スピーディに不倫慰謝料を取ったケース
2015.06.01更新
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。
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1.ふとしたことから旦那の不倫が発覚
円満な夫婦生活を送っていたつもりでも、ふとしたことから旦那様に対して不審を持ち、調査してみたところ、不倫していることが分かったということもあります。不倫の事実が発覚した時、言葉には言い尽くせない悔しさや悲しさが襲ってくると思いますが、その様な場合にも、できる限り冷静に対処する必要があります。不倫の際の慰謝料の取り方などについては、ブログ「旦那から不倫慰謝料を取りたい」を参照して頂ければと思います。
2.スピーディに不倫慰謝料を取ったケース
・ご依頼者様 : 30代前半の女性
・ご依頼内容 : 旦那様が職場の部下である女性と不倫をしているので、旦那様とは離婚し、できる限り高額の慰謝料の支払いを受けたい、また、不倫相手の女性にも相応の金銭負担をさせたいというご依頼でした。このケースでは、不倫相手の女性も既婚者でしたので、いわゆるダブル不倫のケースでした。
なお、この事件の交渉相手 : 30代前半の旦那様、お子様 : いらっしゃらない、家庭環境 : ご依頼時同居、私が離婚交渉中に別居開始でした。
この事件では、私が、奥様の代理人として、旦那様と交渉をし、結果、半年ほどで、旦那様から300万円、不倫相手から150万円を受け取ることができました。
半年という交渉期間は、一概に短いとは言えないようにも見えますが、合計450万円の慰謝料を得られましたし、不倫相手を交渉のテーブルに載せることができたこと等も踏まえると十分スピード解決だったのではないかと思います。
3.不倫の証拠の精査
依頼者は、離婚の決意を固めており、できる限り高額の慰謝料を早めに受け取りたいとの希望を持っていました。
しかし、依頼者が不倫の証拠を持っていると考えていても、裁判の証拠としては不十分ということもありますので、まずは、依頼者が持っているという不倫の証拠を精査しました。この証拠の精査が不十分なまま、旦那様へ請求をかけると、不倫を否認されて、交渉の長期化や裁判を視野に入れた活動が必要になってしまいますので、十分な証拠精査は、不可欠な行程になります。
今回のケースでは、偶然旦那様がミクシィを利用しており、不倫の様子等について詳しい日記を付けていましたが、その日記データを依頼者が入手しておりました。日記データが大量にありましたので、不倫の証明には十分だったのですが、その一つ一つに目を通すのには、それなりの時間がかかりましたし、奥様にとっては、この日記の内容がかなりの心痛だったのではないかと感じました。
4.旦那への請求
不倫の証拠が十分であることの確認が取れましたので、旦那様に対して、内容証明郵便にて慰謝料を請求しました。
旦那様は、私の法律事務所までやってきて素直に不倫を認めましたので、不倫したかどうかは争点にならずに済みました。
しかし、旦那様は、奥様(依頼者)が思っているほどお金を持っていないということで、慰謝料を出し渋っていました。また、不倫相手に迷惑をかけたくないということで、不倫相手に慰謝料を出させることには断固反対の姿勢でした。
旦那様が有する財産については、奥様がよく把握されていましたので、その様な切り口から旦那様を強く説得しました。
このようにして旦那様ご自身が支払う慰謝料の額(300万円)については大筋まとまったのですが、不倫相手に対する慰謝料については話し合いが平行線のまま月日が流れました。不倫相手の住所は分かっていましたので、不倫相手に対して直接請求することも考えたのですが、旦那様がその様な手法に断固反対しており、交渉環境が破壊されると考えて直接の連絡は取りませんでした。
依頼者と相談し、裁判になる可能性も覚悟してもらって、強く旦那様を説得したところ、不倫相手が50万円だったら支払う、といった話が浮上しましたので、その後も説得を続けてたところ、最終的には不倫相手が150万円を支払うという形で合意が成立しました。
5.不倫慰謝料の事件で思うこと
このケースでも思ったのですが、不倫の証拠集めと整理という作業は、依頼者にとってかなりの心痛だろうということです。実際、この事件でも、依頼者は、私のところに相談に来る前1ヶ月ほどは精神的に不安定になってしまいカウンセリングを2度ほど利用したとのことでした。
昨今の情報化にともない、奥様が、旦那様と不倫相手との間のメールやLINE、SNSのやり取りなどを膨大に入手してご相談に来られるケースも増えてきています。このような場合には、裁判になった場合の勝訴率を格段に上げることができる反面、膨大なデータをまずは依頼者本人が確認しなければなりません。しかし、その様な不倫のやり取りは、通常仲睦まじい内容であり、場合によっては奥様に対する誹謗中傷が含まれることも往々にしてあります。その様なデータの確認をすることは依頼者にとってかなりの心痛がかかる作業だったと思います。
私は弁護士としての立場でしかお話しが出来ないのですが、できる限り、依頼者の方の上記のような心痛にも思いを致し、できる限り長い時間を取って依頼者の方と向き合って、できる限り不満を吐き出して帰ってもらうよう努力して活動致しました。
雨宮眞也法律事務所
弁護士 秦(はた) 真太郎
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