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【今からできる】モラハラ・DV夫との離婚対策(3)―確実に生活費(婚姻費用・養育費)を確保するために | 雨宮眞也法律事務所

離婚問題

【今からできる】モラハラ・DV夫との離婚対策(3)―確実に生活費(婚姻費用・養育費)を確保するために

2021.09.27更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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1.【今からできる】離婚対策とは?


 今回は、あなたがまだモラハラ・DV夫と同居中だということを前提に、どのような準備をしておけば、確実に生活費を確保していけるのかという観点から解説していきます。
 既に別居してしまったという方にも参考にはなりますが、主として、今も同居している方を対象にしておりますのでご注意ください。
 なお、生活費のことを法律用語では、婚姻費用・養育費と呼びます。
 婚姻費用とは、離婚「前」のあなたやお子様の生活費のことを指します。これに対して、養育費とは、離婚「後」のお子様の生活費のことを指します。

 

 

2.【今からできる対策①】夫の収入をしっかりと把握しておく


 婚姻費用・養育費の計算は、実務的には、算定表に基づいて計算を行うのですが、算定表を利用するにあたっては、夫の側の年収(手取り年収ではなく額面年収です)を把握する必要があります。
 特に、夫があなたに対して収入等を詳しく開示しないというケースも多くあり、そのような場合には、まず夫側の収入を把握することが重要になります。
 現状夫はあなたと同居中ですので、区役所・市役所に行って、夫の課税証明書を入手することを検討してみても良いと思います。課税証明書は直近2,3年分を入手しておくと、直近の変化の様子が分かって、より良いと思います。ただ、暫く前までは、あなたが妻であると言って区役所・市役所で申請すれば夫の課税証明書を入手できていたのですが、最近は個人情報保護の観点から「夫の委任状」を要求してくる役所がかなり増えてきました。そのため、夫の委任状を要求されてしまった場合には、役所から課税証明書を入手することはできません。

 なお、夫が自営業者で、毎年確定申告をしているというような場合には、夫側の確定申告書のコピーを入手できれば、収入の内訳等が分かってより良いと思います(残念ながら、区役所・市役所で申請しても、夫の確定申告書コピーは入手できませんので、区役所・市役所経由以外の手段で入手する必要が出てきます)

 

 

3.【今からできる対策②】いくらもらえるのかの相場を確認して準備する


 上記のように夫の側の収入額が分かれば、算定表を使えば、婚姻費用として月々いくらもらえるのか、養育費としていくらもらえるのかの相場観が分かります。

>裁判所が公表している算定表はこちら

 このような相場が分かってくると、別居後の住まいについては家賃いくらぐらいのところにする必要があるといったことや、生活費が不足しそうなときには、予めあなた自身がパート勤務を増やして収入を増加させておくといった準備も可能になると思います。
 なお、算定表から算出される婚姻費用額・養育費額はともかく、実際の生活にこのくらいの金額がかかるので、その金額を請求したいというリクエストをなさる方もいます。

 もちろん、それで夫の側がすんなりと支払ってくれば良いのですが、支払いを拒んできたような場合には、やはり算定表の金額しかもらえないということになります。
 婚姻費用・養育費とは言いましても、夫にも自身の生活がありますので、必ずしも「こちらがこれだけ必要だから必要な額を払わせる」ということにはならないのです。
 そのため、先方が算定表の金額しか支払ってこないことも視野に入れて今後の生活のシミュレーションをしていく必要があります。

 

 

4.【今からできる対策③】別居後速やかに請求する


 婚姻費用を請求するのは内容証明郵便を利用するのが一番確実なので、事前に内容証明郵便の準備などをしておくと安心です。
 相手方出し渋ることも考えますと速やかに請求する必要があります。
 また、婚姻費用は、別居がスタートすれば別居月から当然に請求できる権利ではありません。請求月からの分しかもらえませんので、請求自体が遅くなってしまいますと、もらえる金額が目減りしていってしまいます(例えば、令和6年4月に別居を開始しても、令和6年6月になって初めて婚姻費用を請求したという場合には、令和6年6月分からの婚姻費用しかもらえないということです。令和6年4月に婚姻費用を請求すれば、令和6年4月の分からもらえますので安心です)。
 そのため、婚姻費用の請求は別居後速やかに行う必要がありますし、そのための準備は別居前から進めておくと安心です。

 

 

5.【今からできる対策④】別居時期の検討等


 お子様が私立校に通うなどしており、夫側が生活費を出し渋ると、学費の支払いに困ってしまうというケースもあります。
 そのため、別居前に今後1年分の学費を入金してもらっておき、その直後に別居をスタートさせるというように、相手方多少生活費の支払いを渋っても、今後の生活に支障を生じないようにしておくべき場合もあります。
 なお、学費や習い事等で多額の支出が生じるような場合には、前述の別居後の生活シミュレーションも大きく変わってくることになりますので、詳しいことは弁護士に相談するなどなさってください。

 また、夫の側にかなりの金額の貯蓄があるとしても、私立学費の支払い等は月々の夫婦の収入から賄っていくことになります。そのため、「夫は学費支払いのために数千万円貯め込んでいます」といったような事情があっても、そのことから直ちに学費全額を夫に請求できるということにはなりません(貯蓄分は財産分与で考慮される話だからです)

 

 

6.結局モラハラ夫はこちらの生活費を払ってくるのか?


 これはケースによりますので一概には言えないのですが、一般的には、夫側が夫婦関係修復を希望してくる場合、婚姻費用を支払ってくる割合が高い印象です。他方で、夫側も離婚に応じるという場合には、婚姻費用を出し渋ってくることが多い印象です。

 いずれにしましても、これは一般的な傾向でして、あなたの離婚のケースで「確実にこうなる」ということを予測することはできません。

 特にモラハラDV夫は独自の考え方を押し通そうとする人物が多いので、出し渋ってくることも想定して準備しておくと安心です。

 

 

7.まとめ


【今からできる生活費獲得のための対策①】夫の収入をしっかりと把握しておく
【今からできる生活費獲得のための対策②】相場を確認して生活シミュレーションをする
【今からできる生活費獲得のための対策③】別居後速やかに請求する
【今からできる生活費獲得のための対策④】別居時期等を検討する

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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