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【こんな小さい子がいるから絶対離婚できない(19)】浮気している夫はどうやったら目を覚ますのでしょうか?

2025.08.25更新

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。諦めるのはまだ早い、最後まで離婚回避に尽力する弁護士の立場から詳しく解説していきます。

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【こんな小さい子がいるから、絶対に離婚できない】

私がご相談を受けておりますと、このようにおっしゃられる奥様は相当数いらっしゃいます。

それでは、どのような心境で、このようにおっしゃられるのでしょうか。私が直接お話を聞いている中でお聞きした内容は以下のようなものです。

 

①子供にとって両親が揃っていた方が良いに決まっている

②親の事情で片親というのは子供が不憫

③子供が成長した時に、友達から揶揄されたりいじめられたりと不利益が生じそう

④シングルマザーだと、私が体調を崩したときなどに大変

⑤片親だと将来の選択肢が狭まる(幼稚園入園や私立小学校への入学等)

⑥私の収入は少ないので、夫の収入なしでの生活は経済的に厳しい

⑦子供が生まれた途端に離婚なんて、夫は無責任

⑧子供のことを第1に考えられるなら簡単に「離婚」なんて言えないはず

⑨世間体、周囲の目が気になる

 

このようなご意見は、全てが法律上そのまま正しいというわけでもないのですが、「ご心情はお察しして余りある」というのが実情です。

 以下では、①お子様が乳幼児(概ね0歳から3歳)で、②あなたが奥様(旦那様側ではない)というケースを前提として、以下の通り解説していきます。

 

 

1.相手の浮気の話題が出ることは多い。


 弁護士にご相談されるケースでは、夫が突如家を出てしまったというケースが多いので、浮気を疑っている方も多いと思います。何も事情がなければ、あなたと直接話し合いをするはずなので、そのような話し合いを何もせずに出て行ったところから、「浮気しているんじゃないか?」と疑ってしまうのです。
 ただ、私が相談を受けたり、実際に担当したケースでは、相手が浮気している確たる証拠が得られないケースの方が大半です。
 パートナーが突然出て行ってしまったのですから、浮気を疑う気持ちもやむを得ないとは思いますが、浮気の確たる証拠がない状態で、夫側の浮気を責める戦い方は難しいのが実情です。

 

 

2.まずは浮気の証拠集め


 浮気の疑いがある場合、まずは、その証拠集めが非常に重要になります。
 なお、「浮気の証拠」というのは、俗な言い方になってしまいますが、パートナーが第三者と性交渉を持ったことの証拠でして、例えば、「第三者と二人で食事に行った」といった証拠ですと不十分ということになります。
 調査会社に依頼して調査してもらうという方法もありますが、かなりコストがかかってしまいますので、費用との相談ということになろうかと思います。

 また、夫側の了解を得た上で、携帯電話やクレジットカードの明細書などを見ることができれば、そこから、浮気の証拠を得られる場合もあります。
 更に、夫との会話を録音し、その中で浮気、すなわち第三者との性交渉を明確に自白した場合には、それも立派な証拠になります。
 このような証拠集めが重要になってくるのは、裁判などになった場合、夫や不倫相手が浮気の事実を否認してくるケースが多いからです。そうなった場合、こちらからしっかりとした証拠を突き付けないと、裁判所で浮気の事実を認めてもらうことができません。

 

 

3.夫に目を覚まさせたいだけなんですが…


 前述のように浮気の証拠集めをして、夫が浮気をしていることが「ほぼ間違いない」と分かった場合、私がご相談に乗っておりますと、奥様の方から「別に大事にしたいわけではなく、夫に目を覚まさせたいだけなんです」というお話が出ることも多いです。

 実際に、夫が浮気相手に夢中になっていて、「周りが見えなくなってしまっている」というケースも多いと思います。

 それでは、そのような場合に、どのように夫の目を覚まさせたらよいのでしょうか。以下詳しく解説していきます。

 

 

4.夫に目を覚まさせる方法


(1)夫の親族等から諭してもらう

 夫が浮気していることが分かり、そのことをあなたが突きつけても、夫側は、あなたのことを軽んじていて、「聞く耳を持たない」というケースも往々にしてあります。

 そのため、夫側の両親や兄弟姉妹など、夫も多少は耳を傾けざるを得ない人間から諭してもらと効果が期待できるということもあります。

 なお、「誰に諭してもらうのが良いか?」ですが、通常は、①夫にとっても目上の人で、②夫も「その人の言うことはあまり無視できない」という人物が良いです。

 そのような場合に、「夫の職場の上司」や「夫の職場の先輩」はどうなのかと質問を受けることもありますが、その方が、普段から家族ぐるみで付き合っているような間柄でしたら、頼っても良いと思います。他方、普段あなたと接点があまりないという場合には、その方を通じて情報が他に拡散してしまうリスクが高いので避けた方が良いと思います。

 

(2)不倫相手への慰謝料請求

 次の手段として考え得るのが、不倫相手への慰謝料請求です。

 要するに、不倫女性に対して慰謝料を請求して、女性側にも「大事になっている」と自覚させるという作戦です。

 この不倫女性への慰謝料請求のポイントは、女性側へと「強い心理的負担をかける」というのが最も重要なポイントになります。

 例えばですが、請求する慰謝料の金額を低額にしてしまいますと、夫側が女性にお金を渡して、そのお金をあなたに支払って解決する可能性が高いので、あまり得策ではありません(ただ、あまりに高額な金額にするのも不穏当だと思いますので、最初の請求金額は、500万円から1000万円程度にすることが多い気がします)。

 また、慰謝料請求はあなた自身が不倫女性に請求することもできるのですが、敢えて弁護士から請求することで、不倫女性の心理的負担を増加させるという作戦を取ることもあります。

 

(3)夫への夫婦円満調停

 前述で、夫側の親族から諭してもらうという手段を解説しました。

 ただ、実際には「適任者がいない」というケースも多いです。

 そのため、調停を起こして、調停委員から話をしてもらうという観点から、夫婦円満調停を申し立てるという方もいます。

 特に、家庭内ですと、①夫の方が不倫の話をうやむやにしてしまうので、埒が明かないとか、②心情的に傷つく話が多くて、二人で話をするのが心理的につらいというような場合には、調停を申し立てるのも一つの手段といえます。

 

 ただ、調停には以下のようなデメリットもありますので、よく考えてから行動して下さい。

  • 調停に参加するかどうかは自由なので、夫が不参加を続ける場合がある。
  • 逆に、夫が参加しても、不倫を否定し続けると、調停委員も強く夫に言えないことが多い
  • 全体的に、調停委員は「夫への説得」という姿勢で対応してくれないことが多い(調停委員は中立な立場で対応しなければいけないということもあって、「説得ということは難しい」と言われてしまうことも多いです)

 

 

5.ある程度の持久戦を意識した方が良い


 どうしても、夫が不倫女性に夢中だという状況が長く続きますと、あなたとしても「許せない」とか「早く分かれさせたい」という気持ちが強くなると思いますし、心理的にも落ち着かない日々が続くと思います。

 ただ、弁護士としてこの手の問題に数多く携わっておりますと、短期決戦で解決するケースは稀で、持久戦になってしまうケースの方が多い印象です。

 

 

6.まとめ


・相手の浮気を疑われる方は多いが、実際にその証拠を掴むことができたケースは少ない印象である。
・浮気の疑いがある場合、まずはその証拠集めをする必要がある。
・夫の目を覚まさせる方法としては以下のようなものが考えられる。

 ①夫側の親族に諭してもらう。

 ②不倫女性に慰謝料請求をする。

 ③夫を相手に夫婦円満調停を申し立てる。

・実際に夫が目を覚ますまでには持久戦となるケースが多い。

 

 

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