突如家内が弁護士を立ててきた!-切り抜け方7選
2018.03.28更新
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。なお、>>理不尽な離婚要求を受けた旦那様側の総合サイトはこちら!<<になります。
神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。
1.Xデイは突如やってくることも多い。
通常、弁護士から唐突に手紙が来る場合には、既に奥様が自宅を出て行ってしまった後というケースが多いと思います。
別居にあたって奥様があなたに事前に別居を切り出していたり、別居そのものについてはあなたも同意しているという場合はまだ良いのですが、ほとんど話もなく突如別居がスタートしてしまうというケースも多くあります。
そして、タイミングを見計らったかのように奥様の弁護士という人物から手紙が届くと言う事態が起こりうるのです。
2.相手が弁護士を立てている場合の切り抜け方
詳しくは後述しますが、相手が弁護士を立てている場合、あなたが納得しやすいような話しぶりで交渉を進めてくるため、あなたが気付かないうちに、あなたに不利な離婚条件になってしまっているというケースもあります。
そのため、奥様が弁護士を立てて来た場合には、あなたも弁護士を立てた方が万全だと思います。
それでも、あなた自身で手続を進めたいという場合には、以下のような一般的注意事項等がありますので、参考にしてみて下さい。
(1)自分がベストと考える離婚条件を入念に検討すること
弁護士は専門家ですから、奥様の要望に添った内容の離婚条件を提示してきます。
弁護士から離婚条件を提示されますと、「専門家が言うことだから正しいのかな?」と勘違いしてしまう方も多いですが、必ずしもそうとは限りません。
例えば慰謝料一つを例にとっても、通常は慰謝料が取れないようなケースでも、奥様が慰謝料請求を強く希望する場合には、奥様側から慰謝料の提示がなされることもあります。
そのため、奥様の弁護士からの提案は提案としながら、あなたが考えるベストな離婚条件をじっくりと検討して下さい。
なお、離婚にあたっては、通常以下の項目を検討する必要がありますので、参考にして下さい。
①そもそも離婚に応じるべきか拒否すべきか
②親権者をどちらにするか
③養育費をいくらにするか
④面会交流の頻度等をどうするか
⑤財産分与をどのように取り決めるか
⑥慰謝料について払うのか払わないのか
⑦年金分割を取り決めるか
このようなあなた自身の離婚条件は早めに決めてしまい、弁護士とのやり取りに臨んで下さい。あなた自身のベストな離婚条件がしっかりと決まらないうちに相手の弁護士と会うと、あなた自身の対応がぶれる原因にもなりかねませんのでオススメしません。
(2)あなたがベストと考える離婚原因が法律に沿うものか検討する。
あなた自身が考える離婚条件が固まったとしても、そのまま相手の弁護士に伝えて良いのかは、慎重に検討する必要があります。
と言いますのは、あなた自身は正しいと考えていても、その離婚条件が法律の考え方に反する場合には、あなたの要望が通る可能性は低くならざるを得ないからです。
(3)重要な内容については口頭だけではなく書面を提出させる
奥様の弁護士が協議離婚を目指している場合、一度は、あなたと直接会って話をしたいと言ってくると思います。
会って話をすれば、あなたにとっても相手の弁護士のおおよそのキャラクター等は分かると思います。
その交渉の席で相手の弁護士が離婚条件を口頭で伝えてくるようなこともあると思いますが、離婚条件と言った重要な内容については必ず書面を出させるようにして下さい。口頭ですと聞き間違いや誤解を生じかねないからです。
(4)交渉の際には常に自分のベストの離婚条件を意識しながら話をする。
相手の弁護士が優しく誠実な印象を持っている場合、こちらもつい本音を話してしまうという事態も生じかねません。しかし、そうしますと、どんどんとあなたに不利な内容の離婚条件になっていく危険性があります。
そこで、上記のようにあなたがベストと考える離婚条件を常に頭に置きながら、相手のペースに流されないように交渉を行って下さい。
(5)極力その場で結論を出さない。
相手の弁護士と話をしていて、離婚協議が長引くよりは、多少譲歩しても良いと考える場合も出てくると思います。ただ、その場で相手の話に応じてしまいますと、後から撤回することは難しくなります。
離婚の条件一つ一つは、今後のあなたの生活にも影響してくる重要な問題ですので、原則としてその場では結論を出さずに、「そちらの意見は分かったので、こちらも考える時間が欲しい」といった形にして下さい。
そして、落ち着いた場所で相手の要望などを整理して、あなた自身の反論や意見を冷静に検討してみて下さい。
(6)弁護士と交渉している最中には必ずメモを取る
相手の弁護士の話を一部始終メモることは難しいでしょうし、メモに集中してしまいますと、あなたの意見を十分伝えられないということにもなりかねません。
ただ、弁護士と頻繁に話をするという方は少ないと思いますので、特に弁護士と直接会って話をするとなると緊張してしまい、弁護士の話の重要部分しか記憶に残っていないということもあり得ます。
相手の弁護士が話をする結論部分だけではなく、その様な結論に至った理由や経緯などは、今後の離婚協議にあたっても重要な要素になりますので、極力メモを取って記録として残すようにして下さい。
3.相手が弁護士を立てている場合には、あなたも弁護士を立てるのがベストです。
上記をご覧になりますと、あなた自身でも対応の余地があるようには思えます。特に相手が提示する離婚条件に対して、あなた自身も納得している場合、弁護士を雇う必要性は低いでしょう。
しかし、相手のいう離婚理由や条件に納得が行かないという場合には、早めに弁護士を探した方が良いです。やはり弁護士は専門家ですから、いくらあなたがインターネットや書籍で知識を付けたとしても、弁護士の離婚に関する知識には敵いません。また、あなたがネットの知識などで「こうだ」と考えていたとしても、ネットの情報を誤解していたりするということもあります。
確かに、弁護士を立てる費用は安くはありませんが、離婚という人生で一度か二度くらいしかない重要な事柄なのですから、納得の行く結論を得ることを優先した方が良いように思えます。
4.まとめ
・相手の弁護士と交渉をスタートする前にあなた自身のベストな離婚条件を固めておく必要がある。
・あなたが考えるベストな離婚条件は、それが法律に適合するかの検討が必要である。
・相手弁護士の話の中で重要だと思う点は、書面の提出を求める。
・相手弁護士と向き合う際には、常にあなたがベストと考える離婚条件を意識して向き合う。
・相手弁護士と向き合っているその場で結論を出さず、一旦持ち帰って冷静に考える時間を作る。
・相手弁護士と話をする際には必ずメモを取る。
・相手が弁護士を立てている場合には、こちらも弁護士を立てた方が良い。
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