【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(2)】夫からの暴言に子供達がもう耐えられないと思ったケース
2026.01.12更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。
神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。
今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。
1.ご依頼者「Bさん」の概況
①40代女性
②結婚10年
③お子様:小学校低学年のお子さんと保育園年長のお子さんの合計二名
④離婚を決意した後の別居先:夫側が全く知らない新天地
2.違和感を持ち始めたきっかけ
子供たちは二人とも気が弱く、保育園や学校の集団生活で自分の意見などをキチンと言えるか不安は強かったようです(実際、登校や登園には大きな問題なし)。
上の子が小学校に上がる前までの夫の声掛けは、激励なども多かったのですが、小学校に上がるあたりから、声掛けというよりは虐待のような暴言が増えていき、違和感を強めていったそうです。
Bさんも気付いた時には夫を注意していたが、注意すると夫婦喧嘩に発展したり、夫は不貞腐れて自室にいなくなってしまい、一向に改善しなかったそうです。
3.離婚を決意した直接のきっかけ
子供達の気が弱いところ、具体的には、自分のおもちゃを友達にとられても何も言えない、習い事で嫌なことがあると次回から欠席し、習い事の再開に時間がかかる、夜トイレに一人で行けないなど、は改善しなかったのですが、それを見るにつけて、モラハラ夫の暴言がエスカレートしていくため、子供たちはそれに怯えてしまい、余計に勇気を出せないように見えました。
Bさんも、モラハラ夫が強く言うから、余計に子供達が怖がっていることを伝えたのですが、モラハラ夫は、このくらいで怖がっているようではダメだという言い方で、話は平行線でした。
そんな状況が2年ほど続き、ある日上の子がBさんに対して謝ってきたそうです。特にその日上の子が怒られるようなことをしたわけではないのですが、「ボクが何にもできなくてパパを怒らせちゃってごめんなさい」と言ってきたそうです。
涙を流しながら、このような発言をした上の子の様子があまりにも不憫で、Bさんは離婚を決意したそうです。
Bさんがショックだったのは、上の子が自分の責任だと感じてしまっていることはもちろんなのですが、夫が発言している内容を上の子が真に受けてしまっていると強く感じたからでした。つまり、夫はよく、上の子が気弱な発言をすると「またそんなこと言ってんのか。俺をこれ以上怒らせんなよ」とか「俺を怒らせんのはお前が悪いんだからな」いった暴言を何度も繰り返していました。
これ以上、上の子が自信を無くしていくことは耐えられないと思い、2か月ほどで別居の準備をして家を出ました。
Bさんの実家の場所は、モラハラ夫も知っており、実家を別居先にすると、実家に迷惑がかかる可能性が高いと考えて、新天地で別居生活を始めました。
4.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?
Bさんの夫のモラハラタイプは、Bさんへの暴言というよりも、お子さんに向けての暴言がメインでした。より具体的には、①お子さん達がミスをしたり気弱なことをすると、大声で怒鳴りつける、②神経質なため、些細なことでも怒り始める、③一度スイッチが入ると「クズ」だとか(小学校の上の子に対して)「幼稚園生でもできる」などの人格否定の言葉もよく使うというものでした。
Bさんも、モラハラ夫の暴言が始まると止めようとしていたのですが、暴言が始めると上の子も下の子も泣き始めてしまうため、Bさんも両方の子を同時に助けるということが難しく、対応に苦労していたということです。
Bさんの方からモラハラ夫に対しては、子供たちへの怒り方が普通ではないので、心療内科などに受診して欲しいと頼んだそうなのですが、夫側は受診を拒否し続けて来たそうです。
5.弁護士秦の目から見たポイント
(1)弱い攻撃対象を攻撃するというモラハラ夫は案外多い
このBさんのケースもそうですが、妻に対してはあまり強く言わず、子供に対してだけ暴言を吐くというモラハラ夫は案外多いです。
妻に暴言を吐いても、反論されてしまうため、反論などもできない子供達をターゲットにするのです。
このBさんの夫に、私も直接会って話をしましたが、普通に話をする限りは、「気が弱そうな旦那さん」というイメージで、とても人格否定の暴言を吐くような人物には見えません。
ただ、このケースでは、Bさんがモラハラ夫のお子様達への暴言を録音しており、聞かせてもらいますと、かなりひどい内容の暴言が入っていました。
(2)お子さんの健全な成長のためには、早期別居もやむを得ない
今回のBさんのケースもそうですが、お子様達が本来愛されるべき父親から虐待を受けると、人格形成に大きな悪影響を及ぼすと言われることが多いです。
もちろん、躾の範囲で多少叱責するということは、この教育上やむを得ないものですが、今回のBさんのような場合には、明らかに度を越していて、上の子の発言を見ていても、Bさん同様、私もあまりにお子さんが不憫な気持ちになりました。
このような場合には、お子様達が余計に自信を無くしてしまわないよう、早期別居もやむを得ないと思います。
6.顛末
Bさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をしたのですが、話はかなり難航し、結局、離婚調停を起こして、最終解決までに別居から2年ほどかかりました。このケースは、お子さんとモラハラ夫との面会交流をどうするのかという点でかなり難航しまして、決着までにかなり時間がかかりました。
7.まとめ
・Bさんは、夫の子供たちへの激励が度を越し始めたことで違和感を感じたのがきっかけである。
・その後、夫からの暴言は悪化していき、上の子の発言をきっかけに離婚を決意した。
・離婚を決意してからは2か月ほどで別居の準備を済ませた。
・Bさんの夫のように弱い者(子供達)を攻撃のターゲットに選ぶモラハラ夫も多い。
・子への虐待が疑われるケースだと、早期別居もやむを得ないことが多い。
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