離婚問題

【弁護士が解説】モラハラ夫との別居を決意!別居にあたっての11個の手順

2018.03.29更新

弁護士秦

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1.「何をどう進めればいいか分からない」ということも多い


 

 モラハラ夫との生活に疲れ切ってしまい、別居する決意はしたけれども、いざ別居するにあたって、「何をどのように進めていいかが分からない」というご相談を受けることは多いです。別居なんて初めてのこと、という方が多いと思いますので、今後の手順等について「イメージがわかない」というのも当然のことだと思います。

 そこで、今回は、モラハラ夫と別居するにあたって、何を準備しなければいけないのかといった点を詳しく解説していきます。

 特に、単純に離婚に向けて別居をするということではなく、「モラハラ夫」を相手に別居するという特殊性を踏まえて解説します。

 

 

2.【手順①】事前にモラハラ夫に相談した方が良いか?


 

モラハラ離婚のケースで一番悩まれるのは、離婚することや別居することを事前に相手に伝えるべきかという問題だと思います。

 何も言わずに別居してしまうと、後から何を言われるか分からないし、他方で、事前に話してしまうとその際にどのような暴言・態度を受けるか分からないと言うことで、悩まれている方も多くいます。

 

 基本的に、モラハラの内容がDVの一歩手前といえる様な深刻な内容の場合には、事前に離婚や別居を切り出さずに別居を開始した方が良いことが多いと思います。事前に話をするとモラハラ夫が感情的になるケースも多いので、あなた自身の身の安全を守るためにも、事前に話をしないのです。また、度重なるモラハラで精神的に不調を来しているというような場合にも、無理に事前に話をしない方がよいと思います。

 

 他方で、モラハラ被害がそこまで大きくはないという場合には、事前に離婚や別居を切り出した方が良いケースの方が多いかと思います。ただ、この場合にも、相手がどのような行動に出るか予測できないという場合には、事前に別居話や離婚話をするのが良いか慎重に検討する必要があります。

 

 事前に何も相談せずに別居を開始してしまうと「悪意の遺棄」になってしまい、後から離婚しづらくなるのではないかと考えている方もいます。しかし、モラハラ被害防止というきちんとした理由がある場合、事前に相談せず別居したからと言って離婚にあたって不利になることはほとんどありません。

 

 モラハラのケースでは、別居後も親族・友人等どなたかの支援を受けながら生活していくことになると思いますので、事前に旦那に別居や離婚を切り出しておくべきかは、その親族や友人とも予め相談しておくと良いと思います。

 

 

3.【手順②】(夫に告げずに別居する場合)絶対にこちらの動きを察知されないこと


 

 事前にモラハラ夫に別居を切り出さずに別居しようとする場合、別居の準備をしていることをモラハラ夫に察知されないようにすることが非常に重要になります。これを察知されてしまうと、別居を妨害されたり、別居準備を進めていることを厳しく批難されることになりかねません。

 私が担当したケースでも、別居準備中にモラハラ夫に察知されてしまい、なかなか別居できなかったというケースもありますので、細心の注意が必要です。

 

 モラハラ夫に別居準備のことを知られてしまった原因としては、①モラハラ夫が奥様の携帯電話をこっそり盗み見ており、その中で発覚してしまったケース、②モラハラ夫が、あなたの鞄の中身をこっそり盗み見ており、新居の賃貸借契約書を見られてしまったケース、③別居のための事前準備として少しずつ荷物を先に実家に送っていたところ、荷物が減っていっていることに気付かれてしまって発覚したケース、④小学校高学年の子供に事前に別居のことを伝えていたところ、子供が夫に別居のことをついつい話してしまったケース、⑤別居準備のために子どもの小学校転校の話等を現在の通学先小学校に相談していたところ、モラハラ夫が小学校に問い合わせて発覚したケース、⑥区役所に児童手当や保険切替の相談をしていたところ、モラハラ夫が区役所に問い合わせて発覚したケース等があります。

 

 別居準備中は別居先住所等の情報は最大限外部に知られないようにし、自身の携帯電話もモラハラ夫が勝手に見られないようにする等の注意を払って準備を進めていく必要があります。

 

 

4.【手順③】親族・友人等の支援体制を整えること


 

 特に深刻なモラハラ被害を受けてきたケースですと別居に成功しても、モラハラ夫が別居先を突き止めてしまうのではないかと言うことで多かれ少なかれ不安を抱えながら生活していかなければならないというケースも多くあります。

 小さなお子様がいらっしゃる場合、お子様ご自身が上記のような不安を持つケースもあります。

 

 このようなことを考えますと、別居後に支援をしてくれる親族や友人を見付けておき、別居後に支援を受けつつ日々の生活を送っていければ安心感が非常に増すと思います。

 

 支援の輪が広ければ心強いとは思いますが、情報が拡散しますと、どこかでモラハラ夫が別居の情報を察知してしまう危険性が増して行くことになります。そのため、まずは、親身に相談に乗ってくれそうな両親その他の親族等に絞って支援を依頼することが現実的かもしれません。

 

 

5.【手順④】一定の資金準備


 私が相談に乗っておりますと、たまに、別居後の生活資金のことをほとんど心配していない方もいます。別居後はモラハラ夫側から婚姻費用がもらえるので、特に生活費の心配はないと考えているのです。

 確かに、婚姻費用は法律上請求ができる正当な権利なのですが、相手がモラハラ夫の場合、婚姻費用を出し渋るケースもかなり多いです。

 そのような場合には、残念ながら、婚姻費用の支払がスタートするまでに数か月を要してしまうというケースもあります(モラハラ夫が出し渋った分は、後からまとめてもらえることが多いのですが、それまでには時間がかかってしまう事もあるということです)

 そのため、少なくとも別居後数か月は生活に困らないような資金準備をしたり、もしくは実家等から一定の経済的支援の約束を受けてから別居を実行する方が無難です。

 

 

6.【手順⑤】お子様への説明


 お子様にどの段階で別居のことを伝えるのか、どのように伝えるのかについては思い悩むことが多いです。

 あまり早くにお子様に伝えてしまいますと、別居のことがモラハラ夫に発覚するリスクを高めてしまう事もあります。

 他方で、あまり直前の説明ですと、お子様も急なことで別居そのものに抵抗を示してしまうということもあります。

 そのため、モラハラ夫への発覚リスクと、お子様の心の準備という観点から、どのくらいの時期に話をするのかを検討することが多いです。

 なお、別居の理由についての説明については、ことさらに夫側を悪く言うことは望ましくないとされていますので「ママとパパは一緒にいるとどうしても喧嘩になっちゃうから、別居することにした」といった形で説明することが多いです。

 

 

7.【手順⑥】置き手紙の活用


 

 別居の際には、自宅に置き手紙を残すことを私は推奨しています。古典的ですが、あなたが事故や事件に巻き込まれたわけではないことを伝えておく必要がありますし、執拗に居場所を探されないようする必要があるからです。

 

 置き手紙の内容は、旦那と一緒にやっていくことができないと考えたので別居を決断したこと、元気にしているので探さないで欲しい、といったことを簡単に記載しておけば構いません。

 

 私の依頼者の方からは「LINEやメールで伝えるのではダメですか?」と質問されることが多いのですが、置き手紙の方が無難なことが多いです。といいますのは、LINEやメールで伝えると、モラハラ夫に対して「LINEやメールが連絡手段として生きている」と伝えるようなものなので、その後モラハラ夫からしつこくLINEやメールが来る危険性が増すからです。

 

 

8.【手順⑦】捜索拒否願の提出(警察への相談)


 

 これはケースにもよると思いますが、突如別居を開始すると、モラハラ夫が大騒ぎをしかねないという場合には、予めあなたの方から警察に対して「捜索拒否願」を提出することも検討して下さい。 

 捜索拒否願を提出しておけば、警察が捜索願を受理することはありませんし、モラハラ夫が警察に相談しに来た際に「奥さんがどこにいるかは教えられないが無事だから探すようなことはしないように」と伝えてくれますので、安心です。

 なお、捜索拒否願につきましては、所轄警察署によっては、「まだ捜索願が出されるか分からない現段階で、拒否願は提出できない」と言われてしまう事もあります。そのような場合には、①私が別居した時には、すぐに警察に連絡を入れますので、警察の方から夫に「奥さんは事件等に巻き込まれたわけではないから、探し回ったりしないように」と電話を入れてもらう、とか、それが無理だとしても②夫から警察に連絡があった際には「奥さんは事件等に巻き込まれたわけではないから、不安にならないように」と伝えてもらうという手はずを整えておくということもあります。

 ちなみに、同じ警察署でも、相談する警察官によって、対応が違う場合もありますので、最初に相談した警察官の反応が悪かった場合には、もう一度相談に行ってみるとか、あなた一人ではなく親族などと一緒に相談に行ってみるということも検討してみてください(複数人で相談に行くだけで、警察の態度が違うケースもあります)

 いずれにせよ、こちらが別居を開始すると、モラハラ夫が、こちらの実家に押し掛けてくる危険性が高いとかトラブルになる危険性が高い場合には、警察署に事前に相談し、情報共有(夫がどのような人物で今後どのようなアクションを起こしそうなのかを情報共有する)しておくと安心です。

 

 

9.【手順⑧】住民票の移動は慎重に


 

 別居先に転居した際には、住民票を移動すべきかという問題があります。各種行政サービスを受けるにあたっては住民票を移動しておいた方が手続は円滑なことが多いですが、安易に移動してしまいますと旦那に居場所を知られる危険性が生じます。

 

 モラハラの内容が間接的暴力といえる様な場合(直接当たらない程度にものを投げつけてくるとか、家具等を破壊するとかの場合です)、その被害者として役所に申請を提出しておけば、モラハラ夫があなたの住民票を入手することはできなくなりますが、役所のミスで住所が発覚してしまうというケースも実際にはあります(ただ、最近はこのようなミスはほとんどなくなっていると聞きます)。

 そのため、行政サービスを受けるため等、その他現実の必要性が生じてから住民票は移動した方が安全だと思います。

 ちなみに、住民票を移動しなくても、郵便局に転送届を提出しておけば、郵便物は転居先まで転送してもらえます。

 

 

10.【手順⑨】健康保険の件


 

 あなたやお子様の健康保険証は、モラハラ夫の健康保険の被扶養者になっているというケースも多いかと思います。

 その場合、転居先で、近くに病院に受診してしまいますと、その情報が夫側に知られてしまう危険性が高いです(医療費控除の資料等として、健康保険組合から夫側に受診日と受診病院等の一覧が定期的に送られることが多いからです)。そうすると、別居先がどのあたりなのかが夫に発覚してしまいます。

 このような事態を避けるためには、あなたの方から健康保険組合に電話をして事情を話すと、健康保険組合から夫への受診一覧を送らないという対応をしてくれるところもありますので、そのように対応することもあります。

 また、そのような対応を健康保険組合に断られてしまった場合には、病院を受診する際、転居先の近隣ではない病院に受診するという対応をすることもあります。

 いずれにしましても、受診病院や健康保険証の取り扱いは、あなた自身やお子様の健康にもかかわる問題ですので、必要に応じて別居前から健康保険組合と相談しながら進めていくことも多いです。

 

 

11.【手順⑩】早めに弁護士に相談する


 

 前述の通りモラハラ夫と一緒の生活から離脱する場合、様々に検討しなければならない点が多くあります。

 そのため、自分ではしっかりと準備できているというつもりでも、漏れがあったり、リスクが生じてしまっているというケースも少なからずあります。

 そのような不安がある場合には、モラハラ離婚に詳しい弁護士に一度は相談しておくと安心して別居に進むことができます。

 弁護士に正式に依頼するかどうかは別として、今後の別居のタイミングや進め方に不安がある場合には、一度は弁護士に相談してみることをオススメすることが多いです。

 

 

12.【手順⑪】別居時の持ち物リスト


 特に深刻なモラハラのケースでは、急いで別居を開始しなければいけないとか、そうでなくとも別居後の不安から気持ちを落ち着かせて荷物の整理ができないという方も多いと思います。

 

いずれにしましても、持ち物の整理は、今後の離婚を有利に進めていけるかどうかに関わることも多くありますので、十分な準備が必要です。持ち物の整理については、下記の記事で詳しく解説しておりますので、是非しっかりと確認して準備して下さい。

関連記事>>「ついに別居を決意!これだけは持って出よう!」

 これはDVのケースですが、別居後程なくして旦那が奥様やお子様の荷物の大半を勝手に捨ててしまったというケースもありますので、ご留意下さい。

 

 

13.まとめ


○事前にモラハラ夫に別居する旨を相談した方が良いかはケースによる。

○別居準備は絶対にモラハラ夫に察知されないように進める。

○別居にあたっては、親族・友人等の支援体制を整えた方が良い。

○別居にあたっては、一定の資金準備をした方が良い。

○お子様に対してどのタイミングでどのように別居のことを切り出すかは慎重に検討した方が良い。

○別居の際は自宅に置き手紙を残す方が良い。

○ケースによっては、警察に捜索拒否願を提出するとか、事前に相談に行くことも検討した方が良い。

○住民票の移動は、時期を含めて慎重に検討した方が良い。

○別居先でも健康保険証を使うと、夫に居場所がバレるリスクがあるので、事前に健康保険組合に連絡等をしておいた方が良い。

○別居の手順等で不安がある場合には、一度は弁護士に相談しておくと安心である。

○別居の際には持って出る荷物についても検討しておく必要がある。

 

 

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