突如家内が別居した-家内は精神疾患なのでは?
2019.12.23更新
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。なお、>>妻からの理不尽な離婚要求に対する旦那側の総合サイトはこちら<<になります。
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1.別居前の妻の言動に不審な点があった
奥様との同居生活中、奥様が突拍子もない話をし始めるとか、こちらが予想もしないような反応をするといったことがあります。特に、突然の別居直前の時期に奥様の言動に違和感を持ったというケースもあることでしょう。
そして、その原因が自閉症、抑うつ状態その他何らかの精神疾患の疑いがある場合、それを確認する手段はあるのでしょうか。
2.妻を措置入院させられないか
措置入院とは対象人物を強制的に入院させる手続になりますので、この手続を活用することができれば、奥様の精神疾患について確定的な診断を得ることができます。
しかし、措置入院は、精神疾患によって自傷他害の可能性が高い場合にしか利用することができませんので、奥様が自殺を現に実行しようとしているとか、こちらやお子様に危害を加えそうな現実的な危険性がない限り活用することができません。
そのため、通常のケースでは、措置入院させるという手段は利用できません。
3.任意に確認する方法
前述の通り、措置入院の活用場面は非常に限られますので、既に奥様が別居を開始してしまった後に、これを活用することは極めて難しいです。
そうすると、任意に奥様に病院に行ってもらう必要があるのですが、これを実現させられる方法はあるのでしょうか。
(1)奥様の病状を確認する意味
奥様の病状を確認する意味としては、大きく分けて、①今後の夫婦関係を良好なものにしたいので、その原因を突き止める意味で確認したいというケースと、②今後の離婚手続きを有利に進めたい、相手と対立することは厭わないというケースがあろうかと思います。要するに、①夫婦円満を目指すのか、②夫婦対立を目指すのかということです。
上記②の夫婦対立を目指す場合、対立していく中で奥様に病院へ足を運ばせることはほぞ無理でしょうし、仮に病院に足を運んで病状が明らかになっても、奥様がそのことをこちらに開示してくる可能性は低いと思います。仮に開示してきたとしても、夫婦生活の中でのストレスが大きくて、このような症状になったという言い分を述べてくるのではないかと思います。
そのため、奥様に病院へ足を運ばせるメリットは少ないと思います。
他方、①のように夫婦円満を目指す場合で、奥様の精神疾患が夫婦対立の根幹になっているようなケースですと、奥様に病院へ足を運んでもらうメリットは大きいと思います。
(2)円満を目指す場合に、どのような方法で病院に足を運ばせるか
ストレートに先方に対して、奥様にはこのような問題行動があった、問題発言があったと主張しますと、奥様の側は攻撃されていると誤解するリスクがあります。また、精神疾患を抱えている場合、感情が高ぶっているときの行動を自分でも覚えていない、とか、こちらからの言葉ばかりがクローズアップされて記憶に残っているというケースもありますので、奥様は「自分のことを棚に上げて」と感じてしまうリスクもあります。
そのため、建設的な提案としてあり得るのは、夫婦カウンセリングのような形で「お互いに」心療内科に相談に行こうという提案かと思います。
奥様の感情が高ぶっておりますと、このような提案ですら「病院に行くならあなただけが行ってくれ」という返答が戻ってくることもありますので、このような提案の時期やタイミングは慎重に検討する必要があります。
また、奥様の精神疾患といっても、その可能性が低いと思われるケースや、精神疾患が夫婦不和の直接の要因ではないという場合には、敢えて奥様の精神疾患の問題に言及しない方が良いかもしれません。
(3)病院に足を運んで上手く行くか
正直に申しますと心療内科・精神科の医師には様々な方がいらっしゃいますので、仮に奥様が病院に足を運んだとしても、①明確な診断名が付かない、とか、②じっくりと奥様の様子を見ながら経過観察する(要するに診断名が付くにしても相当先になる)、③奥様が主治医を信用できないと言うことで通院継続を拒否するというケースもあり、こちらの思惑通りに進めていくことは難しいことの方が多いです。
4.まとめ
・奥様に精神疾患の疑いがあっても措置入院させると言うことは難しいケースが多い。
・奥様と対立していく方向性の場合、奥様に病院へ足を運ばせることは難しい。
・奥様との円満解決を希望する場合でも、夫婦カウンセリングの形のように、お互いに心療内科の相談を受けるという形の方が望ましい。
・ケースによっては、奥様を刺激しないため精神疾患の話題は敢えて持ち出さない方が良いケースも多い。
・仮に、奥様が病院に足を運んだとしても、こちらの思惑通りに進まないケースも多い。
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