとの関わりで対応に不安を感じることもあります。例えば、住民票を夫に無断で移しても大丈夫なのかといった点や、夫の勤め先が発行する健康保険証をそのまま利用してしまって問題がないのか、受験のために塾に通わせたいが夫に何も断らずに受験を決定して問題がないのかといった問題です。

 これらの問題についても、弁護士に相談して適切な対応が分かっていると今後も安心だと思います。

 

(5)母性優先、現状優先を過信するのは危険
 いろいろとインターネットを調べてみますと、「お子様が小さい場合には母性優先で母親側が有利になります」とか「現状お子さまを育てていらっしゃる方が有利です」といった記事を見かけることがあります。
 確かに現状監護優先ということは間違いがないのですが、そのことを過信しすぎてしまいますと、こちらに不利な結論が出されてしまうリスクは否定できません。

 

3.相談する弁護士選び


 親権の問題は、離婚問題と同時に紛争になりますので、離婚問題を多数取り扱っている弁護士に相談すると確実です。

 

 

4.いつ弁護士を雇うべきか


 

 監護者指定事件の場合には、スピード感と専門性が求められますので、「早めに弁護士を雇った方がよいです」とアドバイスすることが多いです。

 これに対して、親権紛争の場合には、①まだ夫婦の間で協議中の段階とか、②夫が弁護士を雇ってきたが、まだ暫く調停にはならなさそうといったように、まだしばらく時間をかけて手続きが進むというケースもあります。

 そのような場合には、焦って弁護士を雇うということではなく、一旦は弁護士への相談だけにとどめておいて、正式に雇うのを後回しにするというのも一つの方法です。

 もちろん、夫側が調停等を起こしてきたという場合には、裁判所の手続になりますので、弁護士を雇って対応した方がよいのですが、そうでなければ、相手の動向を見極めつつご本人で対応するということも十分あり得る選択肢だと感じます。

 

5.まとめ


・現在夫と同居中という場合には、別居の方法等を相談してみるという方法もある。
・弁護士に相談すると、あなたの親権獲得の可能性(勝訴の可能性)を教えてくれるので安心できる。
・弁護士に相談すると、面会交流への対応方法についてもアドバイスを受けることが出来て安心である。
・母性優先、現状優先を過信するのは禁物である。

・弁護士を雇うと費用がかかるので、いつ雇うかはしばらく様子を見て判断するという方法もある。

 

 

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【絶対に夫に親権を渡したくない(17)】妻側であれば大した準備をしなくても勝てるのか?

2023.01.09更新

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1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「女性側というだけで大した準備もいらないのか」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.妻側であれば親権紛争ではほぼ確実に勝てる?


 

 私は、他の弁護士が担当している事件についてのセカンドオピニオンを受ける事等もあるのですが、妻側だというだけで「親権は大丈夫なので、安心して下さい」とか「そんなに準備しなくても勝てるので、準備するだけ無駄です」などとアドバイスしている弁護士を見かけることもあります。
 特にお子さんの年齢が幼いような場合には、妻側が有利なことは事実です。

 

 しかし、親権紛争は、必ず夫婦どちらかを親権者と明確に定める手続きになりますので、「万が一にも負けられない」「負けてはいけない」事件になります。また、親権者の指定は複数の要素を総合して検討されますので、妻側であるというだけで安易に考えることは非常に危険だと思います。

 さらに、現状あなたがお子さんの面倒を見ているかどうかでまた情勢が変わってきます。
 以下では、①現在あなたがお子さんの面倒を見ていないケースと、②現在あなたがお子さんの面倒を見ているケースとで場合分けして解説します。

 

 

3.現在あなたがお子さんの面倒を見ていないケース


 (1)楽観視できない現状だということを認識する必要がある

 例えば、夫からのモラハラに耐えかねて、夫に黙って別居の準備をしていたところ、そのことが夫にバレてしまった、そうしたところ、夫が子供を連れて実家に行ってしまい、今はあなた一人で生活している、といったケースです。

 このようなケースですと、率直に言いますと、「妻側である」というだけで勝訴することはそう簡単ではないと考えてもらったほうが良いです。
 なぜなら、親権者指定で最も重視されるのは、現状お子さんを夫婦のどちらが育てているのか、そのような生活状況に問題がないのかという点だからです。

 旦那側の実家での生活がお子さんにとっても安定している状況の場合、残念ながらこちらが不利な状況にあると認識したほうが良いと思います。
 ただ、このようなケースでも十分戦っていく余地はあります。
具体的には、①旦那の別居前に育児を主に担当していたのが妻であるという点、②旦那の別居が子の連れ去りであるという点をしっかりと証拠をつけて戦っていくということになろうかと思います。

 

(2)夫側が監護実績を積み上げる前に監護者指定事件を起こす必要性

 あなたが離婚を視野に入れている場合、親権に目線が行きがちです。

 ただ、離婚や親権をイチから争っていますと、時間がかかってしまうケースが多いです。

 そのように時間をかけている間に、夫側は、お子様を一人で(または、監護補助者とともに)育てたという実績を積み上げていってしまいます。

 そのため、夫側が監護実績を積み上げていくことを阻止すべく、早期に監護者指定審判・子の引渡し審判及び保全事件を申し立てるケースが多いです。

 このような監護者指定事件の中で、夫側の連れ去りの違法性や連れ去り前の監護実績が認められれば、今後の親権紛争にあたっても、こちらにかなり有利に手続を進めることができるようになります。

 

 

4.現在あなたがお子さんの面倒を見ているケース 


 

 現状あなたがお子さんの面倒を見ている場合には、現在あなたがお子様の育児を担っていて、また、女性側ということもありますので、親権紛争において、あなたが有利なことは事実です。

 

 しかし、以前、他のブログに書かせて頂きましたが、親権者指定事件は以下の要素を重要な判断要素とし、総合的に検討されることが多いです。
1)過去の監護実績
2)連れ去りの違法性
3)現在の監護状況
4)過去の児童虐待の有無・程度

5)今後の監護計画
6)子供の意思
7)面会交流の姿勢

 従いまして、現在あなたがお子さんの面倒を見ており、お子さんが健全に成長していたとしても、他の要素で大きく不利な場合には、親権紛争で敗訴してしまうこともあり得ます。
前述の通り、親権紛争は、必ず夫婦どちらかを親権者と明確に定める手続きになりますので、「万が一にも負けられない」「負けてはいけない」事件になりますので、しっかりとした準備をして臨むことが必須になります。

 

 

5.まとめ


・あなたが現在お子様の面倒を見ていない場合には、妻側だということだけで有利だという発想は捨てたほうが良い。
・あなたが現在お子様の面倒を見ている場合、妻側が有利であることは事実だが、監護者は様々な要素を総合して検討するので油断は禁物である。

 

 

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【絶対に夫に親権を渡したくない(16)】証拠集めのポイント

2023.01.09更新

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こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「しっかりと戦って、しっかりと勝つ」をモットーに、以下詳しく解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

 

1.離婚の際に親権のことが一番心配


 夫婦喧嘩の中などで離婚や別居を口走ったとき、旦那側から「お前ひとりで出ていけ」とか「親権は絶対渡さないからな」と言われる経験をしたことがある方も多いと思います。
 そうでなくとも、旦那側の普段の様子から、簡単に親権を諦めないと強く予想されることもあります。
 旦那との普段の生活を顧みるとこれ以上一緒に生活できない、離婚は覚悟しているという場合でも、親権のことが非常に心配に感じるという方は多いと思います。
 今回は親権のことで、特に、「証拠集めのポイント」という点にスポットライトを当てて解説していきます。

 

 

 

2.証拠集めって?


(1)そもそも親権者指定で重要なポイントは?
 一般的に親権者指定については以下の7個の項目が重要視されると言われています。
1)監護実績
2)別居の違法性
3)現在の監護状況
4)過去の児童虐待の有無・程度
5)今後の監護計画

6)子供の意思
7)面会交流への姿勢

 ケースによって、上記の7項目の中でも優先度に差が生じますので、一概にどれが一番重要ということは言いにくいのですが、特に監護実績については、最重要項目とされることが多いです。
 親権紛争においても、上記の7個の視点をもって証拠集めを検討する必要があるのですが、どこが大きな争点になっているのかに応じて、特に重点を置くべき項目が異なってきます。この点は詳しく後述いたします。

 

(2)文章の表現で勝ったつもりにならない。
 調停や裁判など、親権紛争においては、自身の優位性を示す文章を作成していく場面が出てきます。
 もちろん、裁判所に提出する書類になりますので、しっかりとした文章を作成する必要があります。
 ただ、この文章がしっかりとした文章であれば勝訴できるというものではありません。

 裁判所から見ますと、先方側、当方側いずれも他人ですから、それぞれの言い分を鵜呑みにすることはありません。そうすると、裁判所がどちらの言い分が正しいと判断するのかというと、それは、どのような証拠で裏付けられているかによって決定するのです。
 そのため、私もご依頼者様に「裏付け勝負ですよ」などとお話しすることがあるのですが、それだけ裏付けが重要なのです。

 

(3)どんな裏付けが重要なのか?
 前述の通り、親権紛争では、これまでの監護実績が非常に重要になりますので、その裏付けが重要です。

 具体的にはお子様が通う保育園の連絡帳や母子手帳が客観的裏付けになることが多いです。特に保育園の連絡帳は、前日の夕食に食べたものや、家庭で起きたことなどをその時々で記載していることも多く、過去の監護実績を知る重要な手掛かりになることが多いです。また、任意に作成した保育日誌についても、一定期間毎日記帳していたという場合には、当時の育児の状況を示す重要な証拠になることがあります。なお、普段のお子様との生活ぶりを確認する観点から、お子様の写真やお子様との家族写真等を確認したいと言ってくる裁判官もおりまして、そのような場合には、その写真の内容も重要な証拠になります。

 前述した親権者指定に当たって重要な7個のポイントのうち、「現在の監護状況」及び「お子様の意思」、「監護計画」は、手続きの中で家庭裁判所調査官が確認していくことになりますので、特段こちらから証拠を提出する必要性はあまりありません。

 また、「面会交流への姿勢」についても、あなたの意見を述べればよいのですから、何か特段の証拠が必要になるわけではありません。
 そのため、上記別居の違法性、同居中の児童虐待の有無について、裏付けが必要になります。ただ、別居の違法性につきましては、仮に旦那様の了解を得ずに別居を開始したとしても、やむを得ない事情があれば、それが違法とされることはありません。逆に旦那様からお子様への虐待行為があったという場合には、その裏付けは丁寧に提出していく必要があります。

 なお、虐待については、よく日記をつけてある、都度メモを取っています、とおっしゃる方も多いのですが、その都度つけたメモ等はあまり有効な証拠にはならないことが多いです。残念ながら、メモは、過去のその日付で書いたふりをすることができてしまいますので証拠性が低くなりがちなのです。
 そのため、暴力などの場合には診断書やお子様の怪我の写真、暴言であれば録音音声等が非常に有効な証拠になります。

 

 

3.反論証拠にとらわれ過ぎないこと


 親権紛争の際には通常旦那様の身勝手な言い分が並べられ、その証拠としてLINEやメールが添付されていることも多く、一つ一つに対して反論したくなることも多いです。
 もちろん、重要なポイントとなる証拠に対してはしっかりと反論していく必要があるのですが、反論にばかり目を奪われていますと、一番大事なこちらの監護実績の主張等が疎かになりがちです。
 そのため、前述のような、「過去の監護実績」「別居の違法性」「児童虐待の有無」という大きな視点を持ったうえで、裏付けの有無をまずはしっかりと検討すべきかと思います。そのようなときには、私の方から「木を見て森を見ず」にならないよう、細々とした点にばかり気を取られず、もっと大きな視点から反論準備をしていきましょうとお伝えすることも多いのですが、そのような視点での対応が肝要なことも多いです。

 

 

4.まとめ


・監護者指定のポイントとなる6項目のうち、まず裏付けが重要になるのは「過去の監護実績」についての裏付けである。
・こちらで作成した文章でしっかりとした文章を作り上げることができた場合、その文章だけで勝てるつもりになってしまうこともあるが、それは誤りである。
・「別居の違法性」「児童虐待の有無」という大きな視点についての裏付けも重要である。
・相手の言い分への反論証拠にこだわりすぎないよう注意が必要である。

 

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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