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離婚する際には離婚届にサインするだけで良いと思っていませんか?(5)

2015.09.14更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

1.離婚する際にはきちんと決めごとをすべき

 

 これまでのブログにて、離婚する際には離婚届にサインするだけではなく、きちんと離婚の際に決めるべき決めごとについてはご夫婦で話し合って決めてから離婚すべきことを掲載させていただきました。

 

 今回は、慰謝料について説明します。

 

2.「慰謝料」って何だろう?

 

 「慰謝料」という用語は、ニュースなどでも比較的見かける用語だと思います。では、「慰謝料」とはどのような意味を持つ用語なのでしょうか。

 

 今回問題とする「慰謝料」というのは、相手の行動等によって受けた精神的ショックを穴埋めするために支払われるお金と理解していただくとよいと思います。

 

3.慰謝料って、どういう時に支払われるの?

 

 私が、離婚の際にご相談を受ける際、旦那様から酷い暴言の被害を受けたとおっしゃる方が非常に多いように思えます。また、旦那様が生活費を渡さない、趣味が異常であるといったご相談を受けることも比較的多いように思えます。

 

 では、このように奥様から見れば許せない、精神的ショックを受けたと言えば、直ちに慰謝料を請求できるのでしょうか。

 

 現状の実務を申し上げますと、暴力や不倫といった衝撃的なものでない限り、慰謝料は認められない傾向にあるといえます。もちろん、旦那様からの度重なる暴言で奥様が深刻なうつ病になってしまったとか、個別の事情によっては、慰謝料請求が認められるケースもありますが、基本的には難しいとお考えになっていただいた方がよいように思えます。

 

4.慰謝料の話はどのタイミングですればいいの?

 

 これは、相手の人柄にもよるところが大きいのでしょうが、相手が否定することを避けるために、できるだけ裏付けは取った上で話をした方がよいように思えます。

 

 何の裏付けも取らないで話をしてしまうと、相手は、「浮気なんてしていない」と言い張る可能性があり、慰謝料を得ることが難しくなるばかりか、離婚することすら覚束なくなる可能性もあるからです。

 

5.慰謝料の相場って?

 

 それでは、旦那様が不倫をしていて、そのことを旦那様自身が認めているとか、旦那様から暴力を受けて、暴力を受けた診断書と写真があるなどして、慰謝料が発生して然るべきという場合、いくらぐらいが相場といえるのでしょうか。

 

 私の弁護士10年の拙い経験の中でも、不倫慰謝料に関する質問の中で最も多い質問が慰謝料相場なのではないかと思います。慰謝料の金額は、各家庭の事情、不倫の態様等様々な要素によって決まりますので、一概にいくらと言うことはできません。

 

 ただ、私が取り扱った事件の慰謝料額を平均すると、200万円前後に近い数字になるのではないかと思います。ただ、繰り返しの説明になりますが、慰謝料額は個別の事件によって大きく異なりますので「200万円は確実にもらえるのですね」とか「200万円しかもらえないのですか」とお考えにならないようにして下さい。私が扱った事件でも数十万円しか慰謝料を得られなかった事件もありますし、逆に500万円以上の慰謝料を得られた事件もあります。

 

5.慰謝料は分割払いでも良いの?

 

 前述のように、不倫や暴力など一方当事者に大きな落ち度がない限り慰謝料の議論にはならないことが多いように思われますが、例えば慰謝料として100万円を支払うことには納得したが、分割払いにすることはできるのでしょうか。

 

 もちろんご夫婦で分割払いについて合意した場合には、その様にすることも可能です。ただ、旦那様からの今後の回収という面からは、できるだけ一括でその場で支払わせるのが得策と言えます。

 

6.離婚協議書に「慰謝料」はどのように表現すればいいの?

 

 例えば、「甲は乙に対し、慰謝料として金○○万円の支払義務があることを認め、これを平成○年○月末日限り、乙の口座(○○銀行○○支店普通預金No.○○○○○○)に振込送金して支払う。振込手数料は甲の負担とする。」といった表現をします。

 

 なお、慰謝料という表現ですと刺々しい表現になりますので、「解決金として金○○万円の支払義務があることを認め」という表現をすることもあります。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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