【絶対に離婚したくない(11)】何をどうアピールして夫婦関係修復につなげてゆくか
2023.07.17更新
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。諦めるのはまだ早い、最後の最後まで離婚回避に尽力する弁護士の立場から詳しく解説していきます。
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1.何をどうアピールするか?
相手配偶者からの突然の離婚話や突然の別居等、あなたからすると、強いショックを受けてしまうような事態が起きようとしている、もしくは起きてしまったのだと思います。
そのような場合、どうすれば相手が戻ってきてくれるのか、何をアピールすればよいのか、ということがとても気になるところではないかと思います。
そこで、今回は、どのようにアピールするのが良いかについて解説していきます。なお、相手が弁護士を立てている場合と、立てていない場合とで、対応方法が異なってくるものですから、場合分けして解説していきます。
2.【ケース1】相手がまだ弁護士を立てていない段階
(1)【ポイント1】まずは、相手の真意を探る
まずは、相手の真意が分からなければ、何をアピールしていくのが良いのかを絞り込んでいくことは難しいので、相手の真意を確認していくということが重要な作業になります。
まだ相手が同居中、または、別居してしまった後でも、直接相手と話ができるようなら直接話をするのが一番だと思います。それが難しい場合には、焦って相手と話をすることにこだわり過ぎず、相手の両親と話をするなど、相手の様子や相手が求めているものを探っていくという作業をしていくことになります。
(2)【ポイント2】ひとまずそっとしておいた方が良い時もある
私が離婚希望者から相談を受けておりますと、「そっとしておいて欲しいのに、しつこく連絡が来た」とか「落ち着いて冷静に考えたいのに、早く帰って来いという連絡が来て一気に気持ちが冷めた」というようなことをおっしゃる方は相当数います。
前述の通り、極力、相手の様子や真意を確認した方が良いのですが、相手が「そっとしておいて欲しい」と考えているような場合には、「そっとしておく」方が良いということもあります。あなたとしては、ついつい焦ってしまうのでしょうが、それが逆効果になってしまっては元も子もありません。
なお、このようなお話をしますと「いつまでそっとしておけばいいんですか?」とか「どのくらいそっとしておけばよいのか分からないと困ります」というお話をなさる方もいます。
いつまでそっとしておいた方が良いかは、相手の心情によりますので、一概に申し上げられません。そのため、実際には、相手への直接の連絡は控えながら、相手の両親などとも相談しながらタイミングを見極めるのがベストだと思います。
くれぐれも「焦らない」ということを肝に銘じて対応して下さい。
(3)【ポイント3】相手の話を素直に受け止めて反省・感謝する
私がご相談を受けた際に、よくアドバイスするのは「改善策をアピールするにあたって、まず最初に必要になるのは、反省と感謝だよ」という点です。
その前提として必要になるのが「相手の話を素直に受け止める」という点です。
相手と直接話をしていると、どうしても「反論したくなる」「相手が誤解している点は指摘したくなる」「こちらのことも分かって欲しくて口を挟みたくなる」ということが多いと思います。
しかし、今は相手から別れ話が出たり、もしくは別居が開始してしまっている状況ですので、状況は深刻な状態だと理解した方が良いと思います。
そんな状況で、相手と言い合いになってしまっては、夫婦関係の修復はより一層難しくなってしまいます。
そのため、一旦は、相手の話をしっかりと素直に受け止めることが大前提になります。
その上で、あなたとして反省すべき点は反省し、相手の仕事や家事・育児など感謝すべきは感謝するという姿勢がとても重要になります。
(4)【ポイント4】相手の話を素直に受け止めて改善する
前述のように相手の話を素直に受け止めるということが非常に重要なのですが、そのように受け止められると、次のステップを導き出しやすいと思います。
例えば、こちらが怒りっぽいのが嫌だというのであれば、アンガーマネジメントのカウンセリングを受けるなどして改善していくという改善策が考えられます。
また、自由になるお金が少なくて不満だったということであれば、小遣いを増やしたり、家計を一緒に管理するなどして、家計の状況を共有するという改善策が考えられます。
さらに、あなたの両親との付き合い方に不満があるということであれば、あなたの両親と距離を保つようにするといった改善策が考えられます。
このように、こちらが素直に受け止める姿勢であれば、相手も真意を話しやすくなりますし、それが分かれば、こちらの改善策に直接結びつけていくことができるようになります。
(5)【ポイント5】相手を改善させたいという姿勢は基本的にNG
色々と話を聞いていますと、「妻の金遣いが荒く、それが解決すればすべてうまくいくんですよ」とか「夫は私がヒステリックだと言いますが、いつも口喧嘩の原因を作るのは夫の方なんです」などとおっしゃる方は多いです。
もちろん夫婦ですので、どちらかだけが一方的に悪いというケースは実際にはほとんどないと思います。
しかし、今は相手から別れ話が出たり、もしくは別居が開始してしまっている状況ですので、状況は深刻な状態だと理解した方が良いと思います。
そのような状態で、相手に直して欲しい点ばかりを並び立ててしまうと、夫婦関係修復が遠のいてしまうだけです。
相手の問題点があまりにひどい内容の場合には、別途対応を考えなければならないかもしれませんが、「相手を正す」という姿勢は厳禁という形で臨んだ方が良いかと思います。
3.【ケース2】相手が弁護士を立ててしまった後の段階
(1)【ポイント1】基本の窓口は相手弁護士になる
相手が弁護士を立ててきた場合、弁護士が交渉の窓口になるので、本人と連絡を取らないでほしいと言われます。
そのため、以後の連絡は、相手の弁護士との連絡になるのが基本です。
(2)【ポイント2】相手の真意を直接確認することは非常に困難
前述のように、相手が弁護士を立てた場合、それ以降は、その弁護士が窓口になり、相手本人と直接やり取りすることは望ましくありません。
そのため、相手と直接話をして、相手の真意を確認していくことは非常に難しいという認識で臨んだ方が良いです。
(3)【ポイント3】反省と感謝は早めに伝えた方が良い
相手が弁護士を立ててしまった後は、調停など各種手続きが迅速に進んでしまうリスクがあります。
そのため、早く手続が進んでいくことを防ぎたいのであれば、早めに反省と感謝の言葉は伝えた方が良いと思います。
なお、口頭で伝えるだけですと、その内容がどこまで相手本人に伝わるかわかりませんので、手紙などの形にして渡すとより良いと思います。
ちなみに、この手紙の中に相手への不満や相手に直して欲しい点などを書いてしまいますと、夫婦関係の修復は遠のくばかりですので、あなたが反省すべき点、感謝すべき点のみを記載した方が良いと思います。
(4)【ポイント4】同居中の相手の言葉や行動をよく思い出してみる
前述のように、今から相手の真意を直接確認していくことは難しいのですが、同居中から相手が不満を述べていたとか、行動で表れていたということもあります。
そのため、同居中どういうことで口喧嘩になってしまっていたのか、どういうことで相手が不機嫌になってしまっていたのか、どういうことで相手が家出してしまっていたのかといったことをよく思い出してみると、何を改善すればよいのかが見えてくることも多いです。
(5)【ポイント5】最悪の場合、相手の調停申立書を見る
前述のように思い出そうとしても、思い出せないとか、突然の別居だったので、思い出しようがないという場合もあります。
そのような場合には、相手の離婚調停申立書を見ると、何が不満だったのかがある程度分かりますので、それをもとに改善策を検討していくことになります。
なお、このように調停が始まってしまいますと、関係修復の難易度は上がってしまいますので、できる限り、調停になる前に、相手の不満点などが分かった方が良いのですが、難しいようでしたら、調停まで待つほかありません。
4.まとめ
・離婚を避けるために、相手に何をどうアピールしていくのかは、相手が弁護士を立てていない段階と、立てた後の段階とで場合分けして検討した方が良い。
・相手が弁護士を立てていない段階
【ポイント1】まずは、相手の真意を探る
【ポイント2】ひとまずそっとしておいた方が良い時もある
【ポイント3】相手の話を素直に受け止めて反省・感謝する
【ポイント4】相手の話を素直に受け止めて改善する
【ポイント5】相手を改善させたいという姿勢は基本的にNG
・相手が弁護士を立ててしまった後の段階
【ポイント1】基本の窓口は相手弁護士になる
【ポイント2】相手の真意を直接確認することは非常に困難
【ポイント3】反省と感謝は早めに伝えた方が良い
【ポイント4】同居中の相手の言葉や行動をよく思い出してみる
【ポイント5】最悪の場合、相手の調停申立書を見る
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