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【改正民法施行!!どうなる!?これからのモラハラ離婚(17)】タイプ別解説・どうしてモラハラ夫との「離婚後共同親権」を推奨できないのか?

2026.05.25更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。これまで20年以上モラハラ離婚に携わってきた経験に基づき、本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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(この記事は、弁護士秦のオリジナルの記事です。無断転載・無断複製を禁止します)

 

1.モラハラとは何だ?


 「モラハラ」最近よく耳にするようになった用語のため、モラハラとは何なのか分かったような分からないようなぼんやりとしたイメージでこの用語を使っている方も多いと思います。

 モラハラとは、一般的には「言葉、態度、文書などによって継続的に相手の人格や尊厳を傷つける精神的な虐待行為」などと言われます。「暴言」が典型例ですが、「暴言」に限らず、精神的虐待と言える行為は広くモラハラ行為に含まれます。

 今回は、このようなモラハラ夫と離婚することを考えている方を対象に、民法改正でどのように制度が変わったのかを解説していきます。

 

 

2.改正民法施行


 離婚後共同親権等を主とした内容の民法改正は、法律そのものは令和6年5月17日に成立していたのですが、その施行(その法律が効力を発生すること)は令和8年とされていました。この改正は、離婚後単独親権のみとしていた民法の内容を大きく変更するものでしたので、その法律の内容を世間に広く周知し、また、実務的な対応を整備する観点から、法律の施行まで一定の期間を置くことになったのです。

 最終的に民法改正の施行日は令和8年4月1日に設定され、この日から効力が発生することになりました。

 

 

3.離婚後共同親権って何なんだ?


(1)「離婚後共同親権」の法律的な意味合い

仮に、離婚後共同親権を選択したとしても、①夫婦が一緒に住まないといけないというわけではありませんし、②お子さんに半々で関わる制度というわけでもありません。

 そもそも、離婚する際には、ご夫婦は別々に暮らすことを前提に、お子さんが夫婦のどちらと一緒に住むのかを決めると思います。そして、その様に決めると、お子さんの日常的なことは一緒に住んでいる親が決めるということになると思いますので、「共同親権」というのは、以下のような「お子さんにとって大事な事項を夫婦一緒に決める」という意味合いになります。

  • お子さんの転居(引っ越し先の決定)
  • 進路に影響する進学先の決定
  • 心身に重大な影響を与える医療行為の決定
  • 財産の管理(預金口座の開設等)
  • 15歳未満のお子さんの氏の変更
  • 15歳未満のお子さんの養子縁組の代諾

 

(2)緊急時は別扱い

 前述のように、お子さんにとって重要な事項は、共同親権の場合には、夫婦で話し合って決める必要があるのですが、緊急の場合には、別扱いになります。

 例えば、DVや虐待から避難する場合には、あなたの一存で避難及び避難先をどこにするかということを決めて良いということになります。また、お子さんが大きな怪我をしてすぐに医療処置が必要な場合にも、あなたの方で医療処置を受けさせて構いません。

 

 

4.モラハラ夫と「離婚後共同親権」になった場合のリスクは?


 私の経験上、モラハラ夫との「離婚後共同親権」につきましては、オススメできないことの方が圧倒的に多いです。

 離婚後共同親権にしてしまいますと、前述のようなお子さんの進学先や重大な医療行為等について①まともな話し合いができず、いつまでも決められないとか、②モラハラ夫が自分の考えを押し付けてくるので、話し合いにすらならないということになりかねないからです。

 また、モラハラ夫は離婚後共同親権の内容を正確に理解せず、お子さんの習い事など親権の対象外の話題についても細かく口出ししてくるリスクもあります。

 ただ、これだけですとイメージがつきにくいと思いますので、モラハラ夫との「離婚後共同親権」になってしまった場合、どのようなリスクがあるのか、代表的なモラハラタイプ9タイプに分類して具体的に解説していきます。

 なお、モラハラ夫によっては、下記の9個のタイプに複数該当する場合もありますので、複数該当する場合には、該当するタイプそれぞれの解説を両方ご覧下さい。

 

 

5.【タイプ①】ともかく自分の考えを曲げないモラハラ夫の場合


 「ともかく自分の考えを曲げないモラハラ夫」というのは、自分の考え方が正しいという固定観念が強いため、①こちらの言うことを全く聞かない、②モラハラ夫の考え方を押し付けてくるような夫のことを意味します。

 このようなタイプのモラハラ夫と離婚後も共同親権になってしまいますと、主に、以下のようなリスクがあります。

  • (モラハラ夫は)不合理なものでも自説を曲げないので、子の福祉に反する結論に進みそうになる。
  • 子供の意思ではなく夫の意思が優先されやすいので、子供の意思がないがしろにされがちになる。
  • モラハラ夫の母校とか、他人に自慢できる学校などに進学させたがるので、子供の将来のためにならない。
  • モラハラ夫は、上下関係で、あなたの方を「下」と考えているので、対等な話し合いができない。
  • いくらあなたが説明をしても、モラハラ夫は自分の考えを譲らないため、あなたの方が疲弊してしまう。

 そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

6.【タイプ②】ともかく口が上手いモラハラ夫の場合


 「ともかく口が上手いモラハラ夫」も、自分の考え方が正しいという固定観念を持っていることが多いのですが、言葉巧みに自分の意に沿うような結論に持っていこうと話をするので、あなたの考えが反映されないようなパターンを意味します。

 このようなタイプのモラハラ夫と離婚後も共同親権になってしまいますと、主に、以下のようなリスクがあります。

  • 結局夫の希望するような結論に話を持っていかれてしまう。
  • 夫がもっともらしい話をしてくるため、こちらが「それで良いのかも」と言ってしまうと、「お前も同意した」ということで、その後の軌道修正ができない。
  • 急に全く違う話などを持ち出されて、混乱している間に結論を決められてしまう。
  • モラハラ夫は、こちらの意見が誤っているという言い方をしてくることが多いので、こちらの自己肯定感が下がりやすい。

 そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

7.【タイプ③】ともかく口が悪いモラハラ夫の場合


 「ともかく口が悪いモラハラ夫」というのは、常に他人の悪口ばかり口にしているとか、自分の意に沿わない場合には、すぐに声を荒げたり高圧的な態度に出るような夫のことです。

 このようなタイプのモラハラ夫と離婚後も共同親権になってしまいますと、主に、以下のようなリスクがあります。

  • 夫のことが怖いので、まともに会話ができない。
  • こちらが何も言えないでいると、「じゃあ、俺の意見の通りで」と言ってくるので、夫の言う通りに話が進んでしまう。
  • 夫を怒らせないように、という方向で話を進めがちで、子供のためにならない。
  • 夫の意に反する話をすると、こちらが強く批判されるので、話し合いで疲弊しがち。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

8.【タイプ④】ともかく言うことがコロコロ変わるモラハラ夫の場合


 「ともかく言うことがコロコロ変わるモラハラ夫」というのは、ついこの前言っていたことと全く異なる意見などを平気で言ってくるような夫のことです。ついこの前言っていたことがまるでなかったかのように話してくるのが特徴です。

  • (モラハラ夫が優柔不断のパターンの場合)あなたの意見ばかりを言わせて批判してくるだけなので、結局何も決まらない。
  • (モラハラ夫が平気で嘘をつくパターンの場合)つい数日前に言っていたことと話が違うので、こちらは話についていけない
  • (モラハラ夫が様々な意見や情報で意見をコロコロ変える場合)コロコロ変わるので、結論が出ない・出せない。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

9.【タイプ⑤】ともかくケチなモラハラ夫の場合


 「ともかくケチなモラハラ夫」というのは、安いものを購入しようとしたり、必要なものでも購入したがらないような夫のことです。

  • 子供の将来のためという視点より、経済的に得な選択をしたがる。
  • 通塾などお金のかかることに強く反対してくる。
  • 学費の支払いを渋ったり、あなたに負担させようとしてくるため、選択肢が狭まる。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

10.【タイプ⑥】ともかく神経質なモラハラ夫の場合


 「ともかく神経質なモラハラ夫」というのは、些細なことでも細かく気にしたりするような夫のことです。

  • 本来の共同親権の範囲外の習い事や普段の生活のことなどに事細かく意見を言ってくる。
  • 本来の共同親権の範囲外の習い事や普段の生活のことなどで頻繁に連絡が来るので、応対が大変である。
  • (塾の送迎など)「協力する」と言うので頼むと、(子供と二人だけの場面で)子供に対してしつこく指摘し始める。
  • モラハラ夫の独自のこだわりなどで進学先等を決めようとするので、子供の将来のためにならない。
  • 学校説明会など、こちらが参加したイベントについて事細かく質問してきたり、あなたに報告書を作成するよう命じてくる。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

11.【タイプ⑦】ともかく話がくどいモラハラ夫の場合


 「ともかく話がくどいモラハラ夫」というのは、同じことを何度も繰り返し主張してくるとか、経緯や理由などについて長々と説明してくるような夫のことです。

  • 延々と話が続くので、疲れてしまう。
  • モラハラ夫の意に沿わない意見をいうと、余計に話が長くなるので、気を遣いながら話をしなくてはならず、疲弊する。
  • (モラハラ夫は)不合理なものでも自説を曲げないので、子の福祉に反する結論に進みそうになる。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

12.【タイプ⑧】ともかく引きこもりがちなモラハラ夫の場合


 「ともかく引きこもりがちなモラハラ夫」というのは、都合が悪くなったり、不機嫌になると自室に籠ってしまうような夫のことです。

  • いつまでもモラハラ夫の返事が戻ってこないので、話が全く進展しない。
  • モラハラ夫の検討に非常に時間がかかるので、まどろっこしく感じる。
  • あまりに返事が遅いので、こちらで決めようとすると反発してきたりする。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

13.【タイプ⑨】ともかくこちらを監視したがるモラハラ夫の場合


 「ともかくこちらを監視したがるモラハラ夫」というのは、こちらの行動などを事細かく監視したがる夫のことを言います。

  • 本来の共同親権の範囲外の習い事や普段の生活のことなどに事細かく意見を言ってくる。
  • 本来の共同親権の範囲外の習い事や普段の生活のことなどで頻繁に連絡が来るので、応対が大変である。
  • 子供に夫名義の携帯電話やタブレットをもたせて位置情報や子供のデータを把握したがる。
  • 子供の写真データをアプリなどで共有することを強要してくる。
  • 室内に見守りカメラを設置して、子供の普段の様子を把握したがる。
  • 学校説明会など、こちらが参加したイベントについて事細かく質問してきたり、あなたに報告書を作成するよう命じてくる。

そのため、このような傾向が強いモラハラ夫との「離婚後共同親権」はオススメできません。

 

 

14.まとめ


・モラハラタイプには代表的なものでも以下の9個のタイプがある。

 ①ともかく自分の考えを曲げないモラハラ夫

 ②ともかく口が上手いモラハラ夫

 ③ともかく口が悪いモラハラ夫

 ④ともかく言うことがコロコロ変わるモラハラ夫

 ⑤ともかくケチなモラハラ夫

 ⑥ともかく神経質なモラハラ夫

 ⑦ともかく話がくどいモラハラ夫

 ⑧ともかく引きこもりがちなモラハラ夫

 ⑨ともかくこちらを監視したがるモラハラ夫

・いずれについても、モラハラ傾向が強い夫との「離婚後共同親権」はオススメしない。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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