離婚問題

【コロナ離婚特集4】夫との離婚難易度は?

2020.04.15更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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 正直に申しますと、夫側が激しく離婚に反対してくる場合、最終的には離婚訴訟を提起しなければならなくなりますので、離婚に漕ぎつくためにはそれなりの期間を要することになります。そのため、あなたの離婚問題が長期化するかは、夫側のキャラクターや心情に大きく左右されます。
 ただ、状況等に応じて、ある程度離婚の難易度がどの程度なのかについては類型化することができますので、一般的な傾向として解説していきます。

1.法律的な難易度


 民法770条には、法律上の離婚原因が明記されているのですが、法律上の離婚原因は浮気や暴力等かなり限定的です。
 離婚の手順として、協議離婚(離婚届を提出して離婚するケース)できるのであればよいのですが、それが難しい場合には調停離婚(裁判所の調停で離婚するケース)、最後には裁判離婚(裁判所の裁判で離婚するケース)が必要になります。

 ただ、裁判をすれば必ず離婚できるのかというと、そうではなく、民法770条の離婚原因の存在が要求されているのです。
 夫婦の問題は当人同士で話し合いをすることが望ましいとの考え方から、裁判所によって強制的に離婚ができる事情は限定されているのです。

 コロナ不和が離婚の大きな原因だとすると、残念ながら、それは一般的に法律上の厳格な離婚原因には該当しないケースの方が多いかと思います。
  ただ、このように離婚裁判で勝訴できるだけの理由がないとしても、私の経験上、多くの事件では協議離婚や調停離婚で事件を解決しておりますので、必要以上にご心配なさらないでください。

 

2.実際の難易度は?


 これまでの解説は、「離婚裁判をした場合に勝てるのか?」というお話しです。
 そもそも、離婚裁判をせずに解決できるのであれば、短期間で解決できることになりますし、裁判に要する手数もかからないため、それに越したことはありません。

 そのため、離婚難易度といった場合、どの程度離婚調停で話をまとめられるか(もちろん、協議離婚ができればより一層望ましい)というところにかかってきます。

(1)難易度が高くなる要素
 離婚難易度(離婚調停までで離婚できる難易度)を高める要素は様々な要素があるのですが、私が弁護士として事件を担当している際によく感じる項目として以下のようなものがあります。
①夫側の独自の発想・こだわりが強い。
②同居中のモラハラ・DV行為等が執拗であった。
③夫側がメンタルが弱く、離婚を切り出したときに、こちらにすがってきそうである。
 これらのケースですと、一般的に離婚難易度は上がる傾向にあると思います。

(2)特定の夫を対象にした対策
 上記のような事情があると一般的に離婚難易度が上がるのですが、特徴に応じた対策を取ることによって早期離婚につなげる方法もあります。

①金銭に細かい夫を相手にする場合
 このような夫を相手にする場合、早急に婚姻費用を請求して、相手に金銭的負担をさせるという方法が効果的なことが多いです。
 要するに、夫側に「離婚しない限り毎月毎月お金を取られる」という意識を持たせることで、早期離婚に結びつけるのです。

②外面を強く気にする相手の場合
 このような夫を相手にする場合、調停等裁判所の手続を避けたがる人も多いので、そのようなケースであれば、極力協議離婚で解決することを目指します。私が担当したケースでも、3か月ほどで協議離婚にこぎつけることができたケースもあります。

 他にも夫の特徴に応じて対抗策はありますので、気になる方はお気軽にご相談下さい。

3.同居中夫の方から「もう離婚だ」と言われることが多かった。


 実際このようなご相談を受けることも多いのですが、実際こちらから離婚を切り出すと、離婚に応じたくないと言ってくる夫もかなりの数います。特に、あなたのことを見下しているような夫ですと、生意気だと感じるとか、こちらの言い分に反発してくるというケースも多いです。また、あの時離婚だと話をしたのは冗談だったとか、果ては「そんなことを言ったことはない」とまで言う旦那もいます。
 もちろん、このような場合に、相手がすんなり離婚に応じてくれることもあるのですが、離婚には応じても、離婚の条件(親権・養育費や財産分与の負担等)について対立が激しく、手続に時間がかかってしまうというケースもあります。

4.まとめ


・コロナ不和がメインの離婚原因の場合、法律的な離婚難易度は、高いと思われる。
・実際の難易度としては、①独自の発想が強い夫や、②モラハラ・DVが執拗であったケース、③夫のメンタルが弱いケースだと難易度は上がる傾向にある。
・夫の特徴によっては効果的な対策を取ることで早期離婚にこぎ着けるケースもある。
・同居中夫側が「もう離婚だ」といっていたからと言って簡単に離婚できるとは限らない。

 

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