【モラハラ離婚シリーズー私はこうして離婚を決意した(3)】粘着質で子供達に小言ばかりを言う夫との生活にもう耐えられないと思ったケース
2026.01.26更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ開設を目指して解説していきます。
神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。
今回は、私が実際に担当した事件のご依頼者様がどのようなきっかけで離婚を決意したのかを、実際の事件に則して解説していきます。
1.ご依頼者「Cさん」の概況
①50代女性
②結婚15年
③お子様:中学生のお子さんと小学校高学年のお子さんの合計二名
④離婚を決意した後の別居先:実家
2.違和感を持ち始めたきっかけ
子供達は二人ともサッカーを習っていたが、夫のサッカーの応援がどんどんと度を越していき、執拗な小言が増えていったそうです。
サッカーのことは夫に任せており、また、夫の小言はサッカーの送迎時等を中心としていたため、上の子が小学校高学年になる頃まで、Cさんは小言の問題にあまり気付いていなかったそうです。
上の子が小学5年生のサッカーの練習中、大きな怪我をしてしまい、数か月サッカーができなくなってしまったが、それ以降、夫は家庭内でも小言を繰り返すようになったそうです。Cさんが異常に気付いて確認すると、子供達二人共夫からの小言に非常に悩んでいるという話だったそうです。
それ以降、夫の小言が始まった際には、Cさんから夫に注意していたが、夫からは逆に、夕食が定刻にできていないとか、入浴時刻が遅いので定刻に寝られないなど、Cさんの家事等についても小言を言うようになり、Cさんも段々と疲弊していったそうです。
3.離婚を決意した直接のきっかけ
上の子が中学校に上がる頃には、Cさんはすでに夫との生活に限界を強く感じていたそうです。
夫のモラハラは怒鳴りつけるとか暴力を振るうというようなわかりやすいモラハラではなかったのですが、家庭内で子供達への小言を延々と聞かされるのはCさんにとっても非常に苦痛だったということです。
上の子は、夫からの小言に対して、相槌を打ったり、「はい」とか「うん」という返事を繰り返していました。後で聞いてみると、余計なことを言うと、話が長くなるので、「はい」とか「うん」という返事を繰り返してやり過ごしているということでした。下の子は、上の子ほど器用に立ち回ることができず、夫の言われていることに必死に応えようと努力していました。
Cさんは、子供たちの意識改革をしようと考えたこともあったそうですが、子供達二人共、夫を前にすると自分からは不満などを言えない、怖いということでしたので、もはや父子の関係をCさん自身の努力で変えることは不可能だと感じたということでした。
この時点で、Cさんはもう夫とは離婚するしかないと決意していたということです。
ただ、Cさんは当時専業主婦で、収入がなかったため、別居して、今後子供達を育てていけるのか強い不安があったとのことです。
実家がそれほど遠くない場所にあったのですが、実家の両親も年金暮らしのため、子供たちの教育費用や食費等のことを考えると、すぐに別居を開始するのは現実的ではなく、一旦は、パートで仕事を始め、多少慣れたところで別居を始めることにしました(離婚を決意してから実際に別居するまでに1年ほどを要しました)。
4.夫はどんなタイプのモラハラ夫だったのか?
Cさんの夫のモラハラタイプは、Cさんへの小言もそれなりにあったのですが、それ以上に、お子さん達への小言がメインでした。より具体的には、①お子さん達がサッカーの練習試合等で十分に実力を発揮できなかったり、他の子よりも活躍できないと、どこがどのように悪かったのかを事細かく指摘し続ける、②話が非常に長く、延々と夫の意見を述べ続ける、③お子さん達が似たようなミスをすると数か月前や数年前のミスの話を持ち出して来て、その絡みでも延々と小言を言い続ける、④時折「落ちこぼれ」「バカ」といった誹謗中傷表現も混ざっているというものでした。
モラハラ夫は気弱な性格なので、声を荒げたり、怒鳴りつけたりするということはなかったそうですが、小言が2,3時間続くことも多かったようで、Cさんも週末は、子供たちを連れて実家に帰るなど、モラハラ夫と物理的距離を取るようにしていたということです。
5.弁護士秦の目から見たポイント
(1)子供への期待がモラハラになってしまうケースは案外多い
このCさんのケースもそうですが、モラハラ夫は、上の子のサッカーでの活躍を見て、今後のクラブチームでの活躍にも強く期待したようです。最初のうちは子供たちを応援してくれているようでCさんも心強かったようですが、モラハラ夫の期待値が高過ぎて、期待を外れた時に、その不満が執拗な小言という形に変わっていってしまったようです。
このCさんの夫に、私も直接会って話をしましたが、自分の不安ばかりを延々と口にしていて、本当に話が長いしくどいと感じました。
(2)暴言ではないということでCさんの判断を鈍らせてしまった
結局、モラハラ夫はお子さん達に対して、「落ちこぼれ」「バカ」といった誹謗中傷表現を使っていましたので、私は暴言と言って良いと感じました。しかし、Cさんとしては、大声を上げたり、怒鳴りつけていたわけではないので、「暴言とは言えない」と感じてしまっていたということでした。
そのようなこともあって、Cさんは、小言に気付いた最初のうちは、自分や子供達が我慢すればよい事だと勘違いしてしまっていたそうです。
ただ、このケースのような執拗な小言にお子さんが巻き込まれ続けると、自信の喪失、自己決定力の低下といった悪影響も懸念されますので、もう少し早く別居を開始できると、より良かったと感じているところです。
6.顛末
Cさんのケースは、私が代理人になってモラハラ夫側と話をしたのですが、話はかなり難航し、結局、離婚調停を起こして、最終解決までに別居から2年半ほどかかりました。このケースは、財産分与の対象財産が多かったこと、それぞれの財産に関して、夫側が非常に細かな点を含めて突っ込んできましたので、かなり難航しまして、決着までに非常に時間がかかってしまいました。
7.まとめ
・Cさんは、夫の子供たちへの小言がくどいことで違和感を感じたのがきっかけである。
・その後、夫からの小言は悪化していき、同居生活に限界を感じて離婚を決意した。
・離婚を決意してから別居までには1年ほどかかってしまった。
・Cさんの夫のように執拗に小言を繰り返すモラハラ夫も案外多い。
・怒鳴りつけ等の分かりやすいモラハラでないと、別居を躊躇してしまう方もいるが、早めに決断した方が子の利益に叶うことが多い。
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