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【モラハラ夫の深刻度チェック1】暴言を浴びせてくるケース | 雨宮眞也法律事務所

離婚問題

【モラハラ夫の深刻度チェック1】暴言を浴びせてくるケース

2020.05.18更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)真太郎です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。なお、モラハラ情報盛りだくさん!弁護士秦のモラハラ総合サイトは>>こちら<<になります。

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1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。今回紹介する「暴言」はモラハラ行為の代表的な例の一つと言えますが、このような暴言に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 

 

2.深刻度チェックって?


 

 私がモラハラ離婚の相談を受けておりますと、ご相談者の方から「私が受けてきたモラハラ被害は、やはり重い被害なんでしょうか?」と質問を受けることがよくあります。
 通常、モラハラは、一つだけではなく、様々な形態のモラハラ行為が複合的に行われるケースが多いので、モラハラ被害の内容全てを確認し、総合判断しないと、正確な深刻度チェックは行えません。

 ただ、モラハラ被害に悩まされている方々は、「何か目安になるようなものはないのでしょうか?」とか「他の方の事例はどのようなものでしょうか?」とご不安に思われている方も多くいます。

 そこで、私がご相談を受けた際には、ご相談を受けた範囲で、モラハラ被害の深刻性を、①深刻度、②重度、③中度、④軽度の分類に分けて、どの程度の被害なのかをお示しすることもあります(もちろん、ご相談状況によっては正確な判断が難しいとお伝えすることもあります)。

 ただ、深刻度が最も重い「①深刻度」のレベルのモラハラというのは、一般的に暴力にまで発展し、モラハラというよりもDVにまで達してしまっているケースが大半ですので、今回は「暴言」というテーマに絞ったうえで、また皆様が理解しやすいように、重度レベルや中度レベルの暴言としてどのようなものがあるのかの具体例(実際、私が取り扱った事件の事例を基にした例になります)を示しながら解説していきます。

 

 

3.暴言の深刻度を測る指標


 

 私がモラハラ離婚を取り扱ってきた経験からしますと、暴言の深刻度を図る際には以下のような諸事情を考慮することが多いです。

①暴言の経緯(どのようなタイミングで暴言が発せられるのか)

②暴言の内容(行動の命令・強要を伴うか、誹謗中傷の度合い等)

③態様の悪質性(理不尽性、屈辱性、執拗さ、危険性、巧妙性、反復性等)

④暴言の頻度・回数

⑤暴言を発してきた距離

⑥声の大きさ

⑦暴言を発してくる時間帯

⑧長時間の暴言かどうか

⑨それによるこちらの被害内容(特に体調不良を起こすほどか、精神疾患等になってしまうほどのものか)。

 要するにこれらの①から⑨までの事情を総合判断して、深刻度レベルを検討していくのです。

 

 

4.重度レベル・中度レベルの暴言って?


 

 前述の通り、どのような指標で暴言の深刻度を評価するのかはイメージできたかと思いますが、具体例を見ますとより実感がわいてくると思いますので、私が実際に担当したケースをもとにご紹介いたします。

(重度のケース1)飲酒すると多弁になるが、こちらが話を聞いてないと感じると、突如骨董品の刀を振り回す、顔の目の前までかざしながら「俺の話を聞いてんのか」と威嚇してくる(頻度が多かったりすると深刻レベルに近い)

(重度のケース2)携帯電話を操作していると、携帯電話を見せるよう命令してきたが、こちらが拒絶すると、ベルトを鞭のように振り回し、威嚇してくる「俺の言うことを聞かないとこうだぞ」

(重度のケース3)深夜に酔って帰宅してきた際に、こちらが起きていないと突如激怒し始め、ゴルフクラブを床にたたきつけながら「お前といるとむしゃくしゃすんだよ」と叫ぶ。

(重度のケース4)些細な口論から急に激怒し、殴りかかってくるが寸止めしたうえで「次に同じことをしたらこうだからな」と威嚇してくる。

(重度のケース5)よく聞き取れなかったので聞き返しただけなのに、「さっさと死んでくれりゃーいいのによー」と大声で怒鳴りつけてくる。

(重度のケース6)用意した料理が薄味だったという理由だけで「俺の気が済むまで土下座を続けろ」と言って長時間の土下座を強要してくる。

(重度のケース7)過去そんなことは言ったことがないのにでっち上げてくるため、「そんなことは言ってないよ」と意見しただけなのに「発達障害のくせに意見してくんじゃねーよ」(奥様側は全く発達障害ではないので言われのない中傷)と大声で怒鳴りつけてくる。

(重度のケース8)子供が3歳になっても未だ一度も実家に連れていけていなかったので連れて行こうとしたところ、「お前の実家は程度が低いんだから、子供を連れてくんじゃねーよ。連れてったら即離婚だからな」と怒鳴りつけてくる。

(重度のケース9)仕事がうまく行っていないとこちらに当たり散らすことが多いが、特にエスカレートすると「死ね」とか「出て行け」といった言葉を大声で連呼してくる

 

(中度のケース1)役立たず、能無しといった暴言を吐くことがある

(中度のケース2)友人が集まるパーティーにて、私の失敗談を声高に話すことが何度もある

(中度のケース3)たまに、こちらの容姿を中傷してくることがある。

 

 

5.「言い合い」の場合、深刻度は下がってしまう


 前述のようなモラハラ夫からの暴言がある場合でも、あなた自身もかなり言い返してしまっているようなケースですと、どうしても深刻度は下がってしまいます。

 例えば、夫側から何度も「死ね」と言われていたとしても、逆にこちらの方からも「うざい。絶対いつか殺してやる」といったことを言い返してしまっていた場合、夫側の言葉だけを捉えて、重度の暴言被害を受けていたと評価することは難しいです。

 特に、夫からの暴言がメールやLINEで残っているケースですと、あなたの方からの返答や回答も活字で残っていることが多く、全体として「言い合い」と評価されるような場合には、どうしても深刻度が下がってしまいます。

 

 なお、ここで問題になるのは「言い合い」でして、多少こちらが言ってしまったとしても、モラハラ夫が過剰反応しているような場合には、全体として重度のモラハラと言えるケースもあります。例えば、夫が何度言っても片付けをしない場合、こちらから「いい加減片付けてよ」と軽く声掛けをしたところ、夫から「今からやろうとしてるだろうが、死ねよおまえは」などと暴言を浴びせてくるようなケースですと、「言い合い」とは言えませんので、特に深刻度が大きく下がってしまうことはありません。

 

 

 6.前述の例はほんの一例に過ぎない


 今回は、「暴言」というテーマに絞った上で、私が実際に担当した事件での夫の具体的なフレーズをご紹介しました。

 ただ、これはあくまで一例ですので、「これと同じ内容でなければいけない」というものではありません。前述のような具体例をご覧になって「重度の暴言とはこのようなものなのか」といったイメージ作りの参考にしてもらえればと思います。

 ご自身が受けている暴言の「フレーズと違っている」とか、「シチュエーションが違う」ということで、「深刻度が分からない」とおっしゃる方も多くいらっしゃいますが、それは直接ご相談なさるなどして解決して頂ければと思います。

 

 

7.皆様深刻度を気になさる方が多いが、今後どうするかはあなた次第


 

 前述の通り、私のところにご相談に来られる方の中には、自身のモラハラ被害の深刻度がどの程度なのかを非常にご心配になっている方も多くいらっしゃいます。

 ただ、極端な例ですが、深刻レベルのモラハラ被害を受けているのに、お子様のためにお子様が成人するまでは離婚しなかったという方もいます。逆に、軽度レベルのモラハラ被害でも、絶対に即離婚したいという方もいます。

 一番お伝えしたいのは、仮に「重度レベルのモラハラ被害ではなかった」としても、そのことで離婚を躊躇するか、離婚に踏み切るかはあなた次第ということです。

 客観的に見てモラハラ被害の深刻性が高いとまでは言えなくとも、「あなたにとって」どうしても許せないモラハラ被害ならば、離婚を躊躇すべきではありません。
 実際に、私がモラハラ離婚を担当しておりますと、重度レベルに達していないモラハラ被害のケースでも離婚事件を担当し、早期離婚に結び付けたケースも多数あります。

 他方で、離婚は、お子様にも影響がある重要な問題ですので、簡単に結論を出さず慎重に検討することを強くオススメしています。

 

 

8.まとめ


・そもそも、モラハラという概念が広い概念であることを理解すべき。
・弁護士秦は、モラハラ被害を、深刻度、重度、中度、軽度で評価することがある。
・モラハラは、様々な形態のモラハラ行為が複合的に行われるケースが多いので、一つのモラハラ行為を切り取って深刻度をチェックすることは難しい。
・それでも、「暴言」に限った上でも、重度レベルのモラハラ行為はあり、その例は今回紹介したようなものである。

・夫婦での「言い合い」の場合、どうしても深刻度は下がってしまう。

 

 

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